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キーワードとサイトの相性をAnalyticsでアクセス解析 (3/8)

2009年10月02日 21時00分更新

文●中野克平/デジタルコンテンツ部編成課

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どのキーワードを調べているユーザーが訪れたのか?

 検索エンジンが異なっても、同じキーワードで訪れたユーザーの目的(調査、比較、購入など)は同じと考えてよいでしょう。「snow leopard」を例に、指標を表にしました。

参照元 Google Yahoo! JAPAN
セッション 2,961 98
平均ページビュー 4.07 4.39
セッション中のページ数 5.26 5.93
平均サイト滞在時間 0:03:51 0:03:42
セッション中の滞在時間 0:06:36 0:06:29
新規セッション率 14.32% 42.86%
直帰率 41.68% 42.86%

 「平均ページビュー」と「平均サイト滞在時間」は直帰したセッションを含んでいるため、直帰しなかったユーザーがセッション中に何ページ読み、何分滞在したか分かりません。そこでGoogle Analyticsの指標から、以下のような数式を使って「セッション中のページ数」と「セッション中の滞在時間」という直帰したユーザーを除外した指標を導き出します。

  • 直帰数=セッション×直帰率
  • 滞在時間=平均サイト滞在時間×(60×60×24)×セッション
  • ページビュー=セッション×平均ページビュー
  • セッション中のページ数=(ページビュー-直帰数)÷(セッション-直帰数)
  • セッション中の滞在時間=滞在時間÷(セッション-直帰数)÷(60×60×24)

 指標を読み解きます。まず、「snow leopard」を検索してこのサブドメインを訪れたユーザーは、GoogleからもYahoo! JAPANからも4割程度のユーザーが直帰しますが、直帰しなかったユーザーは5ページちょっと読んで帰っていることが分かります。当該記事である「新Mac OS X『Snow Leopard』を徹底解剖」は4ページの記事ですので、記事をすべて読み終わって、他の記事まで読み進めた、と推定できます。また、セッション中の滞在時間は、GoogleからもYahoo! JAPANからのユーザーも6分30秒程度です。以上のように、検索エンジンが異なっても、同じキーワードで検索したユーザーの行動はだいたい同じです。

 しかし、新規セッション率だけは、Googleが14.32%に対してYahoo! JAPANは42.86%もあり、傾向が異なります。ASCII.jpには「Mac/iPod」というカテゴリーがあり、Mac好きのGoogle使いは、普段からASCII.jpを利用しているので、新規セッション率はかなり低い14.32%なのでしょう。ASCII.jpの「Mac/iPod」カテゴリーは、Mac好きに利用されている、と推定できます。では、Yahoo! JAPANからの新規セッション率が42.86%もある理由は何でしょうか。

「ASCII.jpはテクノロジー好きのユーザーが多く、Yahoo! JAPANを使うユーザーとは属性が違うんじゃないでしょうか?」――確かに、MacユーザーとGoogleユーザーには、「テクノロジー好き」という共通項がありそうです。しかし、ASCII.jpの「Mac/iPod」カテゴリーが、Macを使っているYahoo! JAPANユーザーには特に受けが悪い、というのはちょっと考えにくいです。むしろ、普段はMacを使っておらず、ASCII.jpの「Mac/iPod」カテゴリーにも興味がなかったユーザーが、「Snow Leopard」の登場に興味を持って、Yahoo! JAPANで検索した、と考える方が自然です。つまり、新規セッション率が高くなったのは

  • MacユーザーはYahoo! JAPANよりもGoogleを使っている人が多く、普段からASCII.jpを利用している
  • 非MacユーザーでYahoo! JAPANを使っている人は、普段はASCII.jpを利用していない
  • 「Snow Leopard」登場でMacに興味を持った非MacユーザーのYahoo! JAPANユーザーが、ASCII.jpを初めて訪れた

と考えられます。Yahoo! JAPANからのセッションで新規ユーザーが多いのは、ASCII.jpとYahoo! JAPANのユーザー属性が違うのが原因ということです。

 ユーザー属性や検索エンジンが異なっても、あるキーワードで検索したユーザーのサイト内の行動はおおよそ同じと考えられます。したがって、キーワードからユーザーのサイト内の行動を分析するとき、検索エンジンの違いまで踏み込んで考えなくてもよい、といえます。ただし、Webサイトがどの検索エンジンのユーザーと相性がよいかが分かりますので、主要なキーワードについては、検索エンジンごとの新規セッション率の違いを把握しておくとよいでしょう。

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