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山谷剛史の「中国IT小話」 第42回

人民の物欲を掻き立てる、中国流モノ雑誌

2009年02月24日 18時54分更新

文● 山谷剛史

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 中国人は海外の魅力的な最新製品に対して貪欲だ。最近では初代「iPhone」が中国で未発売にも関わらず100万台は流れているという話を聞く。結構前の話になるが、PS3やWiiの日本での発売日には、中国人が大挙してヨドバシカメラやビックカメラに集結して、大量買いして本国に転売したという話も話題になった。

日本でのPS3発売日の様子。先頭に並んでいた人の多くは中国人だった

 またシャープを初めとした日本製のガラパゴスなケータイが、高性能かつ外見もクールと密かに人気で、中国で多数販売されている。



数パーセントでもすごい数


 数字で考えてみるとすごい。去年シャープが中国の携帯電話市場に参入したが、それ以前から「AQUOSケータイ」のシャープや「iPhone」のアップルは、中国で注目されるケータイメーカーでベスト10に入っていた。3億人いるネットユーザーのうち、3割がIT系ニュースを見ていて、そのうちの数%がシャープとアップルをはじめとした中国未発売のメーカーが好きだ。すなわち百万人単位の人民が、中国未発売のクールな製品を注目している。

中国で発売されているデジタルモノ系雑誌たち

 日本人からすれば、まずは中国人の所得の身の丈に合わない高価な製品をよくも買えるものだと思うだろう。こうした製品が売られるのは、オンラインショッピングサイトであり、高所得者の集まる上海や広東省深センのリアルショップだ。

モノ系雑誌なら物欲旺盛な金持ち向けだから、高価なデジイチ比較特集もちょくちょく見かける

 高所得者とはいうが、中国では月収7~8万円もあれば相当な金持ちだ。月収10万超えというと、よほど能力があるか、人とのつながりがすごいか、経営者かくらいしかないだろう。

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