オムロンソフトウェア(株)は、『Wnn7 Personal for Linux/BSD』(以下、Wnn7)を7月7日に販売開始すると発表した。また、Wnn7のβ版は「LinuxWorld Expo/Tokyo」で実際にデモが行なわれている。
Wnn7では、これまでのWnnが目指してきた、「変換効率の向上」だけでなく、「入力効率の向上」をめざし、単なるかな漢字変換システムから「日本語入力システム」への機能強化を目指したという。
今回のバージョンアップで新たに追加された機能は以下のとおり。
- 「楽々入力」機能
- 基本辞書の全面改訂、分野別辞書の「分野」を見直し
- 「逆引変換」、「連想変換」や入力補正機能
- マニュアル、オンラインヘルプなどの操作性を改善
- GUIツールをすべてGTK+対応に
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Wnn7の環境設定画面。 |
「楽々入力」機能
この機能は、ユーザーのキーボードからの入力を予測することによって、キー操作を減らすというもの。ユーザーがよく用いる表現を学習し、もっとも頻度の高いものから順に変換候補として表示される。入力文字数を増やしてゆくことで、候補を絞り込むこともできる。
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「k」を入力しただけで、これだけの変換候補が現われる。「きょうは」まで入力すると、「今日は」で始まるものだけに絞り込まれる。 |
「逆引変換」機能
読み方の分からない漢字を入力すると、ひらがなに変換するというもの。地名などの読みを調べることもできる。
「連想変換」機能
言葉の意味から類義語を表示/変換する機能。「意味は思い出したが言葉自体が出てこない」といった場合には便利だろう。
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オンラインヘルプ画面。 |
そのほか、今後は追加辞書ファイルのダウンロードといったサービスや、サーバにある辞書ファイルをクライアントが共有するようなシステム、また、Wnn7の辞書を利用した翻訳機能や辞書引き機能なども付加して行きたいとしている。ロードマップによると今年末には、より大規模な環境に対応した『Wnn7 Server Version』が登場する予定で、年度末には、翻訳機能やネットワーク機能に対応した『Wnn7 Personal Version2』が登場する予定。
なお、「LinuxWorld Expo/Tokyo」に出展しているオムロンソフトウェアのブースでは、Wnn7 β版の体験版CD-ROMを配布している。数に限りがあるそうなので、興味のある人は早めに手に入れよう。
