ASCII Power Review 第98回
2400万画素のフルサイズミラーレスカメラとして全方位よくできていました
LUMIX S5 実機レビュー = フルサイズ標準機として超オススメの1台だった!!
2020年10月08日 13時00分更新
パナソニックからフルサイズミラーレスの最新モデル「LUMIX S5」が発売された。2019年3月に登場した初代フルサイズ機の「S1」シリーズと比べ、ボディーを小型軽量化し価格もリーズナブルになったのが最大の特徴だ。定評のあるSシリーズの写りの良さはどうなっているのか、使い勝手とともに紹介する。
9月25日に発売され量販店価格はボディーのみ27万5000円、「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」とのレンズキットは31万9000円。なお12月6日までボディーのみ2万円/レンズキット3万円のキャッシュバックキャンペーン中。
作りの良さはそのままに小型・軽量化を実現した
ナイス・ボディー
S5は、小型軽量化という割にはライバル機達より少し重めだが、なにせ一眼レフに匹敵するほどの重量級だった「S1」シリーズよりは格段にサイズダウンしている。
手にしてみるとそれなりに重量は感じるが、そのぶんボディーの剛性が高く、高級感もある。グリップは適度なサイズがあり、手に馴染みやすく、しっかりと構えられるのでホルード感も良好。レンズマウントはもちろんライカやシグマと協業のLマウントだ。
操作ボタン類はシャッターボタン後にISOや露出補正が並び、独立したAFモードダイヤルを備えるなどLUMIXユーザーには馴染みのある配置である。各々のボタンはサイズも大きめで、押したときのストロークも深く、ストレスなく操作することができる。
細かい点だが、「S1」シリーズでは電源レバーがリア・コマンドダイヤルの前方に配置され、人差し指を大幅に動かす必要があった。
「S5」ではモードダイヤルの脇に変更され、少し親指を動かすだけで操作できる。またフロント・コマンドダイヤルもシャッターボタン周りに変更なり、こちらも操作中の指の動きが最小限になっている。
AF測距点の移動などをおこなう背面ジョイステックは小振りで、クリック感が乏しく感じるが、少し傾けるだけでも敏感に反応してくれるので、スムーズに操作することができた。
また測距点移動中にコマンドダイヤルで測距点サイズを即座に変更できるも便利だ。
背面のボタン類もゆったりとした配置なので操作はしやすい。”MENU”ボタンを背面のコントロールダイヤル中央に配置しているのは少数派だが(確かパナソニックと富士フィルムだけ)、慣れてくると使いやすかった。
EVFは236万ドットと今時では控えめだが、解像感に不満を感じることはなかった。ただしコントラストが強めで、明暗差が大きい状況では暗部が少し見えにくいこともあった。
端子類ではHDMIがフルサイズからマイクロに変更になり、シンクロターミナルが省かれている。使用メディアもSDのみになったが、デュアルスロットを採用してくれたいのは嬉しいポイントだ。
バッテリーは小型化されたが、スペック上の撮影可能枚数380枚から470枚と何故かアップしている。実際に撮ってみるとRAW+JPEGで248枚撮影した時点で残量目盛が2個になった。電池残量の%表示ができないせいもあるが、少しスタミナ不足に感じた。
ただ、ボディーのUSB-C充電給電対応にくわえ、付属の小型充電器もUSB-Cで充電することができる。予備のバッテリーと充電器を持ち歩き、電池が切れたら交換して鞄のなかでモバイルバッテリーを用いて充電、という方法で長時間の撮影も可能だ。他メーカーに先駆けて充電器もUSB-C対応しているのは素晴らしい。
安定の2400万画素で質感・階調表現も見事
シャッターの感触も良く、キットの20-60mmも楽しい

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