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ASCII Power Review 第175回

最上位モデルの仕上がりを製品版で徹底チェック

ソニーのフラッグシップ「Xperia 1 IV」実機レビュー = さすがのカメラ&AV機能に速度も計測しました!!

2022年06月28日 10時00分更新

文● 写真 ジャイアン鈴木 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 世界初の85~125mmのペリスコープ式望遠光学ズームレンズを搭載したソニーのフラッグシップAndroidスマホ「Xperia 1 IV」がau、ソフトバンク、ドコモから発売された。

 従来シリーズ同様にカメラ機能に注力されており、すべてのリアカメラでリアルタイム瞳AF、4K/120fpsのハイフレームレート撮影、最大5倍のスローモーション撮影が可能となった。

 今回、auの製品版を借用したので、実機レビューをお届けしよう。
(試用機提供:KDDI)
 

ソニー「Xperia 1 IV」au版:17万5390円、ソフトバンク版:19万9440円、ドコモ版:19万872円

世界初の85~125mm
ペリスコープ式望遠光学ズームレンズを採用

 「Xperia 1 IV」はOSに「Android 12」、プロセッサー(SoC)にクアルコム製ハイエンド「Snapdragon 8 Gen 1」を採用。メモリー(RAM)は12GB、ストレージ(ROM)は256GBを搭載。microSDメモリーカードスロットが用意され、最大1TBまで装着できる。

 ディスプレーは約6.5インチ4K有機EL(21:9、1644×3840ドット、643ppi、リフレッシュレート最大120Hz、HDR対応)を搭載。ソニーのX1 for mobile、リアルタイムHDRドライブ、4Kアップスケーリング、HDRリマスター、クリエイターモードなどの高画質技術が採用されている。

 カメラはリアに、
16mm超広角(F2.2、12MP、1/2.5型)
24mm広角(F1.7、12MP、1/1.7型)
85~125mm望遠光学ズーム(F2.3~F2.8、12MP、1/3.5型)
の3つのカメラを、フロントには、12MP F2.0を搭載する。

 リアの3つのカメラすべてで、リアルタイム瞳AF、オブジェクトトラッキング、4K120fpsのハイフレームレート撮影、最大5倍のスローモーション撮影、20コマ/秒のAF/AE連写を利用できる。

 5G通信はSub 6とミリ波に対応。ワイヤレス通信はWi-Fi 6(11ax)、Bluetooth 5.2、FeliCa、NFCなどをサポートしている。

 本体サイズは約71×165×8.2mm(最厚部約9.7mm)、重量は約187g。5000mAhのバッテリーを内蔵しており、連続通話時間は約2000分、連続待ち受け時間は約450時間と謳われている(auの基本スペックより)。防水はIPX5/IPX8、防塵はIP6Xだ。

本体サイズは約71×165×8.2mm(最厚部約9.7mm)、重量は約187g

本体背面。カラーはブラック、アイスホワイト、パープルの3色が用意されている

上面には3.5mmヘッドセット端子、マイク、下面にはUSB Type-C端子、マイク、カードトレイを用意

右側面にはボリュームボタン、指紋認証センサー一体型電源ボタン、シャッターボタンを配置

カードトレイにはnanoSIMカードとmicroSDメモリーカード(最大1TB)を装着可能

実測重量は186.9g(nanoSIMカード含む)

パッケージには、本体、クイックスタートガイド、ご利用にあたっての注意事項が同梱。USBケーブルやACアダプターは同梱されない

どのカメラを使っているのか意識せず、
機能をシームレスに利用できる

 Xperia 1 IV最大の注目ポイントはやはりカメラ。画素数自体は12MPと他社フラッグシップスマホより低いが、すべてのリアカメラに120fps高速読み出しに対応したイメージセンサーを搭載。どのリアカメラでもリアルタイム瞳AF、オブジェクトトラッキング、4K 120fpsのハイフレームレート撮影、最大5倍のスローモーション撮影、20コマ/秒のAF/AE連写を利用できる。

