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山谷剛史の「中国IT小話」 第42回

人民の物欲を掻き立てる、中国流モノ雑誌

2009年02月24日 18時54分更新

文● 山谷剛史

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ファッショナブルな中国流モノ系雑誌


 ウェブでは海外のモノ紹介は単発だが、中国のモノ系雑誌は、中国の最新製品を紹介するのはもちろんのこと、各国の変わり種の製品やその国で人気の製品などをまとめて紹介するので面白い。

デスクトップPCの紹介も中国のモノ系雑誌にかかればこのように紹介

 テレビやネットである程度国内のトレンドが見れて、そのまとめを紹介するような日本のモノ系雑誌よりも、中国のモノ系雑誌には「今号はどんな面白製品が紹介されるのだろう」というドキドキ感がある。

新潮電子

 当記事で主に紹介する「新潮電子」誌を筆頭にモノ系雑誌は、中国国内外の最新の物欲をそそる製品をほぼビジュアルだけで伝えるのだが、興味深いのは、ネットブックだろうがデジカメだろうがマウスだろうが、あらゆるモノをファッショナブルに紹介してしまう点だ。

 言い換えればガジェットについて「携えることで、自分がどれだけクールになるか」を訴える。製品の中身を中心に紹介するケースが多い日本のメディアとは、異なる角度から製品紹介しているのが面白い。今回紹介している雑誌の誌面はすべて本文であり、広告ではないのにご注意を。

 日本人とは異なる発想で紹介する背景には、国境の壁を越えて、先進国の消費者と同じクールなガジェットを携えたい。ガジェットを携えて周囲に自分をアピールしたいという気持ちが非常に強いことが伺える。

VAIO_type Uの魅力はこのように伝えられるのだ

デジイチの1機種のカッコよさを伝える見開きページ

 と、同時にまだまだ中国は、デジタル一眼レフカメラや「ThinkPad」や「VAIO」といった、カテゴリーリーダー的な高級機を持っているだけで、偉そうに見えてしまう。また、偉さをアピールできる環境だ。人とは違う高級機を持ちたいという小金持ち、お金持ちが(率としては少ないけれど実数としては)多数いるのである。

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