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DroR、人的資本開示調査「DOCI 2026」の追加分析を公表 「ほぼ同文」74社、文の単位でほぼ同じ文は中央値約6割

PR TIMES

ドロア
株式会社DroR(ドロア)は10月19日、人的資本開示の年次調査「DOCI 2026」の年次更新について、前年との文の単位の比較や、3期そろう企業での増減の検定などの追加分析の結果をDOCIの公開ページで公表しました。前年と「ほぼ同文」とされた74社でも、前年とほぼ同じ文が本文に占める割合は中央値で約6割でした。類似度は機械計算、評価はAI支援の一次コーディングによる暫定値で、因果は主張しません。



追加分析3の結果:「ほぼ同文」の中身を文の単位で確かめる(DroRの計算)
DroRは、DOCI 2026の年次更新の結果について、レポートの集計とDOCIのデータをもとに追加分析を行い、10月19日にDOCIの公開ページに「追加分析3」として掲載しました。主な結果は次のとおりです。
- 文の単位の比較:FY2024→25にほぼ同文(文字の並びの重なりを0~1で測る類似度が0.90以上)とされた74社でも、前年とほぼ同じ文(文字の並びが9割以上一致)が本文に占める割合は中央値63%で、9割以上を占めた企業は4社でした。
- 判定の基準の置き方:FY2024→25のほぼ同文の割合は、類似度の基準を0.85にすると88%、0.95にすると38%でした(レポートの0.90では75%。図表25)。FY2023→24より増えた向きは、どの基準でも同じです。
- 同じ企業の比較:3期そろう96社で比べると、ほぼ同文の増加(52社→71社)は偶然では説明しにくい一方(p値約0.003)、文面も評価も変わらない「静的」の増加(33社→44社)は偶然と見分けられませんでした(p値約0.13)。

箇条の計算はいずれもレポートにはなく、DOCIの事前に定めた集計の手順の外で行った補足の集計です。
結果の掲載先(DOCI公開ページ「追加分析」):https://dror.co.jp/lab/doci
詳しい読み方(DroR Lab の解説記事「人的資本開示の「ほぼ同文」は、前年の文章の使い回しなのか:DOCI 2026の年次更新から」):https://dror.co.jp/lab/articles/doci-2026-annual-updates
追加分析のもとにした集計:人的資本開示の年次更新の4つの型(2026年7月公開のDOCI 2026から)
株式会社DroR(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:山中真琴)と臨床組織科学研究会が2026年7月5日に公開した年次調査レポート『DOCI 2026 - 人的資本開示の構造分析:施策列挙から、構造設計へ』(PDF・56ページ・登録不要・無料)では、各社の人的資本開示が前年からどう書き換えられたかも分析しています。以下では、追加分析の前提として、その年次更新の結果を、更新の型の内訳と、3年間変わらなかった企業を中心に紹介します。公開ページ:https://dror.co.jp/lab/doci
DOCIは、TOPIX100の有価証券報告書3期分(FY2023~2025、299書類・296テキスト)の人的資本開示を、施策・方針・指標・因果の4次元、各0~3の帯で読む年次調査です。本稿で使うのは、このうち因果の語りの深さ(構造・因果記述、D4)の帯と、前年の文面との類似度です。
何を比べたか:前年の自社の文面との類似と、因果の語りの評価の変化
本稿の結果は、2つの物差しを組み合わせています。
- 文面の類似:各社の人的資本開示のテキストを前年の自社のテキストと比べ、文字の並び(文字3-gram)のコサイン類似度を計算しました。0.90以上を「ほぼ同文」としています。レポートはこれを「語彙がほぼ同一」と説明しており、文章をそのまま写したという意味ではありません(DroRの追加分析では文の単位でも比べています)。また、0.90の基準は暫定のもので、今後の検証で見直す可能性があります。
- 評価の変化:D4の帯が、前年から上がったか、変わらないか、下がったか。

この2つから、更新を次の4つの型に分けました。
- 静的(前年踏襲):文面がほぼ同じで、帯も変わらない
- 表層改訂:文面を書き換えたが、帯は変わらない
- 深化:帯が上がった
- 下降・その他:帯が下がった、など

