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Nikon D100

Nikon D100

2002年08月17日 00時57分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・行正 和義

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Nikon D100

ニコン

30万円

Nikon D100は、同社の「Nikon D1」「D1X」「D1H」に続く、プロフェッショナル仕様一眼レフデジタルカメラの新製品だ。610万画素CCDを搭載しつつもD1X(59万円)の約半額以下という実売価格が魅力だ。

手軽で軽快な
一眼レフデジタルカメラの入門機

写真1 ペンタプリズム部にはポップアップ式のフラッシュを内蔵する。ペンタプリズム部とシャッターボタンの間にあるのはAF補助光の照射部。写真2 同社の「AF-S NIKKOR 24-85mm」を装着した状態。曲線を描くフラッシュ部分に代表されるように、曲線と鋭角を組み合わせたデザインが多用されている。

 1999年に発売された「Nikon D1」(266万画素)は、533万画素の「Nikon D1X」、5コマ/秒の高速連写モデル「Nikon D1H」(266万画素)という2つの後継機を2001年にラインナップし、報道用途を始めとしてプロユースの一眼レフデジタルカメラ市場で堅実にシェアを伸ばしてきた。D100は、上位モデルD1Xを超える最大3008×2000ドット(610万画素)という高画素記録が可能な製品だ。CCDサイズはD1シリーズ共通の23.7×15.6mm(約1.12インチ、ほぼAPSフィルムの1コマサイズ)なので、焦点距離はレンズ表記の約1.5倍となる(写真1、2)。

電池室
写真3 電池はグリップ部にカマボコ型のバッテリパックを装着する。バッテリ室の形状に合わせるためか、CFカードは若干斜めに入るようになっている。液晶モニタを保護するための透明カバーが付属するのはD1シリーズと同様だが、D1シリーズよりも透明感の高いものになった。
 同社の銀塩カメラ「Nikon F80」を意識させるボディは、D1シリーズに比べて一回りコンパクトになっている。特に重量はD1Xが約1.1kgだったのに対し、D100では約700gと大幅に軽減されている。外観で大きく異なるのは、D1シリーズでは本体下部に大型の専用充電池パックを収めるのに対し、D100ではグリップ部に収まる小型の専用充電池(EN-EL)が採用されている点だ。EN-EL1はDVカムコーダなどで使用されているカマボコ型充電池のようなサイズと形状で、キヤノンの「PowerShot G1」「同 G2」で使用しているものにも似たサイズ&形状だ(ただし端子形状が異なり流用は不可)。また、D100の下部に装着して充電池パックもしくは単3電池×6本を収納するほか、縦位置用シャッターボタンやコマンドダイヤルを備えるマルチファンクションバッテリーパック「MB-D100」もオプション(3万7000円)で用意される(写真3)。

 重量の軽減に関しては、D1シリーズがマグネシウム合金ボディなのに対し、D100では硬質樹脂を採用しているのも大きい。確かに少々安っぽく見えるし、質実剛健そのもののD1シリーズに比べると若干ひ弱な印象も受ける。だが、銀塩カメラの流れを汲む金属ボディには、剛性が高く“壊れても中のフィルムが露光しにくい”という実用上のメリットもあるが、若干ながら衝撃吸収性を持つ樹脂ボディはむしろデジタルカメラの内部機器へのダメージを緩和することが期待できる。このように、耐衝撃に関するコンセプトは銀塩カメラとデジタルカメラでは微妙に異なっており、樹脂だからといって一概に脆弱とは断言できない。



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