やはり受けなかった!? 中国のNetbook
余談になるが「デスクトップPCはないのか」、というと「ない」。実際電脳街では、ショップブランドパソコンの占める割合が余りに高く、メーカー製パソコンを買う人間はそう多くない。
去年ノンブランドケータイこと「山寨機」(関連記事)がブレイクしたが、これは「どんなケータイも似たり寄ったりのパーツで組まれているので、どれも一緒」という理由である。
デスクトップパソコンにおいても、パソコンが汎用パーツの集まりだということを誰もが知っているため、ノンブランドでも支持される。中国の消費者の多くは、ソフトウェアは海賊版で補い、できるだけ安く基本スペックの高いマシン(=コストパフォーマンスの高いマシン)を買おうとする。そんな風潮だから、消費者も自作PCに走り、メーカーのリリースするパソコンもWindows非搭載・バンドルソフトウェア非搭載が標準だ。メーカーならではの付加価値が付けにくい状態にある(その例外が日本同様にバンドルソフトを多数つけるソニーのバイオだが)。
昨年Netbookが日本でブームとなり、中国でも地元メーカー数社からリリースされた。しかし、筆者は「売れないんじゃないか」と当連載の中で予想した(関連記事)。とりあえず予想通り当たってほっとしている。「なぜNetbookは中国では売れないのか」「中国人は貧しいから分相応の価格のNetbookが出れば普及するはずなのに」と考える読者は、ぜひ当該記事の一読を。
山谷剛史(やまやたけし)
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で,一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。当サイト内で、ブログ「中国リアルIT事情」も絶賛更新中。最新著作は「新しい中国人~ネットで団結する若者たち」(ソフトバンク新書)
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