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林信行のマイクロトレンド 第15回

ウェブブラウザー戦線異状あり──2008年、「Safari/WebKit」が大ブレイク!?

2007年12月14日 19時34分更新

文● 林信行(ITジャーナリスト)

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固まるSafari/WebKitの地盤


 これだけSafari/WebKitの採用が広がると、ウェブページを作る側も、これを無視できなくなってくる。

 大きなマーケットを逃したくない、シリアスなウェブクリエイターなら、これからは当然、Safari/WebKit対応を真剣に考えるはずだ。

 違う見方をすれば、これまでケータイ電話向けにウェブのコンテンツを提供しようとしても、どのように最適化するかの基準がなかったが、iPhone+4強がSafari/WebKitを採用して、未来のデファクトスタンダードができあがった。

 今後、この波にソニー・エリクソンも加わるのか、それともあえて独自路線をいくのかは注目したい動向だ。



ソニー・エリクソンはどう対抗するのか


 ソニーには、ブラウザー市場でシェア0.02%(ネット・アプリケーションズ統計)のPlaystation用ウェブブラウザーがある。日本製ウェブブラウザーとして一番成功している有望な製品であり、そういう意味でも応援したい。ちなみに同じく日本のアクセスが開発した「NetFront」もシェア0.1%で健闘している。

 今後、自社製品間の連携を強めたいのであれば、これをケータイに展開するのもありかもしれない。ただし、それはウェブブラウザーをオープンソース化でもしない限り、孤独で苦しい戦いになる可能性が高い。

 というのも、すでにiPhoneベース用のSafari/WebKitに最適化したウェブページ作りのノウハウが蓄積され始めているいるからだ。

 アップルが開発者向けサイト「Apple Developer Connection」(ADC)にて、iPhoneで利用しやすいウェブアプリケーションのガイドラインを提示しているほか、いくつかiPhone用ウェブページをつくるためのライブラリーも登場し始めている。


(次ページに続く)

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