大学の研究費申請で求められる「海外リスク調査」を自動化、研究セキュリティ対応AIエージェント
株式会社TIMEWELLは9月14日、輸出管理AIエージェント「TRAFEED」において、大学・研究機関向けの研究セキュリティ対応機能の提供を順次開始したと発表した。2025年12月に内閣府が策定した「手順書」に基づき、防衛装備庁や科学技術振興機構(JST)などの公募審査において、研究者や共同研究先に関するリスク確認結果の提出が求められるようになったことが背景にある。
研究セキュリティ対応が審査要件となったことで、大学の研究現場では事務負担の急増が課題となっている。研究費の申請にあたり、大学側は研究者の自己申告だけでなく、共同研究相手や論文の共著者が米国のEntity List(米国商務省が公表している貿易・輸出の取引制限リスト)や経済産業省の外国ユーザーリスト等に掲載されていないか、客観的な事実確認(裏取り)を行わなければならない。
しかし、相手先名称の現地語表記やアルファベットの表記ゆれ、組織改編などが多発するため、多言語で論文や規制リストを辿る調査は手作業に依存しており、専任担当者の少ない大学現場では処理能力を超える作業量が集中する事態が生じていた。
今回追加された機能は、学術論文データベースを自動で検索し、研究者の共著者関係や組織間のつながりをグラフ構造で整理して可視化。直接の相手方だけでなく共著者を経由した間接的なリスクの確認を補助する。また、機器などの輸出管理(該非判定・みなし輸出管理)と研究セキュリティの双方に単一のツールで対応する設計とした。
判定の根拠を明確にするため、法令の照合処理と文章解釈の処理を分けた二層構造を採り、参照した一次情報のURLを記録したレポートを出力する。提出義務化に伴い激増する下調べ作業をAIで代替し、最終的な評価と措置の決定を人間が行う運用を提示している。
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