このページの本文へ

よろしくパソドック 第4回

【よろしくパソドック Vol.4】

魔法の呪文はヤスリ・ドリル・Pカッター! ハンドニブラでるるるる~!

2007年08月19日 23時00分更新

文● 藤山 哲人

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

アルミケース加工に必要な工具

 次は加工に必要な工具を紹介していこう。いい“仕事はいい道具から”と言われるが、金属加工はまさにソレが当てはまる世界だ。いい(便利な)道具は、腕をかなりカバーしてくれる。

・ドリル
男ならドリルだろ? 1つは持っていたい男のアイテム

充電式のドリルも持っているのだが、最近はこの3000円ドリルばかり使っている。チャック(ドリル刃を固定する部分)の噛みが甘いので、鉄板などの加工には不向き

 腕の筋肉に自身があれば、手回しのハンドドリルでもかまわない。だが筆者の場合、ハンドドリルを使った翌日は必ず筋肉痛になるということを記しておこう。
 お勧めはDIY店で手に入る3000円ぐらいの無段変速式タイプでコンセントから電源を取るドリルがいい。ただどんなに安くても、回転数固定はチョイスしちゃダメ。
 無段変速式は、スイッチ(トリガー)の押し込み具合で回転数を調整できるが、固定式は停止かフル回転のどっちか。固定式でアルミに穴を開けると間違いなく怪我をするし、プラスチックに穴を開けると間違いなく割れる。
 また最近は、充電式のドリルも1万円以下で買えるようになったが、数年使うとバッテリーがヘタってほとんど使えなくなるので注意しよう。そしてこのバッテリーには、大人の事情ってヤツがあって、バッテリーだけを買おうとすると本体並みに高いのだ! バッテリーつきで7000円のドリルを買ったものの、数年後に5000円のバッテリを買わされたりとか……。

・ドリル刃

 加工するものによって、いろいろな刃があるが、アルミ加工に使うのは通常の鉄工用ドリル刃。似たような形状で、コンクリ用もあるので注意して欲しい。またいくらアルミがやわらかいとはいえ、木工用では、まさに刃が立たない。

ドリル刃

左から3、4、5、6、7、8mm。太くなるにつれ高くなるが、だいたい太さ×100円が相場という感じ

 揃えておきたいドリル刃は、次のような径。

3mm おもにネジ穴用
5mm 小さめのトグルスイッチやLED用の穴
6mm スイッチ類の穴
8mm プッシュスイッチ類の穴

 3mmのネジなら「少し大きめのものが必要では?」と思うかもしれないが、3mmネジなら3mmのドリル刃でOKだ。また3mm未満のドリルは、まず使うことがない。さらに8mmより太いものは、3000円のドリルじゃ荷が重すぎだ。
 お金に余裕があれば“いいドリル”と3~10mm刃を1mm刻みに購入するといいだろう。

・リーマ

 10mm以上の大きな穴を開けたり、丁度の径のドリル刃がないときに使う工具だ。たいていのお店では、次のような大きいタイプと小さいタイプを売っているが、頻繁に利用するのは小さいタイプ。

正式名称はテーパリーマ

大きいリーマは利用頻度も低く、ご覧のように錆びてます(笑)。価格はだいたい600円ぐらい

 またリーマには、持ち手が添付されているが、ほとんど使い物にならない。リーマの持ち手をはめる穴は、2号のドライバ(普通サイズのヤツ。細めのは1号)の径と同じなので、持ち手にはドライバを使うがベストだ。この方が力も入り作業しやすい。
 カサの骨状のところは刃になっていて、これを時計回りにねじ込んで穴を大きくしていく。調子に乗ってグリグリやると、穴が大きくなりすぎるので注意しよう!

・センターポンチ

 ドリルで穴あけをする際に、ぴっちり中心にドリル刃を当てるための工具。穴のセンターにセンターポンチを打ちつけ、アルミをへこませると、そこにドリル刃の中心が当たるので、驚異的に位置精度が上がる。

センターポンチ

ただの尖った鉄の棒なので、価格も100~200円ぐらい。センターポンチを使うと、腕がなくても位置精度が上がるのでお勧めの道具

・バリ取り

 あると便利な工具のひとつ。ドリルで穴を開けると、裏面のアルミがバリになって残るので、この工具を使って削り取る。バリはヤスリで削ったり、一回り大きなドリル刃を手で回転して取ることもできるので、必須の工具ではない。

バリ取り

最近は100円ショップも工具が充実してきている。これは100円ショップで300円で売っていたバリ取り

・金ヤスリ

 メインに使うのは平型のヤスリだが、目的に応じて次のような形があると便利だ。

平型(幅広) 液晶パネル用など大きな穴を削るのに便利
平型
(10mm程度)
5mm四方の棒状のもの。角をきれいに出したり、極端に小さな場所向け。また角度を変えれば三角型の代用にもなる
四角型 5mmの三角柱状のもの。後述のハンドニブラがない場合に、大きな穴を開ける場合は、穴に沿ってドリル穴をいくつも開け、三角型のヤスリで穴と穴同士を削って大きな穴を開ける
丸型 5mm径の丸い棒状のもの。角の丸い穴を削るのに便利
半円型 10mm程度のもので、片面が半円、もう片面は平型になっている。平型と半円型を兼ねてもいい
鉄工用の金ヤスリ

持ち手がゴムになった安いヤスリでOK。それぞれ数百円で購入できる

 あまり目の細かいものだと、目詰まりしてしまうので、鉄工用のヤスリがいい。仕上がりをきれいにするのは、ソフトにヤスリがけすれば、細かい目のヤスリを用意しなくても済む。

(次ページへ続く)

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