『クレーム処理企画書』――
クレームを全社で解決する、顧客の声を聴取する装置
【タテ型】
STORY
偶然見つけたネットの掲示板に、自社の悪評が書かれていました。クレーム処理については顧客から「ご意見カード」を頂戴して、社長が直接読めるようにしていたのですが、効果はなかったようです。
そこで、それを解消するための装置を開発し、各店に設置する企画を立てました。
なぜそれを企画するのか?
――PAV
Purpose(目的)
- 苦情を書き込んで郵送する「ご意見カード」でクレーム処理ができると考えていたが、拾い切れておらず、悪評がネットで拡大していたので、こうした現状を何とか打破する。
- 「ご意見カード」が「言いつけ」の道具になっている現状を見直す。
Aim(目標)
- 上がってこなかった苦情の実態を正確に把握したい。
- クレーム処理をチャンスに変え、よりよいサービスを提供できるシステムを作りたい。
- 全社員が参加して問題に取り組めるような態勢を作りたい。
Value(バリュー)
- お客様のほんとうに言いたいことを聴取し、店のサービス向上に活かすことで、より質の高い接客に役立てることができる。
- 社内に鬱屈していた不満を解消し、「サービスの良い店」という大きな目的に全社あげて邁進できる。
どのようにそれを表現するか?
――P(プロット) 40:60 I(アイデア)
クレーム処理のための装置というアイデアを発想したのがこの企画の発端である。その装置の想定図を企画書のうちの2枚に貼り付けるイメージにするため、コルクボードのようなテクスチャ(実際には「再生紙」)を使った。
これは上から下への流れで見せる形式なので、ヨコ位置よりもタテ位置のほうが見栄えは良い。
背景を含めて相性の良い3色で構成されている点にも注目してほしい。

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