「合理的配慮」や「情報保障」を体系的に学べるeラーニング研修 「ミュージアム・アクセシビリティ研修」を開催
独立行政法人国立美術館 国立アートリサーチセンター
~個人受講・団体受講の選べる2つのプラン募集受付開始~
国立アートリサーチセンター(略称:NCAR、センター長:田中正之)は、ミュージアム(美術館・博物館等)を誰もが利用しやすくするための「アクセシビリティ」について、全国どこからでも学べるeラーニング研修「ミュージアム・アクセシビリティ研修」を開催いたします。
2023年4月に施行された改正博物館法をはじめ、文化芸術基本法の改正やICOM(国際博物館会議)におけるミュージアム定義の改訂などを経て、近年、ミュージアムの役割の多様化が認識されつつあります。こうした動きを背景に、ミュージアムには、あらゆる利用者が文化的な体験を享受できる開かれた場としての役割が強く求められるようになっています。
本研修は、こうした社会や制度の変化を踏まえ「合理的配慮」や「情報保障」といった、アクセシビリティの基礎知識および実践事例を体系的に学べるプログラムです。

NCARでは、2024年度に初めて個人向けのeラーニングプログラム「ミュージアム・アクセシビリティ講座 ふかふかTV」を配信。全7回の講座を通して、ミュージアム関係者に加え、特別支援学校や福祉団体等の職員、当事者支援に関わる方々など約1,500名に受講いただきました。2025年度は、ミュージアムの運営に関わる人を対象として「ミュージアム運営のためのアクセシビリティ研修」を実施。eラーニングを含む研修全体で計1,461名が参加しました。また、全国10か所で実施した対面ワークショップには244名が参加し、参加館は計27館となりました。各地域では、美術館・博物館等が職員研修などの一環として参加し、アクセシビリティについて組織内で議論を深めました。
今年度はこれまでの実績と成果を踏まえ、アクセシビリティの基本理念から、各館における具体的な取り組みまでを学ぶ研修を実施します(事例提供館:滋賀県立美術館、金沢21世紀美術館、東京都庭園美術館、東京都美術館)。
受講プランは、学びを深めたい個人向けの「個人受講プラン」と、美術館、博物館等の職員やスタッフ等の研修に利用できる「団体受講プラン」の2つです。受講はいずれも無料です。
NCARウェブサイト(https://ncar.artmuseums.go.jp/)では、配信動画の一部を「お試し視聴動画」として公開しています(https://ncar.artmuseums.go.jp/events/20260904.html)。また、2025年度に「令和7年度文化庁障害者等による文化芸術活動推進事業」において制作した「ミュージアム運営のためのアクセシビリティを考える―運営管理者の視点から―」を公開中です。なぜ、アクセシビリティがミュージアムに必要なのか、国立西洋美術館、横浜美術館、鳥取県立美術館の館長が出演し、具体的な事例を交えて話しています。お申し込み前に、ぜひご覧ください。
「ミュージアム・アクセシビリティ研修」概要
■個人受講プラン

<動画配信開始スケジュール>
▼基礎編
1.2026年11月4日(水)
ミュージアム運営のためのアクセシビリティを考える-OPENING-
障害の社会モデル
2.2026年11月11日(水)
ミュージアムにおける合理的配慮とは
3.2026年11月18日(水)
ミュージアムにおける情報保障とは
4.2026年11月25日(水)
ミュージアム運営のためのアクセシビリティを考える-CLOSING-
平等性と公平性
【視聴・レポート提出期限:2026年12月8日(火)まで】
▼実践編
1.2026年12月9日(水)
目が見えない人・見えにくい人@滋賀県立美術館
2.2026年12月16日(水)
耳が聞こえない人・聞こえにくい人@金沢21世紀美術館
3.2027年1月6日(水)
車椅子利用者・ベビーカー利用者@東京都庭園美術館
4.2027年1月13日(水)
初めての場所へ行くのが苦手な人@東京都美術館
5.2027年1月20日(水)
まとめ:ミュージアムのアクセシビリティについて語り合う
【視聴・レポート提出期限:2027年1月27日(水)まで】
■団体受講プラン

<参考>これまでの受講者からの声(一部抜粋)
【運営管理者】
- 博物館の機能として「包摂的」「多様性」「持続可能性」を育んでいく姿勢が重要であることをあらためて理解しました。ハコとしての博物館に来館して利用してくれる人たちだけでなく、そうでない人たちを知り、いかに想像することができるか。目まぐるしく変わる社会状況を踏まえて、博物館の「機能」を博物館を運営する側が(発想の転換も含め)どうとらえ直せるかが、重要だと思いました。
【職員等スタッフ】
- できないと簡単に断るのでなく、相手はどうしてほしいのか?何に困っているのか? 私達はどうすべきか? 私達に何ができるのか?と常に合理的配慮を意識することを心掛け、日々の失敗・成功事例を職場の職員と共有し、体験から学んでいきたいと思いました。
- まず、ウェブサイトなど、来館前から誰もが等しく情報を入手できるように準備を進めていきたいと思う。また、実際に来館されてから、ストレスなく、楽しく展示鑑賞できるように、情報提供の手段やツールを充実させていくことに力を注いでいきたいと思う。
- 「対応できる」「歓迎している」という姿勢を、すべての来館者に見せること。来づらい、相談しづらい空気をなくし、様々な人が文化・芸術を楽しむ場所であるという当たり前の認識を広めていくことが大事だと思う。
<NCARウェブサイト>
https://ncar.artmuseums.go.jp/
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