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Web2.0マーケフェアで見たCMSの「新常識」 (1/2)

2009年05月15日 16時43分更新

文●小橋川誠己/ASCII.jp

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Web2.0マーケティングフェア

13日お昼ごろの来場者受付付近の様子。入場するのにも一苦労する混雑ぶりだ

 5月13日から、東京ビッグサイトで「第3回 Web2.0マーケティング フェア」(主催=リード エグジビション ジャパン)が開催されている。広い会場内には所狭しとブースが並び、駆け付けたWeb担当者やマーケターたちによって通路を歩くのも困難なほどの盛況ぶりだ。

 「Web2.0マーケティングフェア」が言うところの「Web2.0」の定義は正直、イマイチはっきりしないが、実際に会場に出展しているブースを回ってみると、(1)ショッピングカートなどのEC関連ツール、(2)SEO/SEM/LPOサービス、(3)CMS(Content Management System)、(3)サイト内検索エンジン、(4)アクセス解析ツール、(4)口コミマーケティングサービス、といった製品/サービスが多い。同時開催で行き来が自由の「ダイレクトマーケティングフェア」と合わせると、企業のWebプロモーションやEC担当者が必要とするソリューションがほぼすべてカバーされているイメージだ。


公開ページ上でそのまま編集

 そんなさまざまなソリューションの中から、筆者が興味を持っていたのが、CMSだ。先日の記事(関連記事)でも触れたが、今年に入ってから再びネット上では特に中小企業向けのCMSが盛り上がってきている。そこで、今回はWeb制作会社ではなく、ユーザー企業側の視点で会場内のCMSを見て回った。まず感じたのは、“管理画面不要”をウリにするCMSが増えていることだ。

公開画面を見ながらそのまま編集できる「ICO.bz」。レイアウトブロックの位置を入れ替えたり、Flashムービーのテキストや画像を差し替えたりするのも簡単にできる


 たとえば、グラントンが出展していた「ICO.bz(イコービズ)」は、出来合いの業種別テンプレートをカスタマイズしながら、自社のWebサイトを一から構築できる中小企業向けのCMSだが、公開中のWebページ上で編集したいブロックをクリックするだけで入力フォームが現れる作りになっている。わざわざ管理画面のコンテンツ一覧から更新したいコンテンツを探したり、公開ページのイメージが掴めないまま更新作業をしたり、といった従来のCMSの不便な点を解消しており、デモを見る限りはリテラシーがあまり高くないユーザーにも使いやすそうだ。

 もう少し規模の大きな企業サイト向けの本格的なCMSの例でいえば、マザーが出展していた「HeartCore」がある。こちらは事前にWeb制作会社とユーザー企業とでそれぞれ編集可能とする領域を決めておき、日常の更新についてはユーザー企業が、複雑な変更が必要な部分については制作会社側が変更する、といった役割分担が可能だ。

マザーが出展していたCMS「HeartCore」も公開画面から編集できるタイプ。こちらは編集ボタンを押すと入力フォームが開く。ちなみにこのCMS、ショッピングカートやLPOを標準で搭載する多機能性もウリだ

 こうした機能は、MODxなどの海外のオープンソースCMSでは数年前から搭載していたものだが、現在では国産の商用CMSにも着実に浸透しているようだ。

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