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2010年、Web業界のキーワードはコレだ! (1/4)

2009年12月25日 10時00分更新

文●ロフトワーク(http://www.loftwork.jp)

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 「1万人のクリエイターネットワーク」を構築し、PMBOKに基づくプロジェクトマネジメントの導入で注目されるWeb制作会社、株式会社ロフトワークの諏訪光洋社長と、Web Professional編集長の中野克平の対談が実現。2009年のWeb業界を振り返りつつ、2010年の展望について語り合った。


※この記事は、ロフトワークが運営する「WebExpert」のコンテンツを一部再編集の上、転載したものです。

対談風景

2010年のWeb界隈では、一次的コンテンツをつくる個人が躍進する

諏訪光洋氏(以下、諏訪) プロのブロガーが増えている気がします。2010年には、もっと増えてくると思います。僕自身、月額課金の個人メールマガジンを、すでに3つ購読しています。料金は半年で3000円とか月額500円で、どれもニッチな業界を扱っています。これから先、個人で採算を完結させるジャーナリストはもっと増えるはずです。たとえば危険地帯に入って一次ソースを取材するようなジャーナリストであれば、個人や法人に情報を売るビジネスが成立すると思うんです。個人会員には月額1000円くらい、出版社や新聞社といった法人会員には月額5万円で情報を提供すれば、個人会員が3000人、法人会員が10契約あれば、年間4200万円になります。そういうジャーナリストがもっと増えるのではと期待しています。

中野克平(以下、中野) 神保哲生さんのビデオニュース・ドットコムは、そういうことでしょうね。ただ、危険地帯に出向かなくても、国内でも地域によってはマスコミでは取り上げにくい話がいくらでもありますので、ニッチな情報を伝える個人のブロガーにも、活躍の場はあると思います。マスメディアが取り上げない情報でも、伝える価値のあるものはたくさんあります。

諏訪 2010年は、ジャーナリストや、個人の力で一次的なコンテンツをつくる能力のある人が、ブロガーを中心に増えてくるのではないでしょうか。その動きは、集約ビジネスのメディア企業には困る面があると思いますが(笑)、そうした個人で成立するジャーナリストが増えてくることで、新しい形でジャーナリズムを担保できるのではないかと思います。それにメディアも、これから柔軟に変わっていく気がするんです。メディアには優秀な人たちが集まってるわけですから。今まで、メディアが担っていた「情報量を減らしまとめる『編集』」「信用担保」「コストの回収と分配」といった役割が不要になりつつあるので、その部分は異なる役割を担って価値を発揮していくのではないでしょうか。


「先端企業が一挙集結! 
 ウェブ戦略を成功させるCMS導入とその評価手法」セミナー

 本対談の諏訪光洋氏が登壇するセミナー「先端企業が一挙集結! ウェブ戦略を成功させるCMS導入とその評価手法」が、2010年1月26日、東京・外苑前のTEPIAホールにて開催されます。セミナーには諏訪氏のほか、Z会や大阪ガスなど、Webサイトリニューアルに成功した企業のWeb担当者が登場。各社のWeb戦略とCMS活用のポイントを紹介します。

 詳細はロフトワークのWebサイトから。

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