ヘリコプターやビジネスジェット機の運航・整備を中心とする航空事業と空間データの計測・解析・管理業務を行なう空間情報事業を二本柱とする朝日航洋は、情報セキュリティ対策としてエムオーテックスの「LanScope Cat6」を導入している。
航空事業と空間情報事業を中心に幅広く事業を展開
朝日航洋はトヨタグループの一員としてヘリコプターやビジネスジェット機などの運航を行なう航空事業と、測量やGIS(Geographic Information System)などを手がける空間情報事業の大きく2つを展開している。航空事業4社、空間情報事業3社のグループ会社で構成されており、従業員はグループ全体で派遣社員やパートまで含め、1700名あまりとなっている。
航空事業に関しては「送電線の敷設や石油基地などに物資を運んだり、薬剤散布を行なったり、空からの報道取材や中継、あるいは花火見学や夜景を見るための遊覧飛行など、さまざまなサービスを手がけています。昨今はTVドラマなどで話題になった『ドクターヘリ』の用途も増えてきましたね。一昨年には民間企業では初めて100万時間の飛行時間を実現し、かなり実績もあります」(情報システム部 部長代理 沼田秀樹氏)。
また空間情報事業は、計測や防災支援、空間データの提供などを行なっており、おもに地方自治体からの委託を受けて航空写真と図面を組み合わせて、デジタルデータとして納品するといった業務がメイン。たとえば下水道の図面を作って、新しい管の設計をしたり、航空写真の建物を照らし合わせて固定資産税の課税資料を算出したりするという。そのほか、ライフラインの確保、ハザードマップ作成など提供されるサービスは多岐にわたっている。
情報システム部は朝日航洋グループ全体の基幹系・情報系システムを統括している。現在、朝日航洋の業務はIT化が進んでおり、「扱う情報がデジタル化されている空間情報事業では、1 人が2台のPCを使っている場合もあります。航空事業のほうでも、気象情報をチェックしたり、当社独自開発の航空システム(通称:NAIS)を全国の拠点で利用するためにPCは必須となっています」(沼田氏)とのことで、かなりの台数のPCが動いている。
プライバシーマーク取得を機にLanScope Cat 導入へ
このように自治体や企業相手の仕事が多いということで、以前からセキュリティには配慮していたという。そして、個人情報保護法に大きなフォーカスがあてられた2003年、プライバシーマーク取得に向けた活動をきっかけに情報セキュリティ管理ツールの導入検討を開始した。 プライバシーマークの取得に関しては、クライアントPCのセキュリティを確保し、そのレベルを維持する体制が重要になる。こうしたなか、セキュリティ関連の展示会で見つけたのが、エムオーテックスの「LanScope Cat3」であった。
LanScope Catは長い歴史と高いシェアを持つクライアント/サーバー型の情報セキュリティ管理ツール。PC の操作ログをデータベースに格納し、これを基に資産管理やクライアント操作の監視・制御などを行なう。具体的には、ファイル操作の履歴管理やリムーバブルメディアのデバイス制御、プリンタの出力管理、アプリケーションの稼働監視、パッチの自動配布、サーバーへのアクセス監視などの操作が可能だ。単にログを管理するだけではなく、障害や情報漏えいにつながる不審な動作に対して、アラートを上げることもできる。また、Webコンソールという管理ツールによって、必要な情報を検索したり、内部統制やセキュリティのレポートなどを作成することも可能だ。
朝日航洋は、それまで資産管理ツールを導入していたが、セキュリティやログの管理まではできなかった。プライバシーマークを機に見つけたLanScope Catは、まさにニーズにあう製品だったという。情報システム部はさっそくエムオーテックス社の営業や技術担当者を呼んで、ディスカッションを重ねた。実際には「プライバシーマークは取得するのが目的ではなく、運用・管理していくのが重要です。その点、ログを取得するのはあたりまえですが、そのログの解析が難解だと使い物になりません。ですから、データベースに溜まったログを自分たちに必要な形で取得できるかなどを議論しました。現在、情報システム部の人数で、とにかく運用がきちんとできるかが重要でした」(沼田氏)とのことだ。
朝日航洋株式会社 情報システム部 担当部長 二川義信氏
こうした議論の結果、最終的には自らの要件に合うと判断し、2003年に当時の最新版であるLanScope Cat3の導入を決定した。導入の経緯について情報システム部 担当部長の二川義信氏は、「話してみると、作っている人たちがとにかくマニアックだと思いました。Windowsの仕組みや内部に関してもかなり精通していたので、将来的に使い続けても安心できると思いました」と語る。基本機能以外のオプションが多い点にやや不満は感じたものの、国内で自社開発している強みと将来性、そして他社製品との機能比較の結果でLanScope Catが選ばれたとのことだ。
(次ページ、プライバシーマークの取得にも大きな武器に)
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