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「ライブ配信メディア完全解剖 〜過去と今、そして未来へ〜」 第35回

視聴者のニーズを叶える360度カメラによる動画・生放送配信の強み

2017年04月06日 17時00分更新

文● ノダタケオ(Twitter:@noda

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 フェイスブックは、世界中の全ユーザーが上下左右全方位360度を捉える全天球カメラで撮影された映像をリアルタイムにライブ配信できるようにしたことを3月29日(米国時間)に発表しました。

 Facebookにおける全方位360度ライブ配信は「Live 360」と呼ばれ、2016年12月から始まったLive 360は限られたアカウントを対象にスタート。この時点で「数ヵ月のうちにAPIを通じて、更に多くのページアカウントで利用ができるようになり、2017年にすべてのページアカウントと個人アカウントへ展開していく」としていました。

 今回発表されたLive 360に対応する全天球カメラは「Samsung Gear 360 (2017)」「Giroptic IO」「Insta360」「ALLie Camera」といった一般向けのもの、さらに、プロ向けの「CAM S1」「Nokia Ozo」が含まれています。対応する全天球カメラはまだまだ数は少ないのですが、その数は今後増えていきそうです。

 Live 360のような全方位360度ライブ配信はFacebookに限らず、YouTubeでも可能ですし、また、現時点で利用できるユーザーやコンテンツは限られるものの、Twitterのライブ配信機能「Periscope」、そして「SHOWROOM」でも全方位360度のライブ配信が可能です。

 スマートフォン一台で手軽にできるライブ配信のように、全方位360度ライブ配信を誰もが手軽に楽しめるようになるには、そのための機材の選択肢の幅と全方位360度ライブ配信に対応するプラットフォームがまだまだ限られています。しかし、実例は少しずつ増えてきていています。

 この全方位360度ライブ配信が広がっていくことによって、近い将来、これまでの視聴体験とはちょっと異なった、新しい視聴体験をライブ配信メディアで得ることができるようになると期待をしています。今回はFacebookのLive 360による「全方位360度ライブ配信の未来への期待と課題」を考えていきます。

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