数値の性格:類似度は機械計算、帯は暫定値。因果は主張しない
文面の類似度は、開示テキストから機械的に計算した値です。一方、D4の帯はAI支援の一次コーディングに基づく暫定値で、今後、複数の人による独立の再評価と一致度(信頼性係数κ)の報告をもって確定します。レポートは、帯の上下にはコーダー間のばらつきを含む揺らぎがあるとしています。また、文面が前年と似ていることは、施策や組織の実態が変わっていないことを意味するものではなく、本調査は開示の語り方を記述したもので因果関係を主張するものではありません。
結果1:3年間、前年とほぼ同文(類似度0.90以上)で評価も変わらない企業が17社
DroRの分析では、3期を比較した96社のうち、2回の更新のどちらでも前年とほぼ同文で、因果の語りの帯も3期変わらなかった企業は17社でした。そのうち9社は、帯0~1(概念の名前だけ、または一段の因果)のまま3年間動いていませんでした。
結果2:評価も変わらない「静的更新」は34%から45%に。最も多い型だが、増加は偶然と見分けられない大きさ
更新の型の内訳は次のとおりでした(社数)。
- FY2023→FY2024(97社):静的 33/表層改訂 20/深化 31/下降・その他 13
- FY2024→FY2025(99社):静的 45/表層改訂 11/深化 28/下降・その他 15

