タッチやジェスチャー、変形に半透明?
多彩なデザインやUIを実現するUltrabook
アプリケーションを快適に動かせる性能を持つだけでなく、Ultrabookではユーザーインターフェースも変革させようと、エデン氏は提言している。まずわかりやすいのはタッチ操作。Windows 8も見据えて、Ultrabookにもタッチパネルディスプレーを装備するものが登場するのは当然だろう。
デモでは、単にUltrabookのディスプレー表面にタッチパネルセンサーを付けたもののほかに、ディスプレー部分がスライドしてキーボード上に重なり、ピュアタブレットの見た目になるような試作機なども披露された。価格はやや高くなりそうだが、Windows 8と組み合わせれば面白い製品になりそうだ。
ウェブカメラを利用したジェスチャー操作や、加速度センサーを使ったパソコン自体の操作、そして音声認識技術による操作の提案も行なわれた。デモで披露された中には、加速度センサーを内蔵したUltrabook自体を手に持って動かして、Google Earthの画面上を飛ぶ紙飛行機を操作する、といったゲーム機風の技術もあった
。カメラを使った顔認識やジェスチャー操作を独自に実装していた製品は今でもあるが、インテルのような企業が音頭を取って標準化を進めてくれれば、パソコンの使い方に新しい可能性が開けるかもしれない。
透明パームレスト搭載のコンセプトノート
「NIKISKI」も披露
デモの最後には、2011年6月に開催された「COMPUTEX TAIPEI 2011」でも少しだけ披露されたコンセプトマシン「NIKISKI」(ニキシキ)が披露された。Ultrabookをベースにした試作機だが、通常のノートパソコンでパームレストに当たる部分が、表裏どちらかも透けて見える透明な素材になっている。そのため、閉じた状態でもディスプレーの上側一部が視認できる。さらに、パームレスト部分は表裏どちらの面もタッチパネルになっているので、閉じた状態でも表示されている部分を操作できるという、実に変わった仕掛けが施されている。
「一部だけが見えて何が楽しいのか?」という意見もあるだろうが、これがWindows 8のStart Screenと組み合わさると、なかなか便利なものになる。タイルの並んだ部分を閉じた状態でも表示できるので、タイルでの情報提示や簡単な操作なら、パソコンを開かなくてもこなせるわけだ。
NIKISKIはあくまでコンセプトマシンであるが、ノートパソコンのユーザーインターフェースとユーザー体験をUltrabookで革新しようという、インテルの取り組みがうかがえる。Ultrabookが当たり前のノートパソコンになる頃には、こうした新しい操作もまた当たり前のパソコンの機能になっていくのかもしれない。
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