気軽に高音質を楽しめるシステム
今回この両者の組み合わせで、iPod内の音楽を再生してみた。まず感じるのはしっかりした空間の広がりで、幅広い音場が再現されるという点だ。奥行きもあり、たとえば交響曲などを聴くと前列の弦楽器と後列の管楽器や打楽器との位置の違いを実感できる。ボーカルなどセンターの音もしっかり定位している。
バランスとしては中~高音域寄りだが、低音もそれなりに出ている。しかしスピード重視のバスドラムの音など、キレを重視した低音は丸くなってしまう印象で、聴く曲、あるいは好みによってはもう少し低音が強ければ、と感じるかもしれない。
全般的にはあまりクセを感じないので、イコライザなどで調整するのもいいだろう。
実際に設置して気に入ったのは、スピーカーが光沢のあるピアノフィニッシュであるなど、見た目に格好いいこと。オーディオ機器であるため、まず評価するべきなのは当然音質だが、iPodと組み合わせることでコンパクトなオーディオシステムを構築できることを考えると、リビングで気軽に音楽を聴くためのシステムとして置いてもよさそう。その際、見た目にスタイリッシュであることは利点だ。
また設置したときの見た目だけでなく、iPodの音を気軽に高音質で楽しめるという意味で、ND-S1とDP-M1の組み合わせは良好だ。
3つを横に並べて設置しても50cm程度の幅で済むため、たとえば棚の空いたスペースに設置して音楽を流すという使い方が似合いそうだ。
さらにこれだけコンパクトでありながら、スピーカーの底面にはコルク製のインシュレータが取り付けられているほか、ニアフィールドで利用する際にスピーカーユニットを最適な角度にする台座も用意されているなど、音へのこだわりもしっかり感じられる。
iPodを中心に、気軽かつ高音質で音楽を楽しむ環境を整えたいと考えているなら、ぜひ検討したい製品だ。
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