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DJコジマの作業“中”BGM ― 第10回

Vinicius Cantuaria「Samba Carioca」

意識高いカフェのBGMではなく孤独に聴きたいボサノヴァ名盤【倶楽部】

2016年07月05日 16時00分更新

文● コジマ

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Image from Amazon.co.jp
サンバ・カリオカ

夏はどこに行ってもボサノヴァ

 夏になると、どこに行ってもボサノヴァが流れているような感覚にとらわれます。カフェで、ショッピングセンターで、美容院で、パセラの化粧室で、ずーっとボサノヴァです。そのせいか、ボサノヴァは、オシャレでちょっと小賢しい音楽と思われることもしばしばかも。

 ただ、ボサノヴァが生まれたのは1950年代後半と言われていますから、もう半世紀以上の歴史があるわけです。本国ブラジル以外にも、世界中で親しまれているわけですが、ボサノヴァそのものはもちろん、その亜種とでもいうべき音楽も、山のようにあります。

 今回はその中でも、筆者が初めて聴いたときから忘れられず、夏になるとずっと聴いてしまう1枚、ヴィニシウス・カントゥアリア「Samba Carioca」を紹介しましょう。

 その前に……本記事の見出しにある、都会派のボサノヴァ、というのは少しおかしく思えるかもしれません。Bossa NovaのNovaはポルトガル語で「新しい」、Bossaとは「隆起」を意味することば。つまり「新しい感覚、傾向」というような意味になります。

 もともとは心地よく洗練されたサウンド、「新しい感覚」のサンバとして、ブラジルの中産階級の若者たちにとくに支持されたのがボサノヴァですから、そもそも都会派なのではないか、という意見もあるでしょう。

 余談ですがボサノヴァ全盛期には、とにかく新しいものにはなんでもボサノヴァと付けようということで、「ボサノヴァ」という名前の冷蔵庫なんかもあったそうです。今でいうと「EDM電子レンジ」みたいなものでしょうか。全然違う気がするな。

 しかし、このヴィニシウス・カントゥアリアの音楽は、本当に「都会派のボサノヴァ」とでも形容したくなる内容なのです。

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