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PowerShot G2

PowerShot G2

2001年09月17日 22時25分更新

文● 行正

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PowerShot G2

キヤノン販売

11万5000円

キヤノンの「PowerShot G2」は、PowerShotシリーズの上級機「PowerShot G1」の後継機にあたり、有効400万(総410万)画素CCDと光学3倍ズームレンズを搭載し、マニュアル撮影のための豊富な機能や描写力の高いレンズが特徴のデジタルカメラだ。

基本性能を押さえた骨太の作り

上面
前面のデザインは、G1では中央部のみ丸く膨らんだ曲面だったのに対し、G2では全体が大きなRを描く曲面となり、右端のグリップ部が大きくなった。

 PowerShot G2は、PowerShot G1の上位機にあたる400万画素クラスのデジタルカメラだ。G1との相違点は、撮像素子にG1が有効約324万画素の1/1.8インチCCDを搭載していたのに対し、G2は有効約400万画素の1/1.8インチCCDを搭載し、同時にCCDのフィルタも補色系から原色系に変更されたこと。また、画像処理エンジンの変更により処理速度が高速化され、バッファの容量が増えている。このため、G1では最高画質で3コマ、約1.5枚/秒だった連写機能が、G2は最高画質で4コマ、最高約2.5コマ/秒へ向上している。



液晶モニタ表示2
G2の撮影機能メニュー。撮影画素数や圧縮率、CCD感度などを変更できる。
背面
左側に操作が集中する背面部。バリアングル液晶モニタの操作性は非常によい。G1同様にフラッシュモードのみ左上に配置されている。

 基本的な機能に関してはG1と同様で、撮影に関してはモードダイヤルから選択できるシーンモードのほか、シャッター速度優先/絞り優先/マニュアル撮影といったモードが選択でき、露出補正やホワイトバランスをワンタッチで利用できるのも使いやすい。フォーカスは中央とその左右の3つのエリアのうち、近い被写体にフォーカスが合う3点測距なので、2人が並んだときや、記念写真で中央に人がいない場合の中抜けを防止できる。
 さらに、AE(露出補正)はオートフォーカスによる被写体との距離と連動して適正露出を計算するなどの多彩な機能を持つ。上部のモノクロ液晶には撮影情報が表示されるため液晶モニタOFFでのマニュアル撮影に利用可能だ。また、CCD感度はISO50/100/200/400相当と、低感度が設定されているため画像のノイズが少ないほか、スローシャッター(1.3秒以上)で動作するノイズリダクションは夜景撮影でもノイズのない画像が得られる。



液晶モニタ
バリアングルモニタは大きく開き、回転させることができるため、ウエストレベルでの撮影や、ハイアングルでの撮影に便利だ。

 基本デザインはほぼG1を継承しており、レンズや液晶モニタ、各種スイッチ類の配置や機能もG1と同じだ。本体のみで約425g、装備重量で約540gという重さは片手で構えるにはかなり重いものの、レンズをほぼ中央に配置した横長のボディは厚み50mm(左側)、グリップ部で約52mmと分厚くなっており、ホールド性は良好だ。
 背面の液晶モニタは横方向に180度開き、さらに前180度/後ろ90度回転させることができるので、ハイアングル/ローアングル/自分撮り撮影に対応する。また、普段は液晶面を内側にして格納し、撮影時は液晶面を外側にして畳んで液晶モニタをファインダとして利用できる。



液晶モニタ表示1
画像再生時に表示できるヒストグラム表示により、白とびや黒つぶれを撮影後すぐに確認できる。

 上面のモードダイヤルはフルオート/プログラム/シャッター速度優先/絞り優先/マニュアルのほか、“風景”や“ポートレート”などのシーンモードを持つ。背面の液晶モニタ横のボタンは、押すごとに露出補正/ホワイトバランス補正/ストロボ調光補正/ブラケッティングの設定が切り換わり、ワンタッチで各種設定が可能なのもPowerShot/IXY DIGITALシリーズに共通するインターフェイスだ。



スロットオープン
本体下部の電池フタと側面のCFカードスロットを開けたところ(スロットに装着されているメモリカードは同梱のものとは別)。

 バッテリに関してもG1と同じ専用充電池を使用するが、本体の省電力化により、撮影可能枚数はG1の連続約260枚(液晶モニタON)/約800枚(液晶モニタOFF)から、それぞれ約400枚/約1000枚に向上している。
 拡張性に関しても考慮されており、レンズ周囲の部分は、前部を回せば取り外すことができ、そこにレンズアダプタを取り付けた後に、「アダプタ」(2000円)に「ワイドコンバータレンズ」(1万8000円)や「テレコンバージョンレンズ」(1万円)を装着できる。また、本体上部のアクセサリシューには外部ストロボとして、同社の銀塩カメラ「EOS」シリーズ用のフラッシュが装着できる。装着可能なフラッシュとして、G1では「スピードライト220EX/420EX/550EX」に対応していたのに対し、G2では「同380EX」が追加されたほか、「マクロリングライトMR-14EX」(装着にはレンズアダプタが必要)も利用可能になった。いずれもハイスピードシンクロやプリ発光による露出補正といった機能が使用できるのが魅力だ。



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