このページの本文へ

大河原克行が斬る「日本のIT業界」 第30回

NTTドコモの通信障害がもたらしたケータイ業界の新たな課題とは?

これまでの常識が通じないAndroid時代のインフラ開発

2012年01月30日 09時00分更新

文● 大河原 克行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

対策および強化に1640億円の設備投資

 NTTドコモでは、一連のspモードにおける通信障害に関する対策としては、ユーザー管理サーバーおよびメール情報サーバーの内部処理の見直しや、spモードシステムへの信号量のコントロール、信号処理手順の見直しによる負荷の軽減、ネットワーク認証サーバーのバッファサイズの拡大などの対策を1月12日までに実施しており、「すでに対策は完了済み」としている。

spモード障害に対する対応方針

 また、2月20日には、パケット交換機から端末へのIPアドレス通知を、spモードシステムでのIPアドレス登録完了後に実施するように変更することで、IPアドレスのアンマッチが発生しない形に接続シーケンスを変更。同時に、信頼性および保守性が高い新規メール情報サーバーに切り替えるという。

 さらに、4月下旬から8月上旬にかけて、バーストトラフィック(集中して発生する通信量の増加)対策として、パケット交換機とspモードシステム間の接続ルート故障時の細接続処理を、通信中のユーザーだけが行うように変更する。これによりバースト的に発生するspモードシステムへの再接続信号を抑制。さらに、サービス制御装置の故障などによる予備機切り替え発生時の位置情報更新処理を変更する。バースト的に発生するspモードシステムの再接続信号を抑制する。

謝罪する(左から)NTTドコモの山田隆持社長、辻村清行副社長、岩崎文夫取締役常務執行役員、加藤薫取締役常務執行役員

 一方で、スマートフォン5000万台規模のバーストトラフィックやアプリケーションの多様化に伴う制御信号の急増などを勘案し、プラットフォームおよびネットワーク装置の処理能力を再点検。また、spモードシステムの処理方式を見直すことにより、スマートフォンのトラフィック増加に応じた設備増設を容易にし、システム全体の信頼性を確保する。

 加えて、スマートフォンの増加に応じて逐次設備を増設する姿勢を示し、spモードシステム(MAPS)については、対策費として150億円、設備投資として250億円の合計400億円を2014年度までに投資。「MAPSは抜本対策に準じる見直しになる」という。

 そして、パケット交換機では、これまでの投資計画に計上していた900億円に、新たに300億円を上乗せし、2014年度までに1200億円を投資する。また、一連の障害に対する当面の対処として、2012年度までに40億円を投資する考えだ。

カテゴリートップへ

この連載の記事
最新記事
最新記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