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山谷剛史の「中国IT小話」 第38回

知られざる成功規格「IGRS」(閃聯)──中国版DLNA

2008年12月22日 23時30分更新

文● 山谷剛史

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IGRS対応機器を街中でみかけないわけ


 中国の家は、大家族で住むため100m2超の広さのマンションが普通だ。なので家には32V型以上の大きなテレビが普通にある。液晶テレビやプラズマテレビなどの薄型大画面テレビは居間に買い換え需要とてはあるものの、価格は下手をすれば半年分の収入に相当し、日本人ほど安易に購入することはできない。

レノボのネットワークプレーヤーの広告

 したがって一般的な中国人消費者がIGRSに興味を持つならば、テレビの買い換えはまずありえない。既存の大画面ブラウン管テレビ+専用プレーヤーの組み合わせが普通ではないかと思う(時代錯誤かもしれないが、IGRS対応のブラウン管テレビがあってもいいと思う)。

 しかし、レノボのパソコンが置かれている電脳街にしても、創維のテレビが置かれている大型家電量販店にしても、IGRS対応機器を見かけるケースはまれだ。

 さらに中国では、電脳街の中の小さな1店舗の中、ないしは家電量販店から確保した小さな創維のスペースの中で、商品を販売しなければならないという商習慣がため、どうしても売れる商品を展示し、マイナーな製品は置かれない傾向にある。



ちなみにDLNA機器と手をつなぐことはできない


レノボのページにあるネットワークプレーヤーの説明

 個人的にはレノボのIGRS対応ネットワークプレーヤーは興味あるのだが、電脳街に数多くあるレノボショップでは全く扱っておらず、展示品に触れることはおろか、買うことすらできない。IGRS導入には値段以上に、街中での入手のしやすさという意味で敷居が高いように思う。

 ちなみに日本ではまずIGRS関連製品は出ず、DLNA製品だけが出ると言われているので、「DLNAの将来はどうなっちゃうのよ?」という読者も安心してほしい。

電脳街のレノボの代理店ではIGRS対応ネットワークプレーヤーは滅多に売られていない

 それでも敢えて家庭内で「日中友好!」と言わんばかりに、中国でIGRS製品を購入し、日本のDLNA製品とリンクさせようとしても手を繋いではくれない。DLNAとIGRSの共存、つまりDLNA対応製品とIGRS対応製品が繋がることは、それぞれのプロトコルが異なるからできないのだ。

 現在は発売されていないし、将来的に出るかどうかも不明だが、DLNAとIGRSのメディアプレーヤー間を繋ぐコンバーターが登場すれば問題は解決すると言われている。ちなみにDLNAとIGRSが共存できない理由は単純で、UPnPもIGRS独自プロトコルも、同じIPアドレス、同じポート番号を使うからという単純な理由だ。

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