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古田雄介の“顔の見えるインターネット” 第58回

200年の歴史をネットに残す「休日のタングラム」管理人の意欲

2009年10月12日 12時00分更新

文● 古田雄介

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現在の反響は少ないが、数十年スパンで考えると……

―― サイトをやっていて、どんな人から反響が返ってきますか?

和々草 反響は……ほとんどありません(笑)。Tangram editor系に関してはまったくないですね。「使いました」っていうメールも。まあ、フリーソフトなので、好きに使ってもらえればそれで嬉しいですけどね。

 サイト自体にいただくメールも、年に何回かというくらいです。そのなかでも心に残るのは、「子供のために何かしたいので引用してもよいか」といったものですね。やっぱり、自分がタングラムに出会ったのも子供の頃なので、そうやって利用してもらえるのはすごく嬉しいです。

―― 潜在的にパズルが好きだという人は結構多いと思うんですけどね。積極的にやらないにしろ、時間があって手元にタングラムがあれば、ちょっとやってみたくなるという。

和々草 そうですね。けっこう「知ってはいるけど、あんまり機会がない」ということはあると思います。そのなかで、ちょっとでもシルエットパズルの魅力に触れてもらえると嬉しいですね。

異なる組み合わせで完成する2つの形を「パラドクス」と呼ぶ。微妙に違う2種類の形を作り上げるのもタングラムを含むシルエットパズルの醍醐味だ

―― 私が休日のタングラムに興味を持ったのは、そこが大きいです。失礼ながら、ネットで反響やアクセス数を狙うコンテンツとしては、タングラムは選ばれないとも思います。そうしたジャンルにあって、情報の充実度とサイトとしての完成度を保つサイトがあるというのが、個人的にとても嬉しいんですよ。和々草さんが「休日のタングラム」を続けるモチベーションは、どんなところにあるのでしょう?

和々草 そうですねー……タングラムに関して、昔から色々な人がちょっとずつ研究したり、遊んだりしているわけです。その積み重ねがすごいと思って情報を集めているわけですが、それを適当に紹介するのはもったいない。なるべく丁寧に扱おう。と、そういう気持ちはありますね。預かった情報を粗末に扱えないという意識でしょうか。

 タングラムは200年の歴史がありますから、何十年後でもサイトを見て、私が感じている楽しさに共感してくれる人が出てきてくれるという期待も持てますし。

―― 仮に更新がストップしても、何十年後にも公開し続けるわけですね。

和々草 はい。もともと更新を考えていないサイトなので、そのまま残すと思います。自分自身で調べた記録のまとめとして、残しておきたいという気持ちもありますしね。

江戸時代に誕生したシルエットパズル「清少納言智惠の板」。タングラムと同じように正方形を7ピースに分けたパズルだが、こちらはひらがな50文字が表現できる。和々草氏がもっとも苦労したのは「ん」の文字という

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