図面AI「Drawing Agent」、関節が動く3Dモデルを生成する「可動アセンブリ」機能をリリース―関節や可動域が動く3Dモデルを生成
株式会社renue
組立図から関節・可動域を自動で読み取り、画面上で動きを確認。動かして壊れないかのAI検証、機構検討やシミュレーションに使えるデータ出力(URDF/MJCF)まで対応

株式会社renue(本社:東京都港区、代表:山本悠介、以下 renue)は、図面から3Dモデルを自動生成するAI「Drawing Agent」において、組立図から関節を読み取り、関節が動く3Dモデルを生成する新機能「可動アセンブリ」の提供を開始します。
生成したモデルはAIが関節を実際に動かして検証し、利用者も画面上で関節を操作して動きを確認できます。
新機能「可動アセンブリ」の概要
図面AI「Drawing Agent」に、組立図に描かれた「動き」の情報を読み取り、関節が動く3Dモデルを生成する新機能「可動アセンブリ」を追加しました。2D図面をアップロードするだけで、受け取ってすぐ動かせる3Dモデルが手に入ります。
蝶番の組立図を例にすると、2枚のプレートとヒンジピンを別々の部品として分割し、回転矢印や関節表の記載から、ピンを軸とした回転関節と可動域を読み取ります。生成された3Dモデルは画面上のスライダー操作で、読み取った可動域の範囲で実際に開閉します。対象は回転関節と直動関節で、複数の関節がつながる機構にも対応します。
生成して終わりにはしません。AIが関節をサンプル姿勢まで動かし、動作中に接合部が離れないかを自動で検証します。検証に合格しないモデルは最終成果物に昇格させず、検証できていない項目は「未検証」と明示します。
可動情報を持つモデルは、ロボット開発で使われるURDF、物理シミュレーションで使われるMJCFの各形式でも出力できます。質量・重心・慣性テンソル、関節の可動域まで含めた出力です。
読み取った関節は生成前に画面上で確認・修正できます。AIの読み取りを人が最終確認できる前提の設計です。特別な環境構築は不要で、ブラウザから図面をアップロードするだけで利用できます。
2D図面資産の3Dデータ化を、静止した形状の再現から、機構の動きまで含めた再現へ広げます。
Drawing Agentについて

Drawing Agentは、2D図面(画像・PDF・DXF/DWG)をアップロードすると、AIエージェントが図面を解析し、3D CADモデル(STEP/GLB/STL)を自動生成する図面AIです。CADソフトの操作スキルがなくても、設計者自身が図面を3Dデータ化できます。
2026年3月の公開以降、部品情報の事前参照、図面クリーンアップ、AIエージェントによる読図ツールの自動選択、材質・パーツ別の自動分解生成、複数パーツのアセンブリ機能、構造解析(CAE機能 β版)と機能強化を重ねてきました。
前回リリース: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000091210.html
開発の背景と目的
製造業・建設業の現場には、長年蓄積された2D図面資産が大量に存在します。見積や加工準備に加え、干渉検討・機構検討・デジタルツイン化など、図面を3Dデータとして活用したい場面は増え続けています。ロボットや物理シミュレーションの活用が広がる中で、「動かせる3Dデータ」を用意するコストが新たな課題になっています。
5月に追加したアセンブリ機能では、部品同士の配置関係の管理と干渉チェックまでを自動化しています。新機能「可動アセンブリ」は、この基盤の上に「動き」のレイヤーを加えるものです。
一方で、これまでの3D化には制約がありました。組立図には部品の形状だけでなく、「どこが、どの軸で、どこまで動くか」という機構の情報が描かれています。回転矢印、蝶番やピンの構図、関節表の種類・軸・可動域の記載がその代表です。従来の自動3D化は形状の再現が中心で、この動きの情報は3Dモデルに引き継がれませんでした。
蝶番はその典型例です。2枚のプレートとピン1本という単純な構成でも、「ピンを軸にプレートが回る」という関係が失われれば、金属部品が3つ並んだだけの一体モデルになります。機構として検討するには、人がCAD上で部品を分割し、関節を定義し直す必要がありました。
蝶番は建具や筐体、治具、装置のカバーなど、あらゆる現場に存在する最小の可動機構です。この最小の機構ですら、従来の3D化では「開閉する」という本質が引き継がれませんでした。
可動アセンブリ機能の目的は、図面に描かれた動きの情報まで3Dデータ化することです。答えはすでに図面の中に描かれています。それを読み切ることが本機能の中心です。部品の形状・寸法に加えて、関節の種類・回転軸・可動域を読み取り、受け取ってすぐ動かせる状態のモデルを出力します。
