本体右側面には、光学ドライブ(DVDスーパーマルチドライブ)と、USB 2.0などを装備。本体左側面にはディスプレー出力系やLANなどのコネクターを集約している。なお、この左側面にHDDアクセスランプと電源ランプがあるため、確認の際はいちいち頭を傾けなければならないのが困りものである。
液晶ディスプレーは1366×768ドット表示の15.6型ワイド。「HDウルトラクリアビュー・ディスプレー」と称するパネルが使われている。最近の11型ワイド液晶ディスプレーでもこれぐらいの表示解像度はあるので、15型以上ならもう少し高解像度が欲しいところだが、視認性が高いのでよしとしよう。
Llano A4はCore i3-2310Mに対抗できるか?
AMDのFusion APUは、CPUにグラフィックスコアを内蔵した統合プロセッサーである。中でも、6月に発表されたばかりのA4シリーズは、Direct X11に対応する「Radeon HD 6480G」を内蔵するという。A4-3300M(1.9GHz)は、2コア/2スレッドのCPUにRadeon HD 5600相当のGPUを内蔵したものだ。
A4シリーズのラインアップはA8、A6、A4の3種類。Sandy Bridgeのi7、i5、i3に対抗したいのか、数字がひとつずつ大きくなっている。g6-1100に搭載されているのはA4-3300Mなので、TDPが同じ35WのCore i3-2310Mあたりが対抗製品と考えてよさそうだ。では、どちらが速いのか?
結論から言ってしまうと、インターネット利用やちょっとしたビデオ鑑賞、簡単な事務的作業など、エントリーユーザーが普通の使い方をするなら、Core i3-2310Mのほうが圧倒的に有利だ。g6-1100のWindowsエクスペリエンスインデックスは総合で「4.5」だが、注目すべきプロセッサースコアは「5.3」である。一方、Core i3-2310Mのプロセッサースコアは「6.5」。この違いが如実に物語っている。
AMDの資料によればクアッドコアのA6-3410MXでも、CPU処理に依存するベンチマークテスト(例えばPCMark Vantege)では、Core i3-2310Mより約8%劣るという。本機でPCMark Vantegeを実行すると、総合スコアは「3337」。同上の資料によればA6-3410MXで「4250」前後、Core i3-2310Mが「4600」前後なので、Core i3-2310Mより約27%も遅いことになる。
PCMark Vantage 32bitのスコア | |||
---|---|---|---|
PCMark | Memories | TV and Movies | Gaming |
3337 | 2354 | 2412 | 2443 |
Music | Communications | Productivity | HDD |
3847 | 3575 | 2365 | 3044 |
それぞれのスコアも振るわないが、PCMark Vantageを立ち上げてからベンチマークを実行し、最初の処理(ウインドウの描画)が開始されるまで5分以上かかっていた
これが2コア/2スレッドのA4-3300Mと、2コア/4スレッドのCore i3-2310Mとの違いだろうか。残念ながらg6-1100を使っていると、この遅さをしっかり体感できてしまう。加えてメモリーが2GBしかないこと、HDDが5400rpmと遅めであることも影響しているだろう。アプリケーションの起動、データの呼び出し、ちょっとした操作などとにかく待ち時間が長くストレスを感じるのだ。ネットブックであればともかく、価格が同じでも15型クラスのスタンダードノートとなると、不思議なことに我慢できない。
この連載の記事
-
第133回
PC
Skyrimも快適? GeForce内蔵Ultrabook ASUSTeK UX32VD -
第132回
PC
写真やゲームをより美しく見せるナナオの液晶 FS2333 -
第131回
PC
デジカメとスマホを手軽に連携する無線LAN SDカード FlashAir -
第130回
PC
無線とタッチで使い勝手が進化したペンタブレット Intuos5 -
第130回
PC
スレートPCをCore i7で蘇らせたオンキヨー TW3A-A31 -
第129回
PC
店頭モデルも4コアCPUに パワーアップしたLets'note B10 -
第129回
PC
小型でも強力GPU搭載のゲームPC Alienware X51を検証 -
第129回
PC
Ultrabookと一緒に持ち歩きたい 超小型マウス「Cube」 -
第129回
PC
14型のUltrabookはアリか? デザイン重視のENVY 14 SPECTRE -
第128回
PC
WiMAXモバイルルーターの決定版!? Aterm WM3600Rを試す -
第127回
デジタル
高速SSDで起動・復帰が速いUltrabook Aspire S3-951 - この連載の一覧へ