オリンパスの「CAMEDIA C-1 Zoom」は、2001年3月に発表された「CAMEDIA C-1」(131万画素、単焦点/AF)に光学3倍ズームレンズを搭載した上位機種にあたる。
コンパクトで手軽に使える入門機
レンズバリアをスライドさせて電源をONにすると沈胴式レンズが伸張する。C-1と同様に、ボディに貼るカラフルなシールもオプションで用意される。 |
CAMEDIA C-1 Zoomは、131万画素CCDと光学3倍ズームレンズを搭載したコンパクトな入門用デジタルカメラだ。先に発売されたCAMEDIA C-1の姉妹機にあたり、本体デザインはほとんど同じだ。C-1との外観的な違いは、
- シャッターボタン横にズームレバーを追加
- 沈胴式レンズがC-1よりも伸張
- 内蔵フラッシュをポップアップ式に変更
――という程度だ。
本体上面のボタンレイアウトもC-1とほとんど同じだ。なお、再生モードで電源をONにするときは、レンズバリアを開けずに液晶ON/OFFボタンを押せばよい。 |
内部構造はC-1とは大きく異なる。C-1はレンズから入射する光をミラーで90度折り曲げ、光軸に平行にレイアウトしたCCDに当てるという独特な構造を採用していたが、C-1 Zoomでは光軸に垂直にCCDを配置したごく普通の光学系を採用している。光軸の折り曲げとズーム光学系を組み合わせるのが難しかったのかも知れないが、C-1ではレンズの沈胴がほとんどないサイズに収まっていたのに対し、C-1 Zoomでは大きく伸張するようになった。
本体上面にはシャッターボタンとズームレバーがあるのみ。沈胴式レンズはここまで伸びる。 |
操作性に関しては、C-1と同様にレンズバリア連動スイッチを採用し、フロントの“タマゴ型レンズバリア”をスライドさせて開くと沈胴式レンズがゆっくりと伸張する。本体左上の内蔵フラッシュは、レンズの伸張とともにロックが解除されてポップアップする。電源を切るにはレンズバリアを少し閉じればレンズが収納されるが、内蔵フラッシュは出たままとなり、改めて指で押し込んでロックさせる必要がある。なお、レンズバリアOPENから撮影可能になるまでは5秒前後かかるが、しばらく電源をOFFにした状態からだと内蔵フラッシュのチャージ時間のためプラス4秒程度で撮影可能となる(電源ONの直後は必ず自動発光モードになっている)。
電源は本体下部から、スマートメディアは本体側面から挿入する。単3電池×2本(手前)とほぼ同じサイズのリチウム電池パック「LB-01(CR-V3)」は最近のデジタルカメラでも採用する機種が増えつつあり、ニッケル水素充電池よりも持続するのが魅力だが、充電できない一次電池だ。 |
操作部はシャッターボタンとズームレバー、背面の十字ボタン(上/右がマクロモード/フラッシュモードを兼用)とOKボタン、液晶ON/OFFボタンのみ。それ以外の機能(セルフタイマーやマクロ、露出補正、ホワイトバランスなど)は液晶画面にメニューを表示させてカーソルで選択する必要があるが、機能がそれほど多くないことを考えれば“シンプルでわかりやすい操作系”と言えるだろう。ただし、フラッシュモードが電源投入時に必ず自動発光になる点は、できれば直前の設定を記憶していてほしいところだ。