あわせて、AIが生成した機構を人が信頼して使えるように、動きの検証までを自動化の範囲に含めました。生成AIの出力を「見た目で信じる」のではなく、動かして確かめた結果とともに受け取れる状態を目指しています。
設計部門での機構の初期検討、生産技術部門での治具・装置の動作確認、営業・教育資料での動作説明など、「動くモデル」を必要とする場面での活用を想定しています。
従来の課題
3Dモデルから「動き」が抜け落ちる
組立図の回転矢印や可動域の注記は、人が読めば一目で分かる情報です。しかし従来の図面3D化では形状の再現が優先され、これらは付随的な注記として扱われてきました。関節表に「回転、Z軸、可動域-90度から+90度」と明記されていても、出力される3Dモデルは全部品が固定された一体ものになります。
図面が持っていた機構の情報は、3D化の過程で失われていました。
蝶番の図面を3D化しても、開閉しないモデルしか得られなければ、取り付け姿勢や開閉角の検討には使えません。形状は合っていても、用途に届かない3Dデータになります。動きを確認するために、結局もう一度図面へ戻ることになります。
可動部の定義は、結局人手のやり直し作業
機構検討やシミュレーションに使うには、モデルをリンクごとに分割し、関節の親子関係・回転軸・可動域をツール上で定義し直す必要があります。ロボットシミュレーション用のURDFファイルを用意する場合は、リンクごとの質量・重心・慣性の設定も加わります。図面に答えが書いてあるのに、同じ情報をもう一度入力する作業が発生していました。
この作業は部品点数と関節数に比例して膨らみます。3D化そのものを自動化しても、可動部の定義が人手に残る限り、機構検討までの時間は縮みませんでした。
「動くはず」のモデルが、動かない
生成AIで組立モデルを作ると、見た目は揃っていても、回転中心がずれている、部品同士が離れて配置される、動かすと接合部が外れる、といった不具合が起こりえます。回転軸がわずかにずれただけでも、機構としては成立しません。
生成AIは間違っているときも自信を持って結果を出すため、静止した画面では正しく見え、目視のチェックでは気づきにくい種類の欠陥です。
かといって1点ずつ人手で動作を確かめるなら、自動化で短縮したはずの時間は検図工数で相殺されます。使う段になって初めて発覚すれば、修正の手戻りは後工程ほど高くつきます。
「可動アセンブリ」の特長
可動アセンブリ機能は、読み取り・操作・検証の3段で構成されています。特長は次の3点です。
1. 図面から、関節を読み取る

▲ 実際の画面: 図面解釈の確認(抜粋)。関節表から「REVOLUTE・Z軸・-90°~+90°」を読み取り(信頼度0.99)
組立図を解析し、部品の分割とあわせて関節の情報を抽出します。回転矢印、蝶番・ピンの構図、関節表(種類・親子関係・軸・可動域)、部品表(BOM)を手掛かりに、「どの部品が、どの部品に対して、どの軸でどこまで動くか」を構造化します。回転関節と直動関節に対応し、蝶番のような1関節の機構から、複数の関節が直列につながる機構までを扱います。
寸法の読み取りも同時に行います。表形式の組立図からは部品ごとの寸法を自動で拾い上げ、各部品の生成条件として引き継ぎます。寸法が書かれていない部品には、図面全体のスケールを自動較正してサイズの根拠を持たせます。
関節表やBOMが整っていない図面では、矢印や部品の構図から可動関係を推定し、推定であることを明示します。読み取った部品と関節の一覧は、生成前のレビュー画面で確認できます。関節の種類・軸・可動域はその場で修正してから生成に進められるため、図面の描き方に癖がある場合も、確認と微修正だけで先へ進めます。
図面から読み取れなかった値は推定した旨を明示し、検証済みの値と区別して扱います。
2. 画面の中で、関節が動く

▲ 実際の操作画面: 関節スライダーの操作で、生成された蝶番モデルが読み取った可動域(-90°~+90°)の範囲で開閉
生成された3Dモデルは、部品がリンクとして分割された状態で出力されます。ビューアの「関節操作」モードでスライダーを動かすと、その関節につながる部品だけが回転・移動します。蝶番の組立図であれば、読み取った可動域の範囲でプレートが実際に開閉する様子を確認できます。
スライダーには読み取った可動域リミットが反映され、関節ごとに動きを切り替えられるため、複数関節の機構でも1関節ずつ挙動を確かめられます。
内部では、部品をリンク、部品間の可動関係を関節とする木構造としてモデルを管理します。この構造が、ビューアでの関節操作と後述の形式出力に共通する基盤です。関節やメイト(部品間の合わせ関係)は表形式で確認・編集でき、修正後はモデルへ再反映できます。読み取り違いがあっても、その場で直して先へ進める運用です。
出力形式も用途にあわせて選べます。従来どおりのSTEP/GLB/STLに加え、可動情報を持つモデルは、ロボット開発で標準的に使われるURDF、物理シミュレーションで使われるMJCFの各形式のパッケージとしてダウンロードできます。質量・重心・慣性テンソル、関節の可動域リミットまで含めた出力のため、シミュレーション環境へそのまま受け渡せます。
