基本演算性能を探る
最初にCPUの基本演算性能を比較するために、Sandra 2009 SP4のProcessor Arithmeticを見てみよう。
四則演算や理論演算を行なうDhrystone ALUは、同じAMDのCPU同士で比較するとAthlon II X4 630(2.8GHz)、Phenom II 905e(2.5GHz)、Athlon II X4 620(2.6GHz)の順番になる。こうしたCPUの基本演算のテストにおいて大容量キャッシュの影響力は少ないのだが、L2キャッシュが512KBと少なめなせいか多少は出てしまうようだ。逆に浮動小数点演算のWhetstone iSSE3では、L3キャッシュの影響は見られずクロック数に近い差になっている。
同じくSandra 2009 SP4のMemory Latency Testも見てみよう。AMDのCPU同士を比較すると特に目立った点はなく、Phenom IIシリーズとAthlon II X4シリーズのメモリコントローラ、キャッシュ周りに関しては同一性能と言えるだろう。
3Dゲーム関連
ゲーム関連では、PCMark VantageのGamingスコアをピックアップ。そしてカプコンのBIOHAZAD 5 Benchmarkを行なった(解像度以外はデフォルト設定)。いずれも動作クロックが高いほど高スコアをマークしており、L3キャッシュレスが3Dゲームのパフォーマンスに大きく影響する心配はどうやらなさそうである。ただ、BIOHAZARD 5はインテル製CPUに最適化されているとはいえ、Core 2 Quad Q9550が大きく突き抜けているのを見ると、マルチコア対応3Dゲームもプレイできるが、最高画質を追求するのはやや厳しそうな気配だ。
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