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au号快進撃! SUPER GT 2026で「四連覇」を目指すau TOM’S密着レポート第4回

【SUPER GT】「これは実質優勝だ!」ウェイト80kg&給油制限の絶望的ハンデを跳ね返したau号の実力

文●吉田知弘 写真●加藤智充

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 2026年のSUPER GT第4戦が、8月1~2日に富士スピードウェイで開催。マレーシア大会の延期に伴い、3ヵ月ぶりに開催となった国内最大級の人気を誇るツーリングカーレースは、2日間で合計5万6400人が来場し、大いに盛り上がった。

プレリュードGTが初優勝!
赤旗中断の波乱を乗り越えたホンダ陣営の快挙

 決勝ではスタート直後に大きなアクシデントが発生するなど、波乱の展開となったが、GT500クラスは今季デビューのホンダ・プレリュードGTが活躍し、100号車「STANLEY HRC PRELUDE-GT」が優勝、2位に8号車「ARTA MUGEN HRC PRELUDE-GT」が入り、ホンダ陣営が夏の富士でワンツーフィニッシュを果たした。

深刻なアクシデント発生の瞬間。左奥に車体の底部を見せて飛んでいるマシンが見える

 そして、前人未到の4連覇を狙うau号こと36号車「au TOM'S GR Supra」は、80kgのサクセスウェイトを背負い、今年からGT500クラスにも導入された給油リストリクターの制限も受けるなど厳しい状況にあったが、チャンピオンらしい力強い走りを見せ、11番手から7ポジションアップの4位入賞を果たした。

ウェイト80kg&燃料流量&給油制限の「三重苦」
王者au TOM'Sにのしかかる絶望的ハンデ

 今年も坪井 翔/山下健太のコンビで臨む36号車。全車ノーウェイトで争われた開幕戦岡山でしっかり優勝を飾ると、第2戦富士では、さっそく40kgのサクセスウェイトを背負いながらも予選2番手に食い込む走りを披露。以前から決勝のレースペースには自信があるとのことで、3時間レースの中できっちりと逆転を果たし、開幕2連勝を遂げた。

坪井 翔選手と山下健太選手のコンビ

 それにより、今回は80kgのサクセスウェイトを背負うことになった36号車。51kg以降は昨年までと同様に燃料流量リストリクターの制限がつき、基本的にストレートスピードに影響が出る。

 さらに今年は68kg以降(ステージ2)からサクセス給油リストリクターが導入された。これは、ピット作業の給油時に使用する給油装置の中に流量制限のリストリクターを設置。これにより、他車と同じ量を給油したとしても、その所要時間が他車よりかかるというもの。今回の36号車は、約10秒ほど長くかかるという想定だった。

 ここまで、いろいろな制限がつくと、ポイント獲得はかなり難しくなるのだが、そこをなんとかするのがau TOM'Sの強み。まず予選では、数日前にTGR Haas F1 Teamの旧型車テストに参加した坪井 翔が渾身の走りをみせ、11番グリッドを獲得。ポイント圏内まで、あと一歩というところからスタートを迎える。

11番手からの猛追! コーナーの速さとピット戦略で
「実質優勝」の4位をもぎ取る

 2日(日)の決勝レースは、スタート直前に大粒の雨が降り始め、各車が慌ててウエットタイヤに交換。ところが、直後に雨が止んで太陽が再び顔を出したことで、ほぼ全車が再度スリックタイヤに履き直すという混乱が見られた。

 路面状況の変化を鑑みて、セーフティカー先導でレースが始まったが、グリーンフラッグが振られた5周目のメインストレートで、GT500クラスの複数台車両が接触。64号車「Modulo HRC PRELUDE-GT」がスピン状態となり、マシンが宙に浮いて、地面に叩きつけられるかたちでクラッシュ。即座に赤旗中断となった。

 幸い、マシンに乗っていたイゴール・オオムラ・フラガに怪我はなく、ドライバーの救助とマシンの改修後にレースが再開された。

 11番グリッドの36号車は、山下がスタートを担当。富士スピードウェイはメインストレートで相手に並び、GRコーナー(1コーナー)でオーバーテイクをするというのが定石だが、燃料リストリクター制限の影響で36号車は、それがなかなかできない。ただ、コーナー区間ではライバルより速いということを活かして、山下は前半スティントのうちに3台を追い抜くと、ライバルよりもピットストップのタイミングを遅らせることで、自身のペースで走れる時間を増やしてタイムを稼いだ。

 そして、途中のピットストップでは、燃費を稼いだ戦略と走りも相まって、ロスタイムを最小限に抑えて坪井に交代。この時点で6番手まで浮上した。これでも上出来のポジションではあるが、坪井は最終盤まで諦めずに前方のライバルに迫っていき、最終的に4位でフィニッシュ。ホンダ勢躍進の裏で、今季のシリーズ争いを左右するような好結果を残した。

坪井選手:「僕たちとしては実質的に優勝と言っても良いくらい、完璧な内容だったと思います。振り返ると、予選の一発や、決勝でのバトルでは苦しかったですが、タイヤが苦しくなってくるスティントの後半でチャンスがあると思っていました。コーナー区間の速さを活かして、順位を上げていきました」(坪井)

坪井選手

山下選手:今日の結果は、優勝に匹敵するくらいのものだと思います。当初からピットのタイミングを遅らせる方向の作戦で、周りのライバルとタイミングをずらすことができて、そこでペースを上げることができました。燃料リストリクターの制限がある分、バトルは簡単ではなかったですが、それ以上にクルマのバランスが良かったです」(山下)

山下選手

 当初は7戦で予定されていた2026シーズンだが、11月7日にモビリティリゾートもてぎで、急きょマレーシア大会の代替戦を開催。2016年に当時発生した熊本地震の影響で開催できなかったオートポリス大会の代替レースと同じように週末2連戦になることが発表された。

 そのため、今季は残り5レースとなるが、早くもライバルに対して大量リードを築いた36号車。この快進撃は、次戦の鈴鹿でも見られるのか、注目だ。

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