3. 動かして、壊れないかまで検証する

▲ 実際の画面(抜粋): 動きを含む検証の内訳(合格・不合格・未検証)と、干渉の実体積計測(INTERFERENCE: CLEAN)
生成したモデルは、AIが関節をサンプル姿勢まで実際に動かして検証します。動作中に関節付近の接合面が離れる場合は不合格とします。測定を関節の近傍に限定することで、離れた場所の接触によって蝶番の欠陥が覆い隠されない設計です。回転中心の位置ずれや、図面上は可動のはずの関節がモデルに存在しない場合も検出します。
この関節検証は、既存の検証ゲートに統合されています。図面に記載された寸法とモデル実測値の自動照合(公差は図面の明示値を優先し、記載がなければ一般公差ISO 2768を適用)、穴径のCADデータレベルでの幾何検証、部品間の干渉の実体積計測を、動きの検証とあわせて実行します。
検証に合格しないモデルは、最終成果物に昇格させません。過去の検証結果を使い回すことはせず、モデルを修正するたびに現物を再検証します。
機械的に白黒をつけられない項目は、無理に合否を出しません。例えば関節部の噛み合いによる接触は、部品の細部まで作り込まないと判定できないため、不具合とは区別して「未検証」に分類します。検証を通過できない場合は「検証済み」と装わず、「検証未完了」と明示した上でその時点の最良モデルを保持します。
合格・不合格・未検証の内訳は画面上でそのまま確認でき、どの寸法・どの関節が確認済みかを追跡できます。
想定される効果
機構検討の立ち上がりを短縮
図面を受け取ってから機構を動かして確かめるまでの準備作業を圧縮できます。初動が縮むほど、同じ時間で検討できる案の数は増えます。
- 図面から「動くモデル」までの変換が自動化され、リンク分割・関節定義・可動域入力の手作業を削減できます
- 関節の定義作業が、ゼロからの入力から「AIの読み取り結果の確認と微修正」に変わります
- URDF/MJCFを手書きで用意していた工程は、生成されたパッケージの検収に置き換わります
3Dデータの用途が広がる
静止した形状データでは届かなかった用途に、同じ図面資産を使えるようになります。
- 可動域や干渉の事前確認、動作説明資料、社内教育など、動きが本質の用途に活用できます
- URDF/MJCF出力により、ロボットや物理シミュレーション環境へデータを受け渡せます
- 質量・慣性情報を含むため、機構の挙動を扱う後工程との接続がスムーズになります
- デジタルツイン整備の入口として、紙・PDFの図面資産を動かせるデータへ変換できます
いずれも、部品がリンクとして分割され、関節情報を保持したモデルだから成立する用途です。形状の3D化で止まっていた図面活用を、一段先へ進めます。
今後の展開
今回の可動アセンブリ機能は、蝶番のような単一の回転関節、スライド機構のような直動関節から、複数の関節が直列につながる機構までを対象にしています。今後は、読み取れる図面表現をさらに拡大し、折り畳み姿勢など図面特有の描かれ方への対応精度を高めていきます。多関節機構の複雑な組み合わせや、より多様な機構要素への対応も順次進めます。
また、検証の範囲を広げ、機構としての成立性をより多面的に確認できるようにしていきます。物理シミュレーション環境との連携強化も計画しており、図面からシミュレーションまでを一気通貫でつなぐことを目標としています。構造解析(CAE機能 β版)と組み合わせ、形状・寸法・動き・強度を1つの流れで扱える環境を目指します。
Drawing Agentはブラウザからご利用いただけます。対応する図面は、スキャン画像・PDFからDXF/DWGのCADデータまで、現場の実情に合わせて選べます。実際の図面での試行をご希望の企業様は、下記窓口までお問い合わせください。
renueは2D図面資産を、形状だけでなく動きまで含めた「使える3Dデータ」へ変える取り組みを続けます。図面の中で止まっていた蝶番が画面の中で開閉するように、現場に眠っている図面資産を動かしていきます。
会社概要
会社名:株式会社renue
所在地:〒105-7105 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター 5階
代表者:山本悠介
事業内容:AIコンサルティング業
URL:https://renue.co.jp/
サービスサイト:https://drawing-agent.com/
本件に関するお問い合わせ
株式会社renue 広報担当
メール:info@renue.co.jp

Drawing Agentは、2D図面(画像・PDF・DXF/DWG)をアップロードすると、AIエージェントが図面を解析し、3D CADモデル(STEP/GLB/STL)を自動生成する図面AIです。CADソフトの操作スキルがなくても、設計者自身が図面を3Dデータ化できます。
