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最新パーツ性能チェック 第87回

入手困難な今年最速のビデオカード「Radeon HD 5970」を試す

2009年11月28日 20時00分更新

文● Jo_Kubota

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 3DMark VantageのFEATURE TESTの結果も見てみよう。いずれもPerformace設定時のスコアだ。「Texture Fill」は、その名のとおりテクスチャ転送時のフィルレートを見るものだ。HD 5970はHD 5850の2倍以上を記録し、CFXの効果が発揮されている。

3DMark Vantage Texture Fill

FeatureTest1:Texture Fill(単位:GigaTEXELS/s)better→

 「Color Fill」は、カラーピクセルを連続で描き出すテストで、主にグラフィックスメモリへの書き込み性能を見ることになる。2GPU製品(あるいはSLI、CFX)の場合、見かけ上のメモリ帯域は2倍となるので、性能が伸びやすい。ここでは、GTX 295と比較してみると、GDDR5/256bit/4GHzのHD 5970が、GDDR3/448bit/1998MHzのGTX 295を上回る結果を残しており、メモリ帯域の面でもHD 5970がGTX 295をリードしていることが分かる。

3DMark Vantage Color Fill

FeatureTest2:Color Fill(単位:GigaTEXELS/s)better→

 「Parallax Occlusion Mapping」は、負荷の高いピクセルシェーダのテストとなる。このテストは、見ため的にも重いテストなのだが、HD 5970はかなり滑らかに、もっと言えばほとんどカクつくことなくテストを終えている。GTX 295も滑らかだが、遥かにHD 5970の方がスムーズであり、HD 5970の凄さを実感したテストだった。

3DMark Vantage Parallax Occlusion Mappoing

FeatureTest3:Parallax Occlusion Mappoing(単位:fps)better→

 「GPU Cloth」、「GPU Particles」この2つのテストは、SLIやCFXでは効果の出にくいテストとなっているが、HD 5970は、HD 5850と同等程度、HD 5870よりも若干劣る結果となった。とはいえ、GTX 295を大きく離している点は、注目すべきだ。

3DMark Vantage GPU Cloth

FeatureTest4:GPU Cloth(単位:fps)better→

3DMark Vantage GPU Particles

FeatureTest5:GPU Particles(単位:fps)better→

 最後は、ピクセルシェーダテストとなる「Perlin Noise」だが、こちらは純粋に(DirectX 10での)ピクセルシェーダ演算能力を見るものだ。このテストはCPUの制約を受けにくいため、純粋にGPUの演算能力を比較するのに向いている。内部でCFX構成となるHD 5970は、HD 5850に対して2.1倍、HD 5870に対して1.6倍という性能を発揮。GTX 295に対しては3.4倍という圧倒的な差をつけて大勝している。世代的に不利となるGTX 295だが、これまでATI Radeonシリーズにリードを許さなかったハイエンド製品で、ここまで完敗する姿は、ある意味衝撃的ですらある。

3DMark Vantage Perlin Noise

FeatureTest6:Perlin Noise(単位:fps)better→

(次ページへ続く)

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