大手家電量販店7社のサポートAI調査、チャット等は5社も購入履歴・保証との連携は0社
Stellagent株式会社
チャット/LINE等の対話型動線は7社中5社が用意する一方、購入履歴・保証と連携して手続きを完了する「エージェント型」は0社だった。
AIエージェント時代の購買・予約体験を支えるエージェンティックコマース基盤を開発するStellagent株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:鈴木 章広、以下「当社」)は、国内大手家電量販7社の公開サポートサイトおよび公開サポート導線を対象に、AIチャット、自動応答、FAQ検索、修理・問い合わせ導線の対応状況を調査しましたので、お知らせします。

調査の結果、チャット・LINE・自動応答を含む対話型導線を確認できたのは7社中5社、修理・問い合わせ等の次アクション支援を確認できたのは7社中4社でした。一方で、購入履歴、保証、修理受付などとAI/チャットが連携し、問い合わせや手続きを半自動で完了・引き継ぎできる「エージェント型」は、公開導線上では確認できませんでした。
自然文で相談できるAIチャット導線を確認できたのは7社中1社(ノジマ)、修理受付チャットで手続き支援まで到達した企業は1社(ヤマダHD)にとどまりました。AIエージェントが購入後のサポートまで担う時代に向けて、家電量販店の公開サポート導線は現時点でFAQ検索、チャット/LINE、自動応答、問い合わせフォームの組み合わせが中心であることが確認されました。
■ 調査背景:家電の購買体験は「購入まで」から「購入後のサポート」へ
AIエージェント時代の購買体験は、商品を見つける、比較する、購入するだけでは完結しません。生活に長く使われる商品では、購入後に「故障した」「保証が使えるか知りたい」「修理を依頼したい」「配送・設置について確認したい」といった相談が発生します。エージェントコマースが生活者に受け入れられるためには、購入前の推薦だけでなく、購入後のサポートまで一貫して扱えることが重要になります。
その観点で、家電量販店はAI対応状況を確認する意義が大きい対象です。経済産業省が2025年8月に公表した最新の「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の「生活家電・AV機器・PC・周辺機器等」のBtoC-EC化率は43.03%で、物販系分野の中でも高い水準にあります。ECでの比較・購入が進んでいるカテゴリだからこそ、次の顧客体験上の論点は、購入後のサポートまでAIやチャットがどこまで支えられるかに移りつつあります。
家電は単価が比較的高く、配送、設置工事、延長保証、メーカー修理、店舗相談、EC注文など、購入後の接点が複数に分かれます。ユーザーは商品カテゴリ、購入時期、保証条件、設置環境、故障症状によって異なる窓口や手続きを選ぶ必要があり、単純なFAQ検索だけでは自己解決しにくいケースが生まれやすい領域です。当社は、この領域で各社がどの段階までAI・チャット対応を進めているかを、同一基準で確認するために本調査を実施しました。
■ 調査概要

対象企業は、株式会社クロスの家電量販店売上高ランキングで大手7社として整理されている、ヤマダHD、ノジマ、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、エディオン、ケーズHD、Joshinです。企業の表記は、出典(株式会社クロス)のランキング名称に準拠しています。
なお本調査は、調査日時点で公開されていた公式サポート導線に基づく探索的調査です。個人アカウントへのログイン、購入履歴の参照、個人情報入力、問い合わせ送信は行っておらず、チャットボットやLINE内の実応答、自由入力への対応範囲、有人接続条件、ログイン後の機能は確認対象外です。本調査は各社のサポート品質の優劣を評価するものではなく、公開導線上で確認できるAI/チャット対応フェーズを整理したものです。
■ フェーズ定義
本調査では、各社について公開導線で確認できる最も高い到達点を、以下の6段階の単一のフェーズとして判定しました。

■ 調査結果1:フェーズ分布は最も高くてPhase 4の1社、Phase 5は0社
7社のうち、FAQ検索や問い合わせフォーム中心のPhase 1は2社、チャット/LINE/自動応答まで確認できたPhase 2は3社でした。自然文で相談できる導線を確認したPhase 3は1社、修理受付・修理受付後問い合わせに接続するチャット導線を確認したPhase 4は1社で、Phase 5「エージェント型」は0社でした。


■ 調査結果2:対話型導線は5社まで進む一方、購入履歴・保証との連携は0社
チャット、LINE、自動応答、チャットボットを含めると、7社中5社が何らかの対話型サポート導線を持っていました。ただし、その多くは問い合わせ前の整理、FAQ誘導、有人対応への接続に留まっており、購入履歴や保証情報を参照して手続きを進めるエージェント型には到達していません。

※いずれも調査対象7社中の社数です。

■ 事業者への示唆:サポートサイトは「検索する場所」から「手続きの伴走者」へ
家電量販店のサポート体験は、FAQ検索から対話型サポートへ移行しつつあります。ただし、AI導入の有無だけでは成熟度を測れません。ユーザーにとって重要なのは、「質問できる」ことだけでなく、「自分の購入状況に応じて次に何をすればよいかが分かる」ことです。
まず取り組むべきは、FAQ、修理、保証、配送、返品、店舗問い合わせをAIやチャットが参照しやすい形に整理することです。次に、チャット/LINEと有人対応、問い合わせフォーム、修理受付を分断せず、同じ問い合わせ文脈を引き継げる導線を設計する必要があります。公開導線上では、現時点でこの連携が十分に確認できる企業はありませんでした。
今後の差別化領域はPhase 5のエージェント型です。購入履歴、保証期間、配送・設置履歴、修理受付状況を安全に参照し、AIが問い合わせの分類や必要情報の整理を担えるようになると、サポートサイトは「検索する場所」から「手続きの伴走者」へ変わっていくと考えられます。
■ 詳細レポートと相談窓口
本調査の全文、調査方法、フェーズ定義、企業別判定、集計結果は、当社サイト上の公開調査レポートページで公開しています。
詳細レポートはこちら:https://stellagent.ai/ja/research/electronics-retailer-support-ai-survey-202607
また当社では、AIエージェント時代のEC・予約・問い合わせ導線の設計、サポートサイトのAI対応状況診断、エージェンティックコマース対応についてのご相談を受け付けています。以下よりお問い合わせください。
https://stellagent.ai/ja/contact
■ Stellagentについて
Stellagent株式会社は、AIエージェント時代の購買・予約体験を支えるエージェンティックコマース基盤を開発する企業です。AIエージェントがユーザーの代わりに商品やサービスを探し、比較し、予約・購入・決済まで行う世界に向けて、事業者が自社の商品情報、在庫、会員基盤、予約システム、決済機能をAIエージェントから利用できるようにするための技術基盤を提供しています。
小売・EC領域をはじめ、鉄道・航空・ホテルなどの予約領域において、企業がAIエージェント経由の新たな顧客接点を構築できるよう、エージェンティックコマース基盤の開発、AIエージェント開発支援、AIエージェント対応状況の調査・診断を行っています。
会社名:Stellagent株式会社
代表者:鈴木 章広
所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-7-1 オーシャンゲートみなとみらい8F WeWork
設立日:2022年2月22日 HP:https://stellagent.ai/ja
※本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
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