2026年3月の公開以降、部品情報の事前参照、図面クリーンアップ、AIエージェントによる読図ツールの自動選択、材質・パーツ別の自動分解生成、複数パーツのアセンブリ機能、構造解析(CAE機能 β版)と機能強化を重ねてきました。
前回リリース: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000091210.html
開発の背景と目的
製造業・建設業の現場には、長年蓄積された2D図面資産が大量に存在します。見積や加工準備に加え、干渉検討・機構検討・デジタルツイン化など、図面を3Dデータとして活用したい場面は増え続けています。ロボットや物理シミュレーションの活用が広がる中で、「動かせる3Dデータ」を用意するコストが新たな課題になっています。
5月に追加したアセンブリ機能では、部品同士の配置関係の管理と干渉チェックまでを自動化しています。新機能「可動アセンブリ」は、この基盤の上に「動き」のレイヤーを加えるものです。
一方で、これまでの3D化には制約がありました。組立図には部品の形状だけでなく、「どこが、どの軸で、どこまで動くか」という機構の情報が描かれています。回転矢印、蝶番やピンの構図、関節表の種類・軸・可動域の記載がその代表です。従来の自動3D化は形状の再現が中心で、この動きの情報は3Dモデルに引き継がれませんでした。
蝶番はその典型例です。2枚のプレートとピン1本という単純な構成でも、「ピンを軸にプレートが回る」という関係が失われれば、金属部品が3つ並んだだけの一体モデルになります。機構として検討するには、人がCAD上で部品を分割し、関節を定義し直す必要がありました。
蝶番は建具や筐体、治具、装置のカバーなど、あらゆる現場に存在する最小の可動機構です。この最小の機構ですら、従来の3D化では「開閉する」という本質が引き継がれませんでした。
可動アセンブリ機能の目的は、図面に描かれた動きの情報まで3Dデータ化することです。答えはすでに図面の中に描かれています。それを読み切ることが本機能の中心です。部品の形状・寸法に加えて、関節の種類・回転軸・可動域を読み取り、受け取ってすぐ動かせる状態のモデルを出力します。
あわせて、AIが生成した機構を人が信頼して使えるように、動きの検証までを自動化の範囲に含めました。生成AIの出力を「見た目で信じる」のではなく、動かして確かめた結果とともに受け取れる状態を目指しています。
設計部門での機構の初期検討、生産技術部門での治具・装置の動作確認、営業・教育資料での動作説明など、「動くモデル」を必要とする場面での活用を想定しています。
従来の課題
3Dモデルから「動き」が抜け落ちる
組立図の回転矢印や可動域の注記は、人が読めば一目で分かる情報です。しかし従来の図面3D化では形状の再現が優先され、これらは付随的な注記として扱われてきました。関節表に「回転、Z軸、可動域-90度から+90度」と明記されていても、出力される3Dモデルは全部品が固定された一体ものになります。
図面が持っていた機構の情報は、3D化の過程で失われていました。
蝶番の図面を3D化しても、開閉しないモデルしか得られなければ、取り付け姿勢や開閉角の検討には使えません。形状は合っていても、用途に届かない3Dデータになります。動きを確認するために、結局もう一度図面へ戻ることになります。
可動部の定義は、結局人手のやり直し作業
機構検討やシミュレーションに使うには、モデルをリンクごとに分割し、関節の親子関係・回転軸・可動域をツール上で定義し直す必要があります。ロボットシミュレーション用のURDFファイルを用意する場合は、リンクごとの質量・重心・慣性の設定も加わります。図面に答えが書いてあるのに、同じ情報をもう一度入力する作業が発生していました。
この作業は部品点数と関節数に比例して膨らみます。3D化そのものを自動化しても、可動部の定義が人手に残る限り、機構検討までの時間は縮みませんでした。
「動くはず」のモデルが、動かない
生成AIで組立モデルを作ると、見た目は揃っていても、回転中心がずれている、部品同士が離れて配置される、動かすと接合部が外れる、といった不具合が起こりえます。回転軸がわずかにずれただけでも、機構としては成立しません。
生成AIは間違っているときも自信を持って結果を出すため、静止した画面では正しく見え、目視のチェックでは気づきにくい種類の欠陥です。
かといって1点ずつ人手で動作を確かめるなら、自動化で短縮したはずの時間は検図工数で相殺されます。使う段になって初めて発覚すれば、修正の手戻りは後工程ほど高くつきます。
「可動アセンブリ」の特長
可動アセンブリ機能は、読み取り・操作・検証の3段で構成されています。特長は次の3点です。
1. 図面から、関節を読み取る

