ユーザーインターフェイスの製作
まずはフットスイッチユニットの作成だ。足で操作することが前提なので、ゲームセンターの筐体で使われている大きいスイッチを使って、フットスイッチを作ろう。
1)フットスイッチの土台となるアルミパネルの加工
100mm×200mmのアルミ板に、直径30mmの穴を開ける。穴あけには、これまでも使ってきた万能ホールソーが便利だ。写真は、左足で操作することを前提にしているため、左側のボタンを下の方に寄せている。これはカカトを軸にして操作する場合、足先が円弧を描くためである。パソドックは人間工学をも考えるのだ!
もしお金に余裕がある場合は、千石電商 本店2階で売っている完成品のフットスイッチを使ってもいい。ただし値段は数千円するので、3つも買い揃えるとかなりの額になる。
またアルミパネルの加工が面倒な場合や、もっと安く上げたいという場合は、DIY店で売っている呼び鈴のスイッチを使ってもいいだろう。
価格は1個100円程度とリーズナブルな上、アルミ加工をせず木にネジ止めしてやればいいだけだ。問題はボタンに厚みがあるので、操作が大変という点。試作して試してみたんだが、カカトを軸にして足先を上げるのって、人間工学的にかなり辛い動作らしい。何回かボタンを押しているうちに足がつりそうになったぞ!
逆に考えると、カカトで踏むように設計すれば、それなりに使えるかもしれない。
2)フットスイッチの台座を作る
40mm×100mm程度の木片をノコギリで切断して台座を作る。
キッチリやるなら、ピタゴラスの定理(〔長辺〕の2乗は、直角を構成する〔辺1〕の2乗+〔辺2〕の2乗と同じ値になる)を使って、
1002 = 402 + χ2
χ2 = 10000 - 160
χ = 91.65
40mm×91.7mmの木片を切断すると、三角形の長い辺がちょうど100mmになる計算。またフットスイッチの角度(θ)から、〔板の長さ〕=cosθ・100mm(アルミパネルの幅)、〔板の幅〕=sinθ・100mmで計算してもいい。だが、ノコの刃厚やクサビ型の先端が折れるなどで、計算どおりにうまくいかないのがオチ。まっ、計算どおりにならないのが、工作ってもんだ(笑)。数学は無視して、アルミパネルを木片にあてがって、切断線を引いてやるのがいいだろう。
3)アルミパネルにスイッチを取り付ける
アルミパネルにスイッチを取り付ける。表からズボッ!と刺し込むだけだが、なかなかキッチリ30mmの穴なんて開かないもの(笑)。
きつかったら、少しずつ穴を金ヤスリで削ってスイッチをあてがってみるといい。逆に穴が大き過ぎてスイッチがグラ付くようなら、パネル裏からゴムボンドでスイッチの円周を2、3箇所固定してやろう。
4)プラス側電源の配線
先の回路図のように、スイッチの片方はすべて電源のプラス側に接続するので、写真のようにハンダ付けしよう。あとは、ピンクが黄色の右側の端子にプラス電源をハンダ付けすればいい。
(次ページへ続く)

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