「条件が変わっても選び直せる判断」を組織に残す:個人の経験を組織能力へ変える「判断構造設計Pro」を公開
組織行動科学(R)︎
980社・33.8万人の働く人のデータを基盤に、人手・育成時間が限られ、AIによって情報や選択肢が増える中、実務知・実務判断・判断記録をつなぎ、判断を共有・検証・更新する全9ページの体系
リクエスト株式会社(代表取締役:甲畑 智康)は、個人の経験を、他者と組織が活用できる判断の仕組みへ変える「判断構造設計Pro」を公開します。
「判断構造設計Pro」は、過去の成功事例や担当者の答えを、そのまま記録・共有するためのものではありません。実際に解くべき問題、確認済みの事実、守る条件、比較基準、選択肢と理由、実行結果、現時点の適用範囲を結びつけ、条件が変わったときに他者が判断を再現し、必要に応じて選び直し、結果から更新できる状態をつくる設計体系です。
本リリースでは、全9ページのうち「表紙」「背景」「実務知」「組織能力」の4ページを公開します。全9ページ版をご希望の方には、会社名とお名前を明記したメールをお送りい頂くことで提供します。

個人の経験を、組織の判断力へ
企業には、経験を積んだ人だからこそできる判断があります。一方、その判断の根拠や成立条件が本人の中に留まっていると、担当者の異動や退職、仕事の条件変更によって、組織は同じ判断を再現できなくなります。
必要なのは、過去の答えだけを残すことではありません。
- 何を問題として捉えたのか
- どの事実を確認したのか
- 何を守る条件としたのか
- どのような選択肢を比較したのか
- なぜその方法を選んだのか
- 実行後に何が起きたのか
- 次回はどこまで同じ判断を使えるのか
こうした判断の関係を残すことで、個人の経験は、他者が共有・活用・検証できる組織能力へ変わります。「良い行動の上流には良い判断がある。良い判断の前には、事実確認がある。」これが「判断構造設計Pro」の基本的な考え方です。
なぜ今、判断を個人の中に留めておけないのか

現在、多くの企業が、人材育成を支える人と時間の不足に直面しています。
厚生労働省の令和7年度「能力開発基本調査」では、能力開発や人材育成について何らかの問題があると回答した事業所は80.1%でした。具体的な問題として、指導する人材の不足が59.5%、人材を育成しても辞めてしまうことが51.6%、人材育成を行う時間がないことが45.5%となっています。
出典:厚生労働省「令和7年度 能力開発基本調査」、調査結果の概要
人を増やし、育成時間を増やすことだけでは、対応が難しい状況です。
同時に、顧客や目的、人員、技能、期限、予算、法令、契約、設備、システム、関係者、責任、将来運用など、仕事を取り巻く条件は変化し続けています。
さらに、AIの活用によって、収集できる情報や検討可能な選択肢は増えています。AIは情報整理や案づくりを支援できますが、その出力には誤りや偏りが含まれる可能性があります。
そのため組織には、次の点を明確にすることが求められます。
- 何を確認済みの事実とするのか
- 何を未確認の仮説として扱うのか
- 実際に解くべき問題は何か
- 何を守る条件・比較基準とするのか
- 人が判断する範囲はどこか
- 実行結果に誰が責任を持つのか
必要なのは、過去の答えを増やすことではなく、条件が変わっても選び直せる「判断の構造」を組織に残すことです。
成果物は「点」。関係がつながって初めて実務知になる

企業には、資料、図面、仕様書、手順書、データ、記録、テンプレート、過去事例など、多くの成果物があります。しかし、成果物だけでは、次の情報が抜けやすくなります。
- なぜ、その方法を採用したのか
- どのような条件で判断したのか
- 何を確認してから実行したのか
- 実行した結果、何が起きたのか
- どこまで同じ方法を使えるのか
「判断構造設計Pro」では、成果物を単独で保存するのではなく、次の七つの関係をつなぎます。
- 実現したい状態
- 状況・前提・制約
- 確認済みの事実
- 行ったこと
- 期待した結果・確認指標・確認時点
- 実行後に観察した結果・副作用
- 現時点の適用範囲
これらが結びつくことで、資料や記録は、既知・類似条件で仕事の進め方を再現し、重要な条件差がある場合には再判断の必要を見極めるための「実務知」になります。
標準化と「選び直し」を対立させない
「判断構造設計Pro」は、すべての仕事で毎回異なる方法を選ぶことを求めるものではありません。標準化できる部分は、手順、仕組み、システム、自動化によって安定させます。
一方で、過去の適用範囲を外れる場合や、守る条件、比較基準の優先順位、権限、責任、期待結果などに重要な差がある場合は、確認した事実に基づいて複数案から選び直します。
標準化は再現を支え、実務判断は重要な条件差への対応を支えます。両者を分けて設計することで、組織は安定性と適応力を同時に高められます。
個人の経験が組織能力になる三段階

