日本ヒューレット・パッカードから、直販サイト「HP Directplus」専用モデルとして、「HP Pavilion g6-1100」(g6-1100 AMDモデル)が発売された。サイズは昨今よく見かける普及価格帯の15.6型ノートだが、ネットブックに迫る4万円前後という大胆な価格付けの製品である。
この価格にも関わらず、Windows 7 Home Premium SP1に2GBのメモリー、光学ドライブに無線LANなど、ノートパソコンの日常利用に必要な機能をすべて標準搭載している。なぜこのような価格設定が可能だったのか? 答えはAMDの新しい統合プロセッサー「Llano」ことFusion A4シリーズを搭載したからだ。その実力はいかほどのものか、確かめてみよう。
ベースはインテルモデルのg6-1100と変わらず!
1ヵ月ほど前の6月末にHPは、g6-1100シリーズのインテルCPUモデルを発売した。一方今回評価するのは、同じg6-1100でもAMD CPUモデルだ。Sandy Bridge世代の統合プロセッサーであるCore i5/i3搭載のインテルモデルに対して、g6-1100 AMDモデルに搭載されたのはAMDの統合プロセッサーA4という違いになる。
CPUが違えばチップセットも異なるのだが、目に見える部分に違いはない。筐体はインテルモデルと同じで、さらにはエントリー向けの「HP 2000-100」シリーズにも似ており、シンプルさを前面に押し出したものとなっている。
目立つところのないコーナーに丸みをつけたデザイン。全体を黒基調にして、パームレストやキーボードベゼル、それにHPロゴがワンポイントとなっているトップカバーなど、シルバーで統一したカラーリングは、どこで使ってもなじみやすいのはよいが、地味な印象もある。
外観的な特徴に欠けるノートだが、あえて言うならキーボードだろうか。キーピッチ19mm、ストローク2mの、近頃は珍しい通常タイプのキーボードを採用。最上列がバックライト輝度やスピーカー音量、オーディオ操作などのファンクションキーとなっている(Fnキーを押すとF1~F12が有効)ものだ。連載108回で紹介した同社の「dv4-3100」のアイソレーションキーボードとは異なり、こちらのキーボードのタッチは良好である。
ただし、タッチパッドは使いにくい。マルチタッチジェスチャーに対応するなど機能は先進的だが、dv4-3100同様にパームレストの左右中央に位置しており、さらに、パームレストとの段差がなくセンサー部分に小さなディンプルをつけたものになっているからだ。
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