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International CES 2012特集 第5回

ジェスチャーでも操作 サムスンのSmart TVはかなりスゴイ

2012年01月10日 18時17分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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サムソンの基調講演の中心テーマは「Smart TV」。アプリケーションプラットフォームだけでなく、サービスやUIも従来のテレビから大きな進歩を目指す

 今年のInternational CESの大きなトレンドになると期待されているのが、いわゆる「スマートTV」だ。定義が定まっているとは言いがたいが、基本的に大画面デジタル放送テレビを中心として、多彩なアプリケーションやサービスを利用できる機能を取りこんだ多機能テレビ、と考えておけばよさそうだ。グーグルが鳴り物入りで「Google TV」を発表したものの、ソニーやLogitechが発売した第一世代の製品は、市場で苦戦したことでも知られている。

 北米市場でのテレビシェア1位のサムスン電子は9日、記者説明会を開催し、同社が開発した「Smart TV Platform」を発表。同時に、これに対応する75型液晶テレビと、55型有機ELテレビも発表した。

75型の「ES8000」はデュアルコアCPU搭載
カメラによるジェスチャー操作にも対応

ES8000の使用イメージシーン。かなり離れた距離から、ジェスチャーでテレビを操作している

 Smart TV Platformに対する製品としてまず説明されたのが、LEDバックライト搭載の75型液晶テレビ「ES8000」である。サムスン製のデュアルコアCPUを搭載し、Smart TV Platform向けのアプリケーション「Samsung Apps」を動作させる機能を持つ。

サムスン製の「新デュアルコアプロセッサー」を搭載。タブレットやスマートフォンに使われる同社のARM系CPUを強化したものだろうか?

パソコンで言う「デスクトップ」に当たる「Smart Hub」。テレビ関係の機能や、YouTube、Netflixといったビデオ配信機能、ウェブブラウザ―やGoogleマップ、Picasaなどのアプリケーションが並んでいる

Smart TV Platform用のアプリケーション「Samsung Apps」。独自のマーケットからアプリを自由にインストールできるようだ

 またテレビの上部にカメラが搭載されていて、ユーザーの顔を認識して画面を切り替えたり、ジェスチャーによるモーションコントロール、音声による操作などを可能としている。これらの機能をアプリケーションから使うためのAPIは、情報が公開されるとのことなので、外部の開発者が制作するSamsung Appでも使えるようだ。なお、ES8000は右側面に拡張カード用と思われるスロットがあり、そこに装着するカードで機能を強化できるようだ。

本体上部にカメラを搭載。2つのマイクロホンも内蔵し、ジェスチャー操作と音声入力を実現する

音声コントロールのデモ。画面に表示されている機能名やアプリ名を読み上げると、その操作が選択されるようだ

 Samsung Appsには、デジタルアルバムアプリ「Party Shots」や音楽ストリーミングアプリ「FREQSHO」といったものから、iPhone/iPadやAndroidでは定番の人気パズルゲーム「Angry Birds」なども用意される。

大人気のアクションパズルゲーム「Angry Birds」もSamsung Appsで提供。スクリーンにあの赤い鳥が映し出された時、記者は思わず「またお前か!」とつぶやいてしまった

 べースのOSが何かや、ES8000の具体的な仕様については公表されなかったが、2012年中には発売されるとのことだ。また、同じSmart TV Platformに対応した55インチサイズの有機ELディスプレーテレビ「Super OLED TV」を、年内に発売することも発表された。有機ELディスプレーによる高コントラストの映像美と、3Dステレオ表示機能などを特徴としている。価格などは未定。

狭額縁で薄型の55インチ有機ELテレビ「Super OLED TV」

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