段階1|個人遂行
本人が既知・類似条件で安定して仕事を遂行できますが、判断の背景は本人の中に残っています。
段階2|判断共有
重要な条件差に応じて選び直した判断を記録し、他者が条件、事実、基準、選択肢、理由を確認・検討できる状態にします。
段階3|組織学習
複数の人が共通の判断構造と記録を使って検討・実行し、その結果から標準、仕組み、役割、育成内容を更新します。
この循環によって、経験が個人の中だけに蓄積される状態から、組織全体が判断を学習・更新できる状態へ移行します。
想定する活用場面
「判断構造設計Pro」は、次のような課題の検討に活用できます。- 特定の熟練者や管理職に判断が集中している
- 担当者が変わると、過去の判断理由や成立条件が分からなくなる
- 手順書はあるが、現場条件によって対応にばらつきが生じる
- 過去事例が蓄積されても、類似条件や適用範囲を判断できない
- 引き継ぎで成果物は渡るが、なぜその方法を選んだのかが伝わらない
- AIの出力を、誰がどの事実と基準で確認するかが決まっていない
- 実行結果や副作用が、次の判断や標準に反映されていない
- 技術伝承、業務改善、品質、安全、顧客対応の判断を組織に残したい
最初は「判断が集中し、手戻りが起きている仕事」から
導入時に、組織全体の判断を一度に記録する必要はありません。まずは、判断が特定の人に集中し、担当変更や条件変更によって手戻りが起きている仕事を一つ選びます。その仕事について、一件の判断を十二項目で記録し、次の担当者が記録を読んで、問題の確認から実行結果の確認までを試します。実際に使った結果をもとに、記録項目、確認方法、承認範囲、支援方法を更新していきます。
「判断構造設計Pro」全9ページ版をご希望の方へ
本リリースでは、全9ページのうち「表紙」「背景」「実務知」「組織能力」の4ページを公開しました。全9ページ版では、今回公開した4ページに加え、次の5ページをご覧いただけます。- 判断構造設計Proの全体像
- 実務判断における「再現」と「選び直し」
- 判断を成立させる三つの要素
- 実務判断を結果による更新まで完結させる八つの工程
- 他者の経験を検証可能にする判断記録の十二項目
ご希望の方は、下記のメールに「会社名」と「お名前」をご記載のうえ、お申し込みください。
- 宛先: request@requestgroup.jp
- 件名: 「判断構造設計Pro」全9ページ版希望
- 必須記載事項: 会社名/お名前
「判断構造設計Pro」について
「判断構造設計Pro」は、実際に解くべき問題、判断材料、守る条件と比較基準、選択肢と理由、権限と責任、期待結果と観察結果、適用範囲、再判断条件を結びつけ、他者が条件に応じて判断を再現・選び直し・検証できるようにする設計体系です。過去の答えを固定化するのではなく、判断を組織の外に出し、実行結果から継続的に更新できる状態をつくります。

組織行動科学(R)について
組織行動科学(R)は、組織で働く人の思考と行動が「なぜ起こり、なぜ続くのか」を、事業環境、歴史、経験から解明し、より善く再現するための手段です。リクエスト株式会社は、980社・33.8万人の働く人のデータを基盤に、組織で働く成人の研究と教育開発を行っています。

会社概要
- 会社名:リクエスト株式会社- 代表者:代表取締役 甲畑 智康
- 所在地:〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目4番8号 京王フレンテ新宿3丁目4F
- 事業概要:「より善くを目的に」を掲げ、980社・33.8万人の働く人のデータに基づく組織行動科学(R)を基盤に、組織で働く成人の研究と教育開発を行っています
- 公式サイト:https://www.requestgroup.jp/
- 会社概要:https://requestgroup.jp/corporateprofile
- 代表プロフィール:https://requestgroup.jp/profile

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