▲ 実際の画面: 図面解釈の確認(抜粋)。関節表から「REVOLUTE・Z軸・-90°~+90°」を読み取り(信頼度0.99)
組立図を解析し、部品の分割とあわせて関節の情報を抽出します。回転矢印、蝶番・ピンの構図、関節表(種類・親子関係・軸・可動域)、部品表(BOM)を手掛かりに、「どの部品が、どの部品に対して、どの軸でどこまで動くか」を構造化します。回転関節と直動関節に対応し、蝶番のような1関節の機構から、複数の関節が直列につながる機構までを扱います。
寸法の読み取りも同時に行います。表形式の組立図からは部品ごとの寸法を自動で拾い上げ、各部品の生成条件として引き継ぎます。寸法が書かれていない部品には、図面全体のスケールを自動較正してサイズの根拠を持たせます。
関節表やBOMが整っていない図面では、矢印や部品の構図から可動関係を推定し、推定であることを明示します。読み取った部品と関節の一覧は、生成前のレビュー画面で確認できます。関節の種類・軸・可動域はその場で修正してから生成に進められるため、図面の描き方に癖がある場合も、確認と微修正だけで先へ進めます。
図面から読み取れなかった値は推定した旨を明示し、検証済みの値と区別して扱います。
2. 画面の中で、関節が動く

▲ 実際の操作画面: 関節スライダーの操作で、生成された蝶番モデルが読み取った可動域(-90°~+90°)の範囲で開閉
生成された3Dモデルは、部品がリンクとして分割された状態で出力されます。ビューアの「関節操作」モードでスライダーを動かすと、その関節につながる部品だけが回転・移動します。蝶番の組立図であれば、読み取った可動域の範囲でプレートが実際に開閉する様子を確認できます。
スライダーには読み取った可動域リミットが反映され、関節ごとに動きを切り替えられるため、複数関節の機構でも1関節ずつ挙動を確かめられます。
内部では、部品をリンク、部品間の可動関係を関節とする木構造としてモデルを管理します。この構造が、ビューアでの関節操作と後述の形式出力に共通する基盤です。関節やメイト(部品間の合わせ関係)は表形式で確認・編集でき、修正後はモデルへ再反映できます。読み取り違いがあっても、その場で直して先へ進める運用です。
出力形式も用途にあわせて選べます。従来どおりのSTEP/GLB/STLに加え、可動情報を持つモデルは、ロボット開発で標準的に使われるURDF、物理シミュレーションで使われるMJCFの各形式のパッケージとしてダウンロードできます。質量・重心・慣性テンソル、関節の可動域リミットまで含めた出力のため、シミュレーション環境へそのまま受け渡せます。
3. 動かして、壊れないかまで検証する

▲ 実際の画面(抜粋): 動きを含む検証の内訳(合格・不合格・未検証)と、干渉の実体積計測(INTERFERENCE: CLEAN)
生成したモデルは、AIが関節をサンプル姿勢まで実際に動かして検証します。動作中に関節付近の接合面が離れる場合は不合格とします。測定を関節の近傍に限定することで、離れた場所の接触によって蝶番の欠陥が覆い隠されない設計です。回転中心の位置ずれや、図面上は可動のはずの関節がモデルに存在しない場合も検出します。
この関節検証は、既存の検証ゲートに統合されています。図面に記載された寸法とモデル実測値の自動照合(公差は図面の明示値を優先し、記載がなければ一般公差ISO 2768を適用)、穴径のCADデータレベルでの幾何検証、部品間の干渉の実体積計測を、動きの検証とあわせて実行します。
検証に合格しないモデルは、最終成果物に昇格させません。過去の検証結果を使い回すことはせず、モデルを修正するたびに現物を再検証します。
機械的に白黒をつけられない項目は、無理に合否を出しません。例えば関節部の噛み合いによる接触は、部品の細部まで作り込まないと判定できないため、不具合とは区別して「未検証」に分類します。検証を通過できない場合は「検証済み」と装わず、「検証未完了」と明示した上でその時点の最良モデルを保持します。
合格・不合格・未検証の内訳は画面上でそのまま確認でき、どの寸法・どの関節が確認済みかを追跡できます。
想定される効果
機構検討の立ち上がりを短縮
図面を受け取ってから機構を動かして確かめるまでの準備作業を圧縮できます。初動が縮むほど、同じ時間で検討できる案の数は増えます。
- 図面から「動くモデル」までの変換が自動化され、リンク分割・関節定義・可動域入力の手作業を削減できます
- 関節の定義作業が、ゼロからの入力から「AIの読み取り結果の確認と微修正」に変わります
- URDF/MJCFを手書きで用意していた工程は、生成されたパッケージの検収に置き換わります
3Dデータの用途が広がる
静止した形状データでは届かなかった用途に、同じ図面資産を使えるようになります。
- 可動域や干渉の事前確認、動作説明資料、社内教育など、動きが本質の用途に活用できます
- URDF/MJCF出力により、ロボットや物理シミュレーション環境へデータを受け渡せます
