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キーワードとサイトの相性をAnalyticsでアクセス解析 (6/8)

2009年10月02日 21時00分更新

文●中野克平/デジタルコンテンツ部編成課

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キーワード分析でコンテンツがユーザーの目的を達成できたか?を知る


 あるキーワードでWebサイトを訪れたユーザーにとって、サイト内のコンテンツがユーザーの目的を達成できたか?を推定するには、Excelのフィルタ機能を使うと便利です。たとえば、「新規セッション率が高く、直帰率が低いキーワード」は、新規ユーザーを呼び集めて、満足して帰ったことを意味しますし、「新規セッション率が高く、直帰率が高いキーワード」は、新規ユーザーは呼び集められたけど、コンテンツとユーザーの目的が合致しなかったことを意味します。また、「新規セッション率が低く、直帰率が高いキーワード」は、常連ユーザーを検索エンジン経由で呼び集めたものの、受け入れられなかったことを意味します。

 以下は、ユーザーとコンテンツの相性を調べるために、新規セッション率が平均よりも低く、直帰率も平均よりも低いデータをExcelのフィルタ機能で抽出したときの表です。

キーワード セッション 平均ページビュー 平均サイト滞在時間 新規セッション率 直帰率
ascii 13,873 6.2 314 12.62% 28.78%
アスキー 6,121 5.92 286 15.41% 32.45%
ascii.jp 2,329 6.82 369 12.15% 30.01%
netwalker 2,018 4.37 275 15.41% 30.33%
t-01a 1,286 4.27 217 16.49% 33.05%
p7p55d 1,115 4.2 204 13.27% 37.94%
iphone ストラップ 701 4.26 205 12.41% 39.09%
windows home server 642 4.89 314 8.88% 29.91%
iphone ケース 640 3.28 187 22.50% 37.19%
ascii24 591 6.03 349 9.14% 27.92%

 Google Analyticsのレポートではキーワードがずらずら並んでいるだけでしたが、新規セッション率も直帰率も平均よりも低いキーワードを抽出すると、上位10件の中に「ascii」、「アスキー」、「ascii.jp」、「ascii24」というナビゲーションクエリーが入ります。新規セッション率が低いことは常連ユーザーであり、直帰率が低いことは、トップページからこのサブドメインに移動して記事を読んだことを意味します。

 逆に、もし新規セッション率と直帰率が平均より低いキーワードとして、分析対象サイトのブランド名やサイト名そのものが並ばない場合、常連ユーザーをきちんと獲得できていない可能性があります。キーワードを分析する以前の問題として、Webサイトのプロモーションに力を入れた方がよいでしょう。

「Google AnalyticsとExcelを組み合わせた分析方法がだいぶ分かってきました。キーワードについていえば、新規セッション率が高く、直帰率が高いキーワードの問題を分析して、新規ユーザーの獲得につなげることでサイトを改善できそうです」――はい、それがまた罠なのです。「えぇ! Google Analyticsには、いったいどれだけ罠があるんでしょうか……」

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