このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

最新パーツ性能チェック 第99回

1万円台で買える「GeForce GTS 450」はお買い得か?

2010年09月25日 23時45分更新

文● 石井 英男

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ロストプラネット2

 今度は、実際のゲームソフトでのパフォーマンスを見ていこう。まずは、DirectX 11に対応した最新ゲームソフト「ロストプラネット2」ベンチマークだ。ロストプラネット2は、すでにPlayStation 3/Xbox 360向けに発売されているが、10月14日にPC向けがリリースされる予定だ。ゲーム本編に先立って、ベンチマークソフトが公開されており、今回はこれを利用した。ロストプラネット2のベンチマークソフトでは、DX9モードとDX11モードが用意されており、それぞれテストタイプA、テストタイプBという2種類のテストを選択できる。DX11モードでは、テッセレーションなどのDirectX 11の新機能を利用して描画をおこなうが、当然DirectX 11対応GPUでしか動作しない。ここでは、DX11モードのテストタイプB(ビデオカードの性能比較にはこちらが向いている)で、パフォーマンスを比較した。

【グラフ8】LOST PLANET 2(TestType B/単位:fps)better→

 結果は、グラフ8に示したとおりで、当然ながら上位のGeForce GTX 460には及ばないが、価格がやや上のRadeon HD 5770と比べるとほとんどの遜色のないフレームレートとなっている。ただし、ロストプラネット2は、最新ゲームだけあり、かなり負荷が高いため、デフォルト設定では、1280×720ドットでも快適に遊ぶにはやや厳しい。グラフィック設定で、描画クオリティを下げればより快適に遊べるだろう。

ラストレムナント

 次は、人気の国産RPG「ラストレムナント」のベンチマーク結果だ。ラストレムナントは、DirectX 9ベースのソフトである。結果は、グラフ9に示したとおりだ。こちらも、GeForce GTS 450が、Radeon HD 5770にかなり肉薄する結果となっている。

【グラフ9】THE LAST REMNANT(単位:fps)better→

Mafia II

 最後は、マフィアの生き様を描くアクションゲーム「Mafia II」のベンチマーク結果だ。こちらもDirect X9ベースのソフトだ。結果は、グラフ10に示したとおりだが、ラストレムナントの場合とは異なり、GeForce GTS 450のフレームレートとRadeon HD 5770のフレームレートにはかなり差がある。高解像度時はやや差が縮まっているものの、やはりRadeon HD 5770が有利だ。

【グラフ10】Mafia II (単位:fps) better→

アイドル時、高負荷時とも消費電力は低め

消費電力

 次に、ワットチェッカーを利用して、システム全体の消費電力を計測した。OS起動後10分放置した状態を「アイドル時」、ラストレムナントベンチマーク実行中を「高負荷時」とし、アイドル時の消費電力と高負荷時のピーク消費電力を計測した。  結果は、グラフ11に示したとおりで、GeForce GTS 450は、アイドル時、高負荷時ともに消費電力が最も低い。ファンの騒音も比較的静かであった。

【グラフ11】消費電力(単位:W)←better

GPU温度

 最後に、GPU-Zを利用して、GPU温度を計測した。アイドル時と高負荷時の条件は、消費電力計測時と同じだ。結果は、グラフ12に示したとおりである。計測時の室温は約28℃だ。アイドル時、高負荷時とも一番温度が低かったのはGeForce GTX 460だが、GeForce GTS 450もなかなか優秀である。それに対し、Radeon HD 5770は、アイドル時の温度がやや高めであった。

【グラフ12】GPU温度(単位:℃) ←better

低価格でゲームもできるPCを作りたい人にオススメ

 GeForce GTS 450は、ミドルレンジGPUの中でもやや下位に位置する製品であり、実売価格は1万4000円前後となっている。Radeon HD 5770に比べるとややベンチマークスコアは低いが、価格も4000円程度安いので、コストパフォーマンスは悪くない。また、今回はテストしていないが、オーバークロック耐性も比較的高いとされており、オーバークロックモデルも各社から登場している。予算に余裕があるのなら、上位のGeForce GTX 460をオススメするが、できるだけ低価格でゲームもできるPCを作りたいというのなら、GeForce GTS 450は有力な選択肢となるだろう。フルHD解像度では厳しいが、1280×720ドット程度なら、描画設定を調整すれば、最新ゲームも十分遊べる。また、GeForceシリーズには、アクティブシャッター方式の3D表示システム「NVIDIA 3D Vision」にも対応できるというメリットもある。NVIDIA 3D Visionによる、3D立体視のゲームプレイやBlu-ray 3Dなどの3Dタイトルを楽しみたいという人にもオススメだ。

1280×720ドット程度なら、描画設定を調整すれば、最新ゲームも十分遊べる。低価格でNVIDIA 3D Visionによる、3D立体視のゲームプレイやBlu-ray 3Dなどの3Dタイトルを楽しみたいという人にもオススメだ

【関連サイト】

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ピックアップ

ASCII.jpメール アキバマガジン

ASCII.jp RSS2.0 配信中