- 質量・慣性情報を含むため、機構の挙動を扱う後工程との接続がスムーズになります
- デジタルツイン整備の入口として、紙・PDFの図面資産を動かせるデータへ変換できます
いずれも、部品がリンクとして分割され、関節情報を保持したモデルだから成立する用途です。形状の3D化で止まっていた図面活用を、一段先へ進めます。
今後の展開
今回の可動アセンブリ機能は、蝶番のような単一の回転関節、スライド機構のような直動関節から、複数の関節が直列につながる機構までを対象にしています。今後は、読み取れる図面表現をさらに拡大し、折り畳み姿勢など図面特有の描かれ方への対応精度を高めていきます。多関節機構の複雑な組み合わせや、より多様な機構要素への対応も順次進めます。
また、検証の範囲を広げ、機構としての成立性をより多面的に確認できるようにしていきます。物理シミュレーション環境との連携強化も計画しており、図面からシミュレーションまでを一気通貫でつなぐことを目標としています。構造解析(CAE機能 β版)と組み合わせ、形状・寸法・動き・強度を1つの流れで扱える環境を目指します。
Drawing Agentはブラウザからご利用いただけます。対応する図面は、スキャン画像・PDFからDXF/DWGのCADデータまで、現場の実情に合わせて選べます。実際の図面での試行をご希望の企業様は、下記窓口までお問い合わせください。
renueは2D図面資産を、形状だけでなく動きまで含めた「使える3Dデータ」へ変える取り組みを続けます。図面の中で止まっていた蝶番が画面の中で開閉するように、現場に眠っている図面資産を動かしていきます。
会社概要
会社名:株式会社renue
所在地:〒105-7105 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター 5階
代表者:山本悠介
事業内容:AIコンサルティング業
URL:https://renue.co.jp/
サービスサイト:https://drawing-agent.com/
本件に関するお問い合わせ
株式会社renue 広報担当
メール:info@renue.co.jp
組立図の回転矢印や可動域の注記は、人が読めば一目で分かる情報です。しかし従来の図面3D化では形状の再現が優先され、これらは付随的な注記として扱われてきました。関節表に「回転、Z軸、可動域-90度から+90度」と明記されていても、出力される3Dモデルは全部品が固定された一体ものになります。
図面が持っていた機構の情報は、3D化の過程で失われていました。
蝶番の図面を3D化しても、開閉しないモデルしか得られなければ、取り付け姿勢や開閉角の検討には使えません。形状は合っていても、用途に届かない3Dデータになります。動きを確認するために、結局もう一度図面へ戻ることになります。
可動部の定義は、結局人手のやり直し作業
機構検討やシミュレーションに使うには、モデルをリンクごとに分割し、関節の親子関係・回転軸・可動域をツール上で定義し直す必要があります。ロボットシミュレーション用のURDFファイルを用意する場合は、リンクごとの質量・重心・慣性の設定も加わります。図面に答えが書いてあるのに、同じ情報をもう一度入力する作業が発生していました。
この作業は部品点数と関節数に比例して膨らみます。3D化そのものを自動化しても、可動部の定義が人手に残る限り、機構検討までの時間は縮みませんでした。
「動くはず」のモデルが、動かない
生成AIで組立モデルを作ると、見た目は揃っていても、回転中心がずれている、部品同士が離れて配置される、動かすと接合部が外れる、といった不具合が起こりえます。回転軸がわずかにずれただけでも、機構としては成立しません。
生成AIは間違っているときも自信を持って結果を出すため、静止した画面では正しく見え、目視のチェックでは気づきにくい種類の欠陥です。
かといって1点ずつ人手で動作を確かめるなら、自動化で短縮したはずの時間は検図工数で相殺されます。使う段になって初めて発覚すれば、修正の手戻りは後工程ほど高くつきます。
「可動アセンブリ」の特長
可動アセンブリ機能は、読み取り・操作・検証の3段で構成されています。特長は次の3点です。
1. 図面から、関節を読み取る

▲ 実際の画面: 図面解釈の確認(抜粋)。関節表から「REVOLUTE・Z軸・-90°~+90°」を読み取り(信頼度0.99)
組立図を解析し、部品の分割とあわせて関節の情報を抽出します。回転矢印、蝶番・ピンの構図、関節表(種類・親子関係・軸・可動域)、部品表(BOM)を手掛かりに、「どの部品が、どの部品に対して、どの軸でどこまで動くか」を構造化します。回転関節と直動関節に対応し、蝶番のような1関節の機構から、複数の関節が直列につながる機構までを扱います。
