読者の皆さま、こんにちは! 正能茉優です。
今年度から2年間、内閣官房「まち・ひと・しごと創生会議」の有識者委員を拝命し、社会人になって初めてスーツを買いました! ハピキラでは自治体での案件もあるので、ジャケットを羽織る機会こそたまにありますが、スーツを着ることって、なかったんです。
実際に着てみてびっくりしたのは、なんだか背筋が伸びること。気合いを入れたい日のスーツ着用に、ハマってしまいそうな予感です(でも、スーツって、なかなかいいお値段するんですね。頑張って働かねば……。)
さて、この連載では、働き方改革が進むこの時代、会社や組織に関係なく「個人」で新しい働き方を実現する方法や考え方について、書いています。
今月のテーマは「キャリアの“のりしろ”」としての副業について。
トヨタ社長「終身雇用難しい」発言
先日、ニュースでも話題になった、トヨタ自動車の豊田章男社長の「なかなか終身雇用を守っていくというのは、難しい局面に入ってきたのではないか」発言。
終身雇用は、経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)も「企業から見ると、一生雇い続ける保証書を持っているわけではない。制度疲労を起こしている」と定例会見で発言されています。これまで、この日本社会に当たり前のように存在していた「終身雇用」という雇用スタンスが、今、大きく動こうとしているんです。
ただ、そうは言っても、終身雇用を前提に働いている人が多いのが、今の日本。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構が、2016年に実施した「第7回勤労生活に関する調査」によると、1つの企業に長く勤めて管理的な地位や、専門家になるキャリアを望む人の割合は、50.9%と半数を超えると言います。
とくに20代は、10年以上前の2007年調査では、年齢階層別で見ると、1つの企業で働くことを望む人の支持率が最も低かったのですが、2016年調査では54.8%と最も高くなっているそう。
ここ数年、働き方改革が少しずつ進んできたとはいえ、やはりこれだけの割合の人が、企業に就職し、そのまま定年まで働き続けることを望んでいた(あるいは、そこまで考えていなかった)のに、いきなり「終身雇用はもう無理です」と言われても、正直困ってしまいますよね。
我が家も、私自身は複数の仕事をしているのであまり気にならないものの、父も妹も会社員。きっと父は、終身雇用を前提に住宅ローンを組んでいるんだろうなあ……と考え込んでしまいました。
しかも、働き方改革の文脈において、仕事でチャレンジして自己実現しようということを考えても、雇用される側の目線だけでいえば、「終身雇用」でベースとなる働き口の保証がありながら、もっとチャレンジしたい人は転職したり、起業したりする方が気が楽だったのに、とも思います(苦笑)。
でも、そうもいかないわけです。思わぬ状況に直面した私たちは、どうすればいいのでしょうか。
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