前編に引き続き、残りの3つの作品を紹介していこう。
【その3】Web 2.0 ... The Machine is Us/ing Us
(Michael Wesch氏作)
パソコン、インターネット、ウェブが出てきたことで、世の中の秩序がどう変わってきたかをアニメーションで映像化してくれたのが、この作品だ。
紙に書いていた情報を、パソコンで扱うようになり、それをやがてWebを使って共有するようになったことでWeb 2.0の潮流が起きるという流れを、技術的な内容も混ぜながら解説してくれる。とにかく見ていて楽しい作品にしあげているのが特徴だ。
作品の最後では作者は、われわれは、著作権、情報の出所の扱い、アイデンティティ、倫理、審美、言語表現、管理、プライバシー、商業性、愛、家族──そして自分自身について、もう1度考え直す必要があると訴えかけている。
なお、この作品には、Web 2.0らしく、この動画そのものにコメントを上書きできるウェブサービス“mojit.com”でも公開されているが、こちらは荒らし行為が起こっているなどWeb 2.0の課題もそのままさらけだしているようだ。
【その4】free culture
(講演者:Lawrence Lessig、オリジナルFlash版制作、Leonard Lin、字幕:ittousai)
Wesch氏が、考え直すべきことの筆頭にあげた“著作権”についての見識を広げたければ、ぜひとも見ておいてほしいのがローレンス・レッシグ教授が2002年頃に行った講演をFlashムービーにまとめたこちらの作品。日本語の字幕版は、2003年にittousai氏が付けてくれた。
最近、多くのニュースサイトが、著作権関連の話題を取り上げているが、この講演を見た後では、あなたも何かアクションを起こさないわけにはいかない気持ちになるはずだ。
(次ページに続く)

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