寸法の読み取りも同時に行います。表形式の組立図からは部品ごとの寸法を自動で拾い上げ、各部品の生成条件として引き継ぎます。寸法が書かれていない部品には、図面全体のスケールを自動較正してサイズの根拠を持たせます。
関節表やBOMが整っていない図面では、矢印や部品の構図から可動関係を推定し、推定であることを明示します。読み取った部品と関節の一覧は、生成前のレビュー画面で確認できます。関節の種類・軸・可動域はその場で修正してから生成に進められるため、図面の描き方に癖がある場合も、確認と微修正だけで先へ進めます。
図面から読み取れなかった値は推定した旨を明示し、検証済みの値と区別して扱います。
2. 画面の中で、関節が動く

▲ 実際の操作画面: 関節スライダーの操作で、生成された蝶番モデルが読み取った可動域(-90°~+90°)の範囲で開閉
生成された3Dモデルは、部品がリンクとして分割された状態で出力されます。ビューアの「関節操作」モードでスライダーを動かすと、その関節につながる部品だけが回転・移動します。蝶番の組立図であれば、読み取った可動域の範囲でプレートが実際に開閉する様子を確認できます。
スライダーには読み取った可動域リミットが反映され、関節ごとに動きを切り替えられるため、複数関節の機構でも1関節ずつ挙動を確かめられます。
内部では、部品をリンク、部品間の可動関係を関節とする木構造としてモデルを管理します。この構造が、ビューアでの関節操作と後述の形式出力に共通する基盤です。関節やメイト(部品間の合わせ関係)は表形式で確認・編集でき、修正後はモデルへ再反映できます。読み取り違いがあっても、その場で直して先へ進める運用です。
出力形式も用途にあわせて選べます。従来どおりのSTEP/GLB/STLに加え、可動情報を持つモデルは、ロボット開発で標準的に使われるURDF、物理シミュレーションで使われるMJCFの各形式のパッケージとしてダウンロードできます。質量・重心・慣性テンソル、関節の可動域リミットまで含めた出力のため、シミュレーション環境へそのまま受け渡せます。
3. 動かして、壊れないかまで検証する

▲ 実際の画面(抜粋): 動きを含む検証の内訳(合格・不合格・未検証)と、干渉の実体積計測(INTERFERENCE: CLEAN)
生成したモデルは、AIが関節をサンプル姿勢まで実際に動かして検証します。動作中に関節付近の接合面が離れる場合は不合格とします。測定を関節の近傍に限定することで、離れた場所の接触によって蝶番の欠陥が覆い隠されない設計です。回転中心の位置ずれや、図面上は可動のはずの関節がモデルに存在しない場合も検出します。
この関節検証は、既存の検証ゲートに統合されています。図面に記載された寸法とモデル実測値の自動照合(公差は図面の明示値を優先し、記載がなければ一般公差ISO 2768を適用)、穴径のCADデータレベルでの幾何検証、部品間の干渉の実体積計測を、動きの検証とあわせて実行します。
検証に合格しないモデルは、最終成果物に昇格させません。過去の検証結果を使い回すことはせず、モデルを修正するたびに現物を再検証します。
機械的に白黒をつけられない項目は、無理に合否を出しません。例えば関節部の噛み合いによる接触は、部品の細部まで作り込まないと判定できないため、不具合とは区別して「未検証」に分類します。検証を通過できない場合は「検証済み」と装わず、「検証未完了」と明示した上でその時点の最良モデルを保持します。
合格・不合格・未検証の内訳は画面上でそのまま確認でき、どの寸法・どの関節が確認済みかを追跡できます。
想定される効果
機構検討の立ち上がりを短縮
図面を受け取ってから機構を動かして確かめるまでの準備作業を圧縮できます。初動が縮むほど、同じ時間で検討できる案の数は増えます。
- 図面から「動くモデル」までの変換が自動化され、リンク分割・関節定義・可動域入力の手作業を削減できます
- 関節の定義作業が、ゼロからの入力から「AIの読み取り結果の確認と微修正」に変わります
- URDF/MJCFを手書きで用意していた工程は、生成されたパッケージの検収に置き換わります
3Dデータの用途が広がる
静止した形状データでは届かなかった用途に、同じ図面資産を使えるようになります。
- 可動域や干渉の事前確認、動作説明資料、社内教育など、動きが本質の用途に活用できます
- URDF/MJCF出力により、ロボットや物理シミュレーション環境へデータを受け渡せます
- 質量・慣性情報を含むため、機構の挙動を扱う後工程との接続がスムーズになります
- デジタルツイン整備の入口として、紙・PDFの図面資産を動かせるデータへ変換できます
いずれも、部品がリンクとして分割され、関節情報を保持したモデルだから成立する用途です。形状の3D化で止まっていた図面活用を、一段先へ進めます。
今後の展開
今回の可動アセンブリ機能は、蝶番のような単一の回転関節、スライド機構のような直動関節から、複数の関節が直列につながる機構までを対象にしています。今後は、読み取れる図面表現をさらに拡大し、折り畳み姿勢など図面特有の描かれ方への対応精度を高めていきます。多関節機構の複雑な組み合わせや、より多様な機構要素への対応も順次進めます。
