テレビ中心ではなく、テレビも見られる
スタンダードノート
基本スペックは、CPUにCore 2 Duo P8700(2.53GHz)、チップセットにIntel GM45 Express、メモリー4GBを搭載。容量400GBの2.5インチHDDを内蔵となる。グラフィックス機能はチップセット内蔵のIntel GMA 4500MHDを使用する。搭載する液晶ディスプレーでのフルHD表示はできないが、HDMI出力端子を持つので、テレビなどにつないでフルHD映像が出力できる。なお、地デジをフルHD品質(ビットレート17Mbps)で録画すると、HDD空き容量に約45時間分が録画できる。
光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブ。そのほか、無線LAN(11a/b/g/n対応)と有線LAN(1000BASE-T)、ExpressCardスロット、各種メディアカードスロット、さらにFeliCaポート、USB 2.0×4ポート(うちひとつはeSATAと共用)を備える。
これらのスペックや、使用感から考えると、地デジ表示、録画機能は、Qosmioほど重視されていないようだ。「オールインワンノートで地デジも見られる」ぐらいに考えるのがよいだろう。
各部の改良で日常の使いやすさを向上
dynabook TVは、細部のブラッシュアップが目立つマシンである。例えばキーボートとタッチパッドの表面処理などに、それが表われている。よくある光沢デザインを採用したノートパソコンでは、何もかもをピカピカに磨き上げてしまい、付着した皮脂が目立って辟易することがある。dynabook TVではキートップをつや消し加工することで、指紋などの汚れをつきにくくしたという。
特筆すべきは、キーボード奥のイルミネーションスイッチ左側にある「エコボタン」だろう。イルミネーション部分は指で触ることで、AV再生や停止、ボリューム調整といった操作ができる。なおイルミネーションはほかにもあり、タッチパッドの上や本体左下のdynabookロゴ部分もそうだ。
何も作業を行なっていない状態でも、dynabook TV全体の消費電力は34W付近を示していたが、エコボタンでエコモードを有効にすると、直ちに消費電力が削減されて20W以下となった。ベンチマークソフトなどを走らせ、CPU負荷を高い状態にした場合の消費電力は40W以上あったが、その際でも、エコモードにすれば直ちに20W前後に下がる。
簡単なベンチマークテストを非エコ/エコの両モードで実施してみた。エコモード時にはイルミネーションの消灯、液晶ディスプレーのバックライト輝度が下がると同時に、CPUのクロック周波数、メモリーやHDDと通信するバスクロックが半減するようだ。3D表示のベンチマークテストでは、エコモード時の結果は通常時の1/2程度になっていた。
また、エコモードでは(当然だが)空冷ファンも回転しにくく静穏にもなる。なお、バッテリーは容量22Whのリチウムイオンタイプで、バッテリーでの駆動時間は約1.3時間(JEITA測定法1.0)と短めである。
常時利用のマシンとして、省電力機能は確かにありがたいものだ。しかし問題もある。エコモード時やバッテリー駆動時には、地デジ放送の表示・録画に必要な性能を満たせないのだ。表示・録画ともギリギリ可能ではあるが、スムーズな録画再生はできない。いずれにしても、バックライト輝度を落とすなどしてエコモードで作業するなら、スリープ移行を細かく制御できるほうが省エネにつながりそうに思えるのだが……。
この連載の記事
-
第133回
PC
Skyrimも快適? GeForce内蔵Ultrabook ASUSTeK UX32VD -
第132回
PC
写真やゲームをより美しく見せるナナオの液晶 FS2333 -
第131回
PC
デジカメとスマホを手軽に連携する無線LAN SDカード FlashAir -
第130回
PC
無線とタッチで使い勝手が進化したペンタブレット Intuos5 -
第130回
PC
スレートPCをCore i7で蘇らせたオンキヨー TW3A-A31 -
第129回
PC
店頭モデルも4コアCPUに パワーアップしたLets'note B10 -
第129回
PC
小型でも強力GPU搭載のゲームPC Alienware X51を検証 -
第129回
PC
Ultrabookと一緒に持ち歩きたい 超小型マウス「Cube」 -
第129回
PC
14型のUltrabookはアリか? デザイン重視のENVY 14 SPECTRE -
第128回
PC
WiMAXモバイルルーターの決定版!? Aterm WM3600Rを試す -
第127回
デジタル
高速SSDで起動・復帰が速いUltrabook Aspire S3-951 - この連載の一覧へ