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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第83回

14歳ドラム動画が1700万再生、世代超えるYouTubeの音楽

2012年01月07日 12時00分更新

文● 四本淑三

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「この曲叩いてほしい!」と言われたのが始まり

―― 川口さんが動画を上げたのはなぜですか?

千里 私も似たような感じで、全然アニメとか観ていなくて。それで同じドラムスクールに通っていた人が「今こんなアニメ流行ってるから、この曲叩いて欲しい」って言ってきて、それが「けいおん!」で。

―― きっかけは、やっぱりアニメだったんですか。

千里パパ アニメに出てくるドラムと同じものをたまたま持っていたんですよ。

YAMAHA Hipgig

※ YAMAHA Hipgig。色もイエローで「けいおん!」の田井中律が劇中で使用していたものと同じ。

―― じゃあその頃にはもう十分上手かったわけですね。

千里 これでいいんだろうかという感じでしたけど。

千里パパ 叩いてほしいと言ってきた人も、YouTubeに演奏動画が色々上がっているのを見ていて、千里をその仲間に入れたいと思っていたらしい。

千里 それで、じゃあ、やってみようかあって。

―― 二人とも動画サイトを見まくった結果じゃない、ってところが面白いですね。

千里パパ 昔はパソコンも好きだったんですが、コンピュータが家電化していく中で飽きてしまったんですね。だからインターネットの変化も気づいていなかったんです。そしたら、こんなすごいことになっている。これはぜひ参加しようということになって。

―― 自分の顔が世界中に流れてるって怖くなかったですか?

千里 正直言って、それはあまり考えていなかったです。

千里パパ 海外の人は大体顔を出していますよね。だけど、日本人は顔を隠している。それで日本人のコメントは誹謗中傷が多い。それは顔を隠していることがいけないんじゃないかと思ったんですね。海外では顔を出していることに中傷はあまりないですから。

YouTubeではすべて“顔出し”。あえて素顔を出すことで誹謗中傷に負けないようにしている

―― プレイヤーが顔を出していないから叩きやすいと。

千里パパ と、僕は思ったんです。一人の個人が出ているんだということを示せば、誹謗中傷は減るんじゃないか。でも、最初の頃は色々言われたんで、それは日本人の気質かなあと。

―― なんて言われるんですか?

千里パパ 不細工とか猿みたいだとか。

千里 わたし気にしてないよ。何を言われても全然平気。

―― そういうのは僻みでしかないし、本当にどうでもいいです。

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