【1 情況+判断】
P(目的)はプレゼンの未来の提案
「問題提起+企画の背景+現状認識+その構造図+結論」を見やすくレイアウトしたもので、「問題提起」と「結論」が呼応した「問答形式型」の一例である。
Coloring
バランスの良い3色の組み合わせ
青色(の濃淡)と薄いグレーとレモンイエローは、相性の良いトリプルコンビネー ションである。ちなみにこの事例だけ、書籍版と配色を変えてあるので見え方の違い に着目してほしい。
【2 判断+コンセプト】
方向性を策定するのがP(目的)
「類書の追随でも、前著を引き継いだものでもない」第3のベクトルを目指すべきだ、ということを図解で表現し、次のページに続くコンセプトを提示。
Coloring
1枚にバランスよく色を配置する
基本となる3色が決まったら、それを1枚の紙の上でバランスよく配置するときれいに見える。このページも3つの色がほどよく「配合」されている。
【3 コンセプト】
V(バリュー)は明確な違いの打ち出し
「差異」(前著との明確な違い)と「異化」(表現の仕方により認識を新たにすること)という2つの観点で、「5枚プレゼン」のコンセプトを位置づけた。
Design
大きな枠組みでページを構成する
このページを見たら、すぐに「2つの対象を、2つの要素を並列させて、たがいに比較している」とわかる。点線による枠取りとアイコンがそう見せている。
【4 コンセプト】
V(バリュー)は明確なコンセプト
「5枚プレゼン」はコンセプトでもありアイデアでもある。それが目指すものとして「Desive」という新造語を使ってコンセプトワードとした。
Design
スペースに飾り的なデザインを施す
「Desive」はこの企画書を象徴するキーワードであるが、左上のスペースにこれを入れたのは、右に英字を入れたためにバランスが片寄ったからである。
【5 具体案】
A(目標)は望まれる誌面構成
通常、書籍の企画というと目次のみを指すケースが多いが、具体的な誌面構成を立体的に示したほうがわかりやすいので、ルーツ型の図解で表現した。
Design
単調な部分に直角三角形を敷いた
枝分かれ図をそのまま載せただけだと、全体としてそっけないものになってしまう。そこで地に直角三角形を敷いて「Contents」と影文字で入れた。
作成ポイント
「サイ」のイラストを使ったアイコン
これは影をつけた四角形の上にクリップアートのイラストを貼り付け、それに「テキストボックスを使ったテキスト」を組み合わせて作られたものである。
本企画では「サイ」と「イカ」のイラストを使ったが、当然、使用するものは同じテイストのものでなくてはいけないし、アイコンのイラストとしてふさわしいものを選択しなければならない。
1 四角形を描いて[図形描画]→[図形の効果]をクリックして[影]→[外側]→[オフセット(斜め右下)]をクリックする。
2 [挿入]タブの[図]→[クリップアート]→[クリップアート]作業ウィンドウの[検索]ボックスに「サイ」と入力して[検索]ボタンをクリックし、出てきた検索結果から適当なクリップアートをクリックする。
3 「サイ」のイラストを選択し、右クリックをして[グループ化]→[グループ解除]をクリックすると、アラートダイアログボックスが現れるので[はい]ボタンをクリックする。再度同じ操作で[グループ解除]をクリックする。
4 「サイ」のイラストがパーツに分解されたので、[図形描画]→[図形の塗りつぶし]で適当な色を施していく。
5 イラストのパーツをすべて選択し、右クリックをして[グループ化]→[グループ化]をクリックすると、ふたたび1つの図形として扱えるようになる。最後に、大きさを調整して四角形の上に乗せる。
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