会員数550万人の駐車場シェア「アキッパ」が新規上場 安心安全を目指す3つの新機能を発表
東証スタンダード市場へ新規上場 信頼性を武器に挑む成長戦略
2026年9月18日、駐車場マーケットプレイス「アキッパ」を運営するakippa株式会社が、東京証券取引所スタンダード市場へ新規上場した。同社は、使われていない個人宅の車庫や月極駐車場などの空きスペースを、アプリで手軽に貸し借りできるサービスを展開している。累計会員数は550万人を超え、予約可能な掲載駐車場数は5万5000件以上に達する国内最大級のプラットフォームだ。
スタートアップが多く選ぶグロース市場ではなくスタンダード市場を選択した理由について、今後の成長戦略の中核となるM&Aを見据えたためと説明する。後継者不足や設備更新に悩む中小のコインパーキング事業者や地主との交渉において、安定感やガバナンスを備えたスタンダード市場上場企業という信頼性が大きな強みになると判断した結果である。
「上場はスタートライン」金谷代表が語る強い覚悟と将来構想
上場当日に開催された記者発表会に登壇した代表取締役社長CEOの金谷元気氏は、「本日、本当の意味でのスタートラインに立つことができた」と述べ、創業以来支えてきたステークホルダーへの感謝とともに、上場企業としての決意を新たにした。
会見の質疑応答では、市場からの評価や株価に関する質問も投げかけられた中、金谷氏は「上場はゴールではなく成長するための手段である」と強調し、上場後の高い成長を実現することで企業価値を高め、期待に応えていきたいという真摯かつ力強い覚悟を示した。さらに、拠点である大阪のスタートアップ・エコシステムへも言及。「スモール上場であっても、スタンダード市場から大きくグロースし、将来的に1000億円、1兆円規模を目指すロールモデルになりたい」と語り、後輩起業家たちに新たな選択肢を示す姿勢を強調した。
ドライバーに向けたメッセージとして「人と人がリアルで会う際の移動の困りごとを解決したい」と語った金谷氏は、将来的に駐車場を自動運転の発着点や待機場所に活用する構想にも触れた。そして、上場を機に社会的責任が増す中で、利用者やオーナーが不安なく取引できる「安心・安全」とプラットフォームの健全性を追求することが最優先課題であると訴えた。
信頼の可視化と不正対策を推進する3つの新機能
「安心・安全」の追求を具体化する施策として、同社は上場直前の2026年9月14日に「Trust & Safetyプロジェクト」から誕生した3つの新機能を一挙にリリースした。本プロジェクトは金谷氏自らがリーダーを務めるリスク委員会のもと、経営と現場が一体となってトラブル防止に挑む組織体である。
新たに導入されたひとつ目の機能は「ドライバーの信頼情報バッジ」の表示である。直近365日無違反かつ3回以上利用した「優良ドライバー」や「アキッパ初心者」といったバッジをオーナーの予約確認画面に表示し、貸出前の不安を和らげる。2つ目は「違反ドライバーの一時利用制限機能」であり、違約金が発生する違反を起こしたユーザーに対し、支払いが完了するまで新規予約を一切受け付けない仕組みとした。3つ目は「ドライバー本人への違反アラート機能」だ。直近365日で違反が累計3回に達したドライバーを強制退会処分とするとともに、事前アラートで注意を促して悪質行為を防ぐ。
さらに、会員外の第三者による不正駐車に対しても「JPBナンバー照会サービス」を活用し、陸運局等を通じた所有者照会と警告文書の送付を開始した。お問い合わせの98%に対応するAI一次応答と24時間365日の有人コールセンターを組み合わせ、AIの技術と人の責任感を掛け合わせた堅固なインフラを整えている。安心、安全なプラットフォームの確立は、同社の目指す持続的な成長への第一歩となる。
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