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COOLPIX 885

COOLPIX 885

2001年10月23日 02時22分更新

文● 行正

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COOLPIX 885

ニコン

9万2000円

ニコンの「COOLPIX 885」は、「COOLPIX 880」の後継機にあたり、コンパクトサイズながら3倍ズームレンズやマニュアル撮影機能、同社の各種コンバータレンズも装着可能など、多機能なデジタルカメラだ。

マニュアル撮影も可能なコンパクト

COOLPIX 885
COOLPIX 885は、しっかりとしたグリップとレンズ鏡胴部を持つためホールド性は良好だ。

 COOLPIX 885は、従来機である「COOLPIX 880」からひとまわり小型軽量化(体積比85%、重量比81%)されつつ、880では光学2.5倍ズームであったレンズを光学3倍ズームにするなど機能強化が図られている。



COOLPIX 885上面
上面にはシャッターボタンとその周囲の電源スイッチ、モードダイヤルが並ぶだけだ。レンズを伸張させている状態で、黒いところが伸張する部分。

 小型化にともなって、880が装備していた上面のモノクロ液晶(モード表示用)が省略されているといった部分もあるが、12種類に及ぶ多彩なシーンモードやクイック再生機能、PCとUSBで接続したときにワンタッチで画像を転送するための「TRANSFERボタン」を搭載するなど、機能的には先に発売された「COOLPIX 775」と共通するものがある。ただし、775は入門者向けの製品だけあってプログラムオートとシーンモードが中心の操作性であったが、885ではマニュアル撮影機能も装備するなど、中級/上級者も意識した作りになっているのが特徴だ。



COOLPIX 885前面
スクエアなデザインのフロントビュー。レンズを沈胴させた状態では前端にはめ込み式のレンズキャップ(付属)を装着できる。

 本体デザインは880を継承し、775をひとまわり大きくしたといった印象を受ける。グリップとレンズ鏡胴が前方に突き出した形状により、コンパクトサイズにもかかわらずホールド性は非常に良好だ。

 基本操作は、シャッターボタン周囲の電源ON/OFFスイッチと上面にあるモードダイヤル、背面のカーソルと各種モードスイッチで行う。775ではモードダイヤル上に7種類のシーンモードアイコンが並んでいたが、885では「SCENE」モードのみとなり、個々のシーン選択はカーソルで行う。その代わりに「CSM」(カスタム)モードがあり、露出補正や絞り/シャッター速度のマニュアル設定が可能となる。



COOLPIX 885背面
背面は、カーソルキー+液晶周囲のボタンというシンプルなレイアウトを採用する。少ないスイッチ数ながら各機能へのアクセス性は良い。液晶に表示されているのは撮影時のモード表示で、撮影画面にオーバーラップされる。

 これらの操作は、少ないボタンでもメニューに入ることなく利用できるようになっている。たとえば液晶左下の「露出補正ボタン」(液晶下の最も左)を押しながらカーソルキーを押すことで、露出を±2.0(0.3ステップ)まで変更できるほか、CSMモードでは同様の操作でカーソル左右ならば絞り(2.8/7.6の2段階)、上下でシャッター速度(8秒~1/1000秒)を変更できる。



COOLPIX 885スロット
バッテリはCOOLPIX 995やCOOLPIX 775と同じリチウムイオン充電池を採用するほか、緊急用としてリチウム電池「2CR5」も利用可能だ。

 なお、8秒以上のシャッター速度としては最長60秒までのBULB(※1)撮影機能もある。スローシャッター時にはノイズリダクション(※2)も利用できる(設定ON/OFF可能)。実際に星空を撮影してみたが、30秒を超えたあたりからノイズリダクションを効かせても若干のノイズが画面上に載るようになり、星空をきれいに撮るのはけっこう難しい。

※1 BULB撮影 シャッター速度を設定せず、シャッターボタンを押している間は露光し続ける撮影方法。三脚などに固定するのは当然としても、シャッターボタンを押す手の動きでもカメラが動いてぶれやすいため、リモートレリーズなどのシャッター遠隔操作装置があったほうがよい。

※2 ノイズリダクション 被写体を撮影後、シャッターを閉じたまま露光することでCCDの暗ノイズを撮影し、減算合成して画像からノイズを除去する機能。



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