プライバシーマークの取得にも大きな武器に
導入は2004年の夏から随時行なわれ、全国60弱の拠点でクライアントへのインストール作業を進めていった。構成としては、拠点を大きく2つに分類し、両者をサブマネージャで管理。このサブマネージャ2台を上位の統合マネージャで管理することで、全国の拠点を網羅するようにした。
LanScope Cat の導入後はプライバシーマークの取得も容易に行なえ、セキュリティレベルを維持するための運用も可能になったという。「プライバシーマークの審査においては、セキュリティツールの有無について聞かれましたが、『LanScope Catを使っています』というと、『それはいいですね』と、詳細を説明するまでもなく納得されました」と、LanScope Catの実績が大きく影響したようだ。先ごろ(2009年4月2日)、同社はISO 27001(情報セキュリティマネージメント)も取得したが、そこでも同じようにLanScopeCat の導入がセキュリティ管理の充実ぶりを表わす「お墨つき」になったようだ。
実際の運用に関しては、インストール作業やディスク容量不足に対して、アラートを上げるようにしているという。業務用のPCのログをきちんと収集していること、必要があれば追跡できることも社員に公表している。「ライセンス違反にあたりそうなソフトウェアのインストールの警告が上がると、ユーザーに直接連絡して確認します。『えっ? なんでわかるの?』といった感じで驚くユーザーもいますね。とにかく見られていることをユーザーに意識させていますので、抑止効果が出ていると思います」(情報システム部グループリーダー松本康二郎氏)と語る。アラートの数はそれなりに多いが、サーバーとクライアントなどで優先度をつけて対応を行なっている。
また、資産管理やセキュリティログの管理のほかにも、労務管理的な使い方もしているという。「たとえば、空間情報事業の部署は年度末が非常に多忙です。ですから、深夜作業、休日作業で稼働しているPCを抜き出して、労務管理的な監査に使ったりしますね」とのこと。そのほか、未使用のPCを検出したり、経営層からのリクエストに応じて、レポートを提出する際に使っているという。
(次ページ、長年使っているユーザーだからこそ感じる不満もある)
この連載の記事
-
第56回
ビジネス・開発
ノーコードアプリ基盤のYappli、そのデータ活用拡大を支えるのは「頑丈なtrocco」だった? -
第55回
ビジネス
国も注目する柏崎市「デジタル予算書」、行政を中から変えるDXの先行事例 -
第54回
IoT
“海上のセンサー”の遠隔管理に「TeamViewer IoT」を採用した理由 -
第53回
ネットワーク
わずか1か月弱で4500人規模のVPN環境構築、KADOKAWA Connected -
第52回
Sports
IT活用の「コンパクトな大会運営」20周年、宮崎シーガイアトライアスロン -
第51回
ソフトウェア・仮想化
DevOpsの成果をSplunkで分析&可視化、横河電機のチャレンジ -
第50回
ソフトウェア・仮想化
テレビ東京グループのネット/データ戦略強化に「Talend」採用 -
第49回
Team Leaders
おもろい航空会社、Peachが挑む“片手間でのAI活用”とは -
第48回
Team Leaders
規模も戦略も違う2軒の温泉宿、それぞれのクラウド型FAQ活用法 -
第47回
Team Leaders
箱根の老舗温泉旅館がクラウド型FAQ導入で「発見」したこと -
第46回
ビジネス
東京理科大が国際競争力向上に向け構築した「VRE」の狙い - この連載の一覧へ