文面がほぼ同じで、因果の語りの評価も変わらない「静的更新」は、34%から45%へ11ポイント増え、最も多い型になりました。文面を書き換えたが評価は変わらない「表層改訂」は20社から11社に減っています。なお、前年とほぼ同文の更新そのもの(類似度0.90以上)も、FY2023→FY2024の55%からFY2024→FY2025の75%(74/99社)に増えており、レポートは開示文の再利用が常態化しつつあると読んでいます。一方、DroRの追加分析で同じ企業の前後を比べると、静的の増加は偶然の入れ替わりと見分けられませんでした(数値は本稿冒頭の「追加分析3の結果」)。増えていないという意味ではありません。
結果3:文面がほぼ同じまま、評価だけが動いた企業が29社
FY2024→FY2025の「ほぼ同文」74社のうち、静的は45社で、残る29社は文面がほぼ同じまま評価が動いていました(上昇17社、下降など12社)。文面がほとんど変わらないのに評価が動いたケースには、コーダー間のばらつきが含まれる可能性があり、人による独立検証で点検する対象です。DroRの追加分析では、帯が動いた割合は、ほぼ同文の企業で39%(74社中29社)、書き換えた企業で56%(25社中14社)で、この社数では偶然と見分けられない差でした(フィッシャーの正確検定・両側でp値約0.17)。
結果4:同じ業種どうしの開示は、異なる業種どうしより似ている
DroRが、各年度の全社の組み合わせ(約4,700~4,950組)でテキストの類似度を見たところ、FY2025では、同じ業種どうしの組み合わせの平均(0.566)が、異なる業種どうし(0.543)より高くなっていました。全社の組み合わせの平均も、FY2023の0.498からFY2024の0.530、FY2025の0.544へと上がっています。レポートは、同業他社の開示を参照し合う構図と整合的としつつ、模倣・同じ支援者・規制の文言の共有などの要因は特定しないとしています。DroRの追加分析では、業種ごとの社数を変えずに各社の業種をくじ引きで付け替える計算を2万回行うと、FY2025の差(0.023)以上になったのは約0.6%で、偶然では生じにくい差でした。ただ、この類似度は言葉の重なりを見るため、業界で共通する事業の言葉だけでも高くなり、互いにまねているかどうかは示していません。
年次更新の結果をどう読むか
文面の類似は、施策の中身が変わっていないことを示すものではありません。ただ、因果の語りの評価が3年間変わらない開示が一定数あることは、毎年の開示を「前年の文章の更新」として作るか、「今年の組織で何が何を生んだか」を書き直す機会として使うかの違いを考える材料になります。
人的資本経営の実装と組織開発の伴走支援
DroRは、毎年の施策や開示が組織の中で実際に何を生んでいるのかを、意思決定・役割・情報の流れといった構造から現場で観察し、手を入れる場所を絞って変えていく組織開発・組織変革を、研究に基づいて伴走支援しています(主な対象は、事業の拡大で組織が複雑になり始めた成長企業です)。施策を替えても同じ問題が繰り返される組織に向いており、まず数週間~2ヶ月の観察フェーズから始めることもできます(本格的な伴走は6ヶ月以上が目安)。短期の研修だけで即時の成果を求める場合や、意思決定者が関与できない場合には、別の支援形態をご提案しています。初回相談は無料です。匿名の支援事例3件を https://dror.co.jp/case で公開しています。
調査概要
- 調査名:『DOCI 2026 - 人的資本開示の構造分析:施策列挙から、構造設計へ』
- 発行:株式会社DroR/臨床組織科学研究会
- 公開日:2026年7月5日(PDF・56ページ・無料・登録不要)
- 追加分析:株式会社DroR(レポート第1.0版の公開後に、レポートの集計とDOCIのデータをもとに実施。事前に定めた集計の手順の外で行った補足の集計で、レポートにない値)
- 追加分析3の公表:2026年10月19日(DOCI公開ページ「追加分析」)
- 調査対象:TOPIX100構成企業(FY2025は有価証券報告書を提出した99社。残る1社は当該年度の未提出を確認)
- 分析データ:EDINETに提出された有価証券報告書3期分(FY2023~2025)。910営業日の提出情報を全数走査して299/300件を特定(299書類・296テキスト)
- 本稿の範囲:自社の前年テキストとの類似(文字3-gramコサイン類似度、閾値0.90)、類似度×D4帯変化による変化類型(FY2023→24は97社、FY2024→25は99社)、3期の静的企業(96社)、全社ペアの平均類似度(各年約4,700~4,950組)。文の単位の比較、類似度の基準を動かした数え直し、同じ企業の前後の比較(マクネマー検定)、帯が動いた割合の比較(フィッシャーの正確検定)、同業種と異業種の差の並べ替えの計算は、DroRの追加分析の値で、レポートにはない
- 分析方法:4次元コーディング(施策記述・方針表明・指標連動・構造/因果記述、各0~3の帯)。本文テキストの一次判定はAI(企業名・年度は伏せていない)。人による独立評定は、企業名などの表記を伏せたテキストで行う予定。定性評価はAI支援の一次コーディングに基づく暫定値で、複数の人による独立検証と信頼性係数(κ)の報告をもって確定。類似度の算定・集計は機械化
- 分析の枠組み:臨床組織科学(COS)。Yamanaka, M., & Nakamori, M. (2026). Clinical Organizational Science: An Integrative Framework for Structural Intervention in Complex Organizations. Frontiers in Psychology, 17.
- 引用時の表記例:株式会社DroR/臨床組織科学研究会(2026)『DOCI 2026 - 人的資本開示の構造分析:施策列挙から、構造設計へ』https://dror.co.jp/lab/doci

株式会社DroRについて
株式会社DroR(ドロア)は、臨床組織科学(Clinical Organizational Science, COS)に基づいて、成長企業の組織開発・組織変革を伴走支援する研究実践ファームです(東京・恵比寿)。会議・役割・意思決定・情報の流れなど、日々の行動を生み出している組織の構造を現場で観察し、手を入れる場所を絞って、変化が日常に残るまで伴走します(組織ディープテック)。財務経理・補助金などの実務を担う高度専門BPOも提供しています。COS の理論は査読論文(Frontiers in Psychology, 2026)として公表しています。
会社名:株式会社DroR(ドロア)/DroR Corporation
所在地:〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西2-4-8 ウィンド恵比寿ビル8F
代表:代表取締役 山中真琴
設立:2023年8月
資本金:10,000,000円
URL:https://dror.co.jp
事業内容:
- 組織ディープテック:臨床組織科学(COS)に基づく組織開発・組織変革の伴走支援
- 高度専門BPO:財務経理・補助金、SNS運用、マーケティングPM
- M&A・PMI支援

研究・公開:臨床組織科学研究会(事務局)、人的資本開示の年次調査 DOCI、働く人の心理学・組織研究ナビ(research.dror.co.jp)

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