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持ち運ぶ/削る/書く/消すが1本で実現

老舗ドイツ発の“パーフェクト”な鉛筆

2008年12月04日 04時00分更新

文● 行正和義

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The Perfect Pencil
「The Perfect Pencil」という名の“パーフェクト”な鉛筆。購入元はアシストオンで価格は6300円

 PowerPointで資料を制作していて行き詰まったときに、キーボードとマウスを鉛筆に持ち替えて、紙にラフを書いてみるのはどうだろう。単純に道具を変えたことによる効果なのか、指からの刺激が脳に働いたせいなのかわからないが、いつもと違う発想が出てくるような気がするから不思議である。そう考え出すと鉛筆が手放せなくなっているかもしれない。

 そんな文房具の基本中の基本である鉛筆。だが、学生時代を過ぎると、製図やデッサンなど職業柄必要とする人以外は案外使わなくなくなる。そもそも鉛筆は書いているうちに芯が太くなるし、芯が折れてしまうこともある。純粋な利便性ではシャープペンシルやボールペンに勝る場面はあまり無い

 しかし鉛筆には他の筆記具では味わえない独特の良さがあることに同意してくれる読者も多いだろう。持ったときに指に触れる木の温かみ、芯が紙との摩擦によってすり減ってゆくサラサラという小さな音、軸を伝って直に紙の質をダイレクトに感じる書き味。鉛筆の種類や芯の尖り具合によって、それらが違ってくるのもまたいい。

 さて鉛筆といえば、国内では三菱鉛筆やトンボ鉛筆が圧倒的なシェアを持っているが、世界的に見ればドイツのファーバーカステルが老舗中の老舗の大メーカーである。鉛筆の世界標準である六角形状、サイズ・硬度の基準を作るなど、鉛筆の歴史においては欠かすことができない。

頭部を引き抜くとシャープナーが
頭部の丸い部分を持って引き抜くとシャープナーが現れる。シャープナー自体は刃と頭部を除いてプラスチック製
実際に削ってみる
シャープナーの頭部にはちゃんと握りがあって持ちやすい。削り屑は落ちてしまうのだが、ちょっと先を尖らせる程度ならば外側部分に装着したまま軽く回せば本体が削り屑を溜めてくれる

 そのファーバーカステルが販売する「The Perfect Pencil」は、やや大仰な名前であるものの、鉛筆本体は木軸/消しゴム付きの極めて普通のもの。重要なのは大きめのキャップ部なのだ。アルミチューブのキャップ部には大きめのクリップが付いてポケットなどに挟むことができ、頭部の円盤状の部分を持って引き抜くと内部からシャープナーが現れる。

 これにより鉛筆最大の弱点である鉛筆を削るという作業を極めて、スマートに解決しているわけだ。ペンシルキャップとして差し込んだままにしておけるので、持ち運ぶ/削る/書く/消すを兼ね備える。これぞ“完璧”な鉛筆なのである。キャップをよく見ていくと、外見はシンプルな形状・構造ではあるものの、鉛筆を抜く際に安定した指掛かりになる二重ゴムリング、頭部から鉛筆軸に向けて丸みをおびてすぼまった形状など、かなりこだわって作り上げられているのがわかる。

 もっともいくら“パーフェクト”と言っても所詮は鉛筆。冒頭にもあるようにシャープペンシルより便利だということはあまりない。あくまで鉛筆を使いたい人がいつでも持ち歩いて使うための道具がThe Perfect Pencilと言えるだろう。

シャープナー頭部 逆さに差し込む
外側の円筒内部には板状のバネが仕込まれており、鉛筆を差し込んだときにしっかりホールドされる。シンプルな外見ながらかなり凝っている。シャープナー頭部の円盤状のところには同社ロゴとsince 1761の文字が鉛筆を逆さに差し込むことも可能なので、ホルダとして短くなった鉛筆の有効利用にも便利。消しゴムのないタイプのほうがスムーズに抜き差しできる

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