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最新パーツ性能チェック 第90回

低消費電力GPUの大本命「Radeon HD 5570」

2010年02月11日 17時00分更新

文● 宇野 貴教

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 着実にラインナップを拡大中のRadeon HD 5xxxシリーズだが、新たにローエンド向けの「Radeon HD 5450」と「Radeon HD 5570」が発売された。Radeon HD 5450はストリームプロセッサ数が80基などかなり低いスペックであるため、3D性能目的ではなくデュアル/トリプルディスプレイを構築したい、動画支援機能を追加したいといったユーザー向けである。これに対し、Radeon HD 5570はミドルレンジのRadeon HD 5670の動作クロックを引き下げてメモリをGDDR5からDDR3へと変更したものだ。スペック低下によりピーク消費電力はRadeon HD 5670の61Wに対し、Radeon HD 5570は42.7Wまで下がって扱いやすくなり、ストリートプライスが1万円とお手ごろな価格帯に設定されているのが魅力だ。また大半の製品がロープロファイル対応になっているのもポイントである。今回はこのRadeon HD 5570をピックアップして紹介する。

「Radeon HD 5570」のリファレンスカード

 Radeon HD 5570のスペックは、コアクロックが650MHz、ストリームプロセッサ数が400基、メモリクロックは900MHz(1.8GHz相当)、メモリインターフェイスが128bitなどである。Radeon HD 5670と同じRedwoodコアを使用しているが、カードサイズや冷却装置はRadeon HD 5670よりもかなり小さい。今回発表と同時に発売された製品はその大半がロープロファイル対応モデルで、冷却装置も1スロットタイプの小型タイプとなっている。ロープロファイル向けビデオカードと言えば、3Dパフォーマンスはそれなりというイメージがあるが、スペックを見る限りではライトユーザーの実用レベルを十分満たすレベルを期待できそうだ。

Radeon HD 5570スペック表
製造プロセス 40nm
DirectX対応 11
コアクロック 650MHz
シェーダクロック 650MHz
シェーダプロセッサ数 400
ROPユニット数 8
メモリクロック(相当) 1.8GHz
メモリタイプ DDR3
メモリインターフェイス 128bit
メモリサイズ 1GB
アイドル時省電力 9.69W
最大消費電力 42.7W
実売価格 1万円前後

1スロット仕様でかなりコンパクトな印象

ロープロファイル対応ながらHDMI端子を搭載している

Radeon HD 5970(写真上)と大きさを比較してみた

DDR3メモリと比較。いかに小さいかがお分かりいただけるだろう

GPU-Zでのステータス

テスト環境

 ベンチマークテストだが、今回性能を比較するために最適なビデオカードを手配できなかったため、比較対象が筆者の手持ちの「Radeon HD 3850」と「Radeon HD4850」というターゲット層がかけ離れた古めの製品になったことをお詫びしたい。ただ2世代前のハイエンドであるRadeon HD 3850に近く、Radeon HD 4850のほぼ半分のスペックというGPUスペックを考慮してもらえれば、面白い見方もできるだろう。

テスト環境
CPU PhenomII X2 555 BlackEdition
マザーボード ASUSTeK「M4A785TD-M EVO」(AMD 785G)
メモリー DDR3-1066 2GB×2
ビデオカード Radeon HD 5570
Radeon HD 4850
Radeon HD 3850
HDD Seagate「ST3160812AS」(160GB)
OS Windows 7 Ultimate SP2(32bit)

(次ページへ続く)

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