Nikon D100は、同社の「Nikon D1」「D1X」「D1H」に続く、プロフェッショナル仕様一眼レフデジタルカメラの新製品だ。610万画素CCDを搭載しつつもD1X(59万円)の約半額以下という実売価格が魅力だ。
手軽で軽快な
一眼レフデジタルカメラの入門機
写真1 ペンタプリズム部にはポップアップ式のフラッシュを内蔵する。ペンタプリズム部とシャッターボタンの間にあるのはAF補助光の照射部。 | 写真2 同社の「AF-S NIKKOR 24-85mm」を装着した状態。曲線を描くフラッシュ部分に代表されるように、曲線と鋭角を組み合わせたデザインが多用されている。 |
1999年に発売された「Nikon D1」(266万画素)は、533万画素の「Nikon D1X」、5コマ/秒の高速連写モデル「Nikon D1H」(266万画素)という2つの後継機を2001年にラインナップし、報道用途を始めとしてプロユースの一眼レフデジタルカメラ市場で堅実にシェアを伸ばしてきた。D100は、上位モデルD1Xを超える最大3008×2000ドット(610万画素)という高画素記録が可能な製品だ。CCDサイズはD1シリーズ共通の23.7×15.6mm(約1.12インチ、ほぼAPSフィルムの1コマサイズ)なので、焦点距離はレンズ表記の約1.5倍となる(写真1、2)。
写真3 電池はグリップ部にカマボコ型のバッテリパックを装着する。バッテリ室の形状に合わせるためか、CFカードは若干斜めに入るようになっている。液晶モニタを保護するための透明カバーが付属するのはD1シリーズと同様だが、D1シリーズよりも透明感の高いものになった。 |
重量の軽減に関しては、D1シリーズがマグネシウム合金ボディなのに対し、D100では硬質樹脂を採用しているのも大きい。確かに少々安っぽく見えるし、質実剛健そのもののD1シリーズに比べると若干ひ弱な印象も受ける。だが、銀塩カメラの流れを汲む金属ボディには、剛性が高く“壊れても中のフィルムが露光しにくい”という実用上のメリットもあるが、若干ながら衝撃吸収性を持つ樹脂ボディはむしろデジタルカメラの内部機器へのダメージを緩和することが期待できる。このように、耐衝撃に関するコンセプトは銀塩カメラとデジタルカメラでは微妙に異なっており、樹脂だからといって一概に脆弱とは断言できない。