また、検証の範囲を広げ、機構としての成立性をより多面的に確認できるようにしていきます。物理シミュレーション環境との連携強化も計画しており、図面からシミュレーションまでを一気通貫でつなぐことを目標としています。構造解析(CAE機能 β版)と組み合わせ、形状・寸法・動き・強度を1つの流れで扱える環境を目指します。
Drawing Agentはブラウザからご利用いただけます。対応する図面は、スキャン画像・PDFからDXF/DWGのCADデータまで、現場の実情に合わせて選べます。実際の図面での試行をご希望の企業様は、下記窓口までお問い合わせください。
renueは2D図面資産を、形状だけでなく動きまで含めた「使える3Dデータ」へ変える取り組みを続けます。図面の中で止まっていた蝶番が画面の中で開閉するように、現場に眠っている図面資産を動かしていきます。
会社概要
会社名:株式会社renue
所在地:〒105-7105 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター 5階
代表者:山本悠介
事業内容:AIコンサルティング業
URL:https://renue.co.jp/
サービスサイト:https://drawing-agent.com/
本件に関するお問い合わせ
株式会社renue 広報担当
メール:info@renue.co.jp
図面を受け取ってから機構を動かして確かめるまでの準備作業を圧縮できます。初動が縮むほど、同じ時間で検討できる案の数は増えます。
- 図面から「動くモデル」までの変換が自動化され、リンク分割・関節定義・可動域入力の手作業を削減できます
- 関節の定義作業が、ゼロからの入力から「AIの読み取り結果の確認と微修正」に変わります
- URDF/MJCFを手書きで用意していた工程は、生成されたパッケージの検収に置き換わります
3Dデータの用途が広がる
静止した形状データでは届かなかった用途に、同じ図面資産を使えるようになります。
- 可動域や干渉の事前確認、動作説明資料、社内教育など、動きが本質の用途に活用できます
- URDF/MJCF出力により、ロボットや物理シミュレーション環境へデータを受け渡せます
- 質量・慣性情報を含むため、機構の挙動を扱う後工程との接続がスムーズになります
- デジタルツイン整備の入口として、紙・PDFの図面資産を動かせるデータへ変換できます
いずれも、部品がリンクとして分割され、関節情報を保持したモデルだから成立する用途です。形状の3D化で止まっていた図面活用を、一段先へ進めます。
今後の展開
今回の可動アセンブリ機能は、蝶番のような単一の回転関節、スライド機構のような直動関節から、複数の関節が直列につながる機構までを対象にしています。今後は、読み取れる図面表現をさらに拡大し、折り畳み姿勢など図面特有の描かれ方への対応精度を高めていきます。多関節機構の複雑な組み合わせや、より多様な機構要素への対応も順次進めます。
また、検証の範囲を広げ、機構としての成立性をより多面的に確認できるようにしていきます。物理シミュレーション環境との連携強化も計画しており、図面からシミュレーションまでを一気通貫でつなぐことを目標としています。構造解析(CAE機能 β版)と組み合わせ、形状・寸法・動き・強度を1つの流れで扱える環境を目指します。
Drawing Agentはブラウザからご利用いただけます。対応する図面は、スキャン画像・PDFからDXF/DWGのCADデータまで、現場の実情に合わせて選べます。実際の図面での試行をご希望の企業様は、下記窓口までお問い合わせください。
renueは2D図面資産を、形状だけでなく動きまで含めた「使える3Dデータ」へ変える取り組みを続けます。図面の中で止まっていた蝶番が画面の中で開閉するように、現場に眠っている図面資産を動かしていきます。
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所在地:〒105-7105 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター 5階
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事業内容:AIコンサルティング業
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所在地:〒105-7105 東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター 5階
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