飛ぶように売れるヒット商品というわけではないが、手軽さと根強いニーズで普及している周辺機器に、USBポートに接続するディスプレーやディスプレーアダプターがある。
どのパソコンにも必ずあるUSBポートにつなげるだけで、簡単にマルチディスプレー環境が作れるという手軽さが、USBディスプレー/アダプターの魅力だ。ディスプレーアダプターはUSB接続対応のGPUが内蔵された小型のユニットで、ディスプレー型の製品はアダプターの機能をディスプレー自体に内蔵したものだ。小型のディスプレー型製品なら、USBポートからの電力供給で動くものもあり、ケーブル1本でディスプレーを増やせる(関連記事)。
多種多様な製品が販売されているUSBディスプレー/アダプターだが、いかんせんインターフェースがUSB 2.0対応という制約があるために、DVI経由やHDMI経由での接続に比べると性能面で不満が出ることもある。例えば高解像度で動きの激しい動画の再生などでは、コマ落ちが生じたりする。ゲームの表示にも適さない。
アイ・オー・データ機器が発売した「USB-RGB3/D」は、より高速なUSB 3.0に対応することで、従来のディスプレーアダプターへの性能面の不満を解消するという製品だ。早速その実力を検証してみよう。
コンパクトなボディー
映像出力はDVI
USB-RGB3/Dの本体は、何の変哲もない黒い小箱である。サイズは幅60×奥行き87×高さ18mm、重さは約62g(本体のみ)と、ポケットサイズのコンパクトさになっている。パソコンとの接続は付属のUSBケーブルを用いる。パソコン側のコネクターはごく普通のUSB 3.0対応コネクターだが、USB-RGB3/Dに接続する側は、まだあまり見かけないMicro BタイプのUSB 3.0対応コネクターとなっている。
なお、USB-RGB3/DはUSB 3.0専用というわけではなく、USB 2.0ポートでも使用可能だ。当然ながらUSB 2.0接続では、USB 3.0接続時の速度面での恩恵は受けられないが。
映像出力端子側は、29ピンのデュアルリンクDVI-I端子となっている。DVIによるデジタル映像出力のほかに、付属のDVI・アナログRGB変換コネクターを介して、アナログRGB出力も可能となっている。アナログRGB出力はディスプレーにつなぐ用途よりも、プレゼンテーション用に古めのプロジェクターをつなぎたい、という用途に用いることを想定しているのだろう。
USB-RGB3/Dの映像出力解像度は、最大2048×1152ドットという広大なものだ。ただし高解像度化はUSB 3.0の恩恵というわけではなく、同社がすでに販売しているUSB 2.0対応ディスプレーアダプター「USB-RGB/D2」でも、同じ解像度での出力が可能となっている。
ちなみに、対応OSはWindows 7/Vista(32、64bit)と、Windows XP SP3(32bitのみ)となっている。
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