 売りの機能がメインカメラ以外では利用できない端末もあるが、Xperia 1 IVはどのカメラを使っているのか意識することなく全機能をシームレスに活用できるのは非常にありがたい。

リアカメラは16mm超広角(F2.2、12MP、1/2.5型)、24mm広角(F1.7、12MP、1/1.7型)、85~125mm望遠光学ズーム(F2.3~F2.8、12MP、1/3.5型)を搭載

広角、超広角、望遠カメラのすべてで「リアルタイム瞳AF」に対応している


スローモーションで撮影した動画。「Video Pro」で「Slow motion」を有効にすれば、3840×2160ドット、23.98~59.94fpsでスローモーション動画を記録できる


広角レンズ、望遠レンズでFlawlessEye対応ハイブリッド手ブレ補正を利用できる

OLEDのディスプレーは輝度向上
4KHDRコンテンツの再生環境としてはトップクラス

 ディスプレーは約6.5インチ4K有機EL(21:9、1644×3840ドット、643ppi、リフレッシュレート最大120Hz、HDR対応)を搭載。前モデル「Xperia 1 III」より最大輝度が約50%向上されており、映像、動画を階調豊かに表現できるようになったうえ、直射日光下でも画面が見やすくなっている。

 なお一部スマホのなかには有機ELを搭載していても、NetflixのHDRコンテンツを再生できないことがあるが、Xperia 1 IVではもちろん問題なし。ソニーのブラビアなどに採用されている高画質技術も搭載されており、4KHDRコンテンツの再生環境としてはスマートフォンのなかでもトップクラスだ。

4K 120Hz HDRディスプレーは、前モデル「Xperia 1 III」より最大輝度を約50%向上。画像、映像の表現力が向上している

YouTube、NetflixでHDRコンテンツを再生できることを確認できた

 サウンド面でもステレオスピーカーがフロント配置されたうえ、構造を見直したドライバーとエンクロージャーを搭載することにより低域音の再現性が向上。ハイレゾオーディオ、360立体音響規格「360 Reality Audio」などの再生にも対応している。

プリインストールされている「ミュージック」アプリは、ハイレゾオーディオ、360立体音響規格「360 Reality Audio」を再生可能

 また、ソニーミュージックと共同開発した新アプリ「Music Pro」を搭載。Xperia 1 IVの内蔵マイクで収録した音をクラウドで処理することで、プロのスタジオで録音したかのようにノイズやエコーを低減してくれるとのことだ。

ソニーミュージックと共同開発した新アプリ「Music Pro」

AnTuTu Benchmarkの総合スコアは886091
Wild Life Extremeは2523をマーク

 プロセッサーにSnapdragon 8 Gen 1を搭載するXperia 1 IVはどのぐらいのパフォーママンスを発揮するだろうか? 今回定番ベンチマークを実施したところ、「AnTuTu Benchmark V9.4.0」の総合スコアは886091、「Geekbench 5.4.4」のMulti-Core Scoreは3484、「3DMark」のWild Life Extremeは2523を記録した。

 記事執筆時点(6月24日時点)のAnTuTu Benchmarkのランキングトップは「RedMagic 7」で、総合スコアは1042141。つまりXperia 1 IVはその約85%のスコアということになるが、相手は最上位ゲーミングスマホで、実際にアプリを操作したり、ゲームをプレイしていて明らかな差として感じることはないはずだ。

ベンチマークは「Game enhancer」にアプリを登録し、ゲームモードを「パフォーマンス優先」に設定して実施している

「AnTuTu Benchmark V9.4.0」の総合スコアは886091、「Geekbench 5.4.4」のMulti-Core Scoreは3484、「3DMark」のWild Life Extremeは2523

3つのリアカメラの色調が統一
望遠光学ズームも画質劣化がないのが何より◎

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