Gel Coat Biomaterials、シリコーン表面の長期超親水性化を実現する革新技術を開発
株式会社Gel Coat Biomaterials
独自コーティング「Gel Coat(TM)」とプラズマ処理の組み合わせにより、31日以上の超親水性維持を実現
株式会社Gel Coat Biomaterials(本社:東京都千代田区、代表取締役:吉田伸、以下「GCB」)は、シリコーン表面の超親水性状態を長期間維持できる新たな表面改質技術を開発しました。本技術により、従来は短期間で失われていたシリコーン表面の親水性を長期間安定して維持することが可能となり、マイクロ流路デバイス、診断チップ、医療機器など幅広い分野への応用が期待されます。

■シリコーン材料が抱える課題
シリコーン(PDMS:Polydimethylsiloxane)は、透明性、柔軟性、耐久性、生体適合性に優れることから、マイクロ流体デバイスや診断チップ、細胞培養デバイス、医療機器などに広く利用されています。
一方で、表面が疎水性であるため、気泡付着やタンパク質吸着が発生しやすく、流体制御や測定精度に影響を及ぼすことが課題となっています。そのため、親水性が求められる用途ではプラズマ処理による表面改質が行われていますが、一般的には数時間から数日で親水性が低下し、元の疎水性状態へ戻ることが知られています。
■独自技術「Gel Coat(TM)」による長期親水化を実現
GCBは、タンパク質吸着抑制性能を有する独自の双性イオン型特殊コーティング「Gel Coat(TM)」を活用し、シリコーン表面の長期親水化技術を開発しました。
本技術の検証では、装置メーカーのサムコ株式会社の協力の下で親水性の長期安定化に取り組みました。サムコ社製「Aqua Plasma(R)クリーナーAQ-500」でシリコーン表面をプラズマ処理後、Gel Coat(TM)を塗工し、水接触角を評価しました。
その結果、プラズマ処理単独およびGel Coat(TM)単独では十分な親水化効果が得られなかった一方、両技術を組み合わせることで水接触角10°以下の超親水性を実現しました。さらに、その状態を31日以上維持できることを確認しました。
※Aqua Plasma(R)はサムコ株式会社の登録商標です。

※写真はサムコ株式会社から提供
■想定される応用分野
本技術は、以下のような幅広い分野への応用が期待されています。
- マイクロ流路デバイスにおける送液安定化
- 診断チップにおける気泡抑制および測定再現性向上
- 細胞培養デバイスおよびOrgan-on-a-Chip(OoC)の性能向上
- 医療機器の低摩擦化および生体適合性向上
- 光学部品の防曇化
- 水中センサーの視認性向上
- フレキシブルエレクトロニクスの印刷性向上
特にPDMSを用いたマイクロ流体デバイスは世界中の研究機関で広く利用されており、本技術によって研究段階に留まっていた技術の実用化や量産化の促進が期待されます。
■今後の展開
GCBは今後、材料供給、受託表面処理サービス、共同研究開発、ライセンス提供などを通じて、本技術の社会実装を推進してまいります。
また、医療・診断・ライフサイエンス分野における新たなデバイス開発を支援し、表面改質技術を通じて研究成果の実用化と産業応用の拡大に貢献してまいります。
■Gel Coat(TM)について
Gel Coat(TM)は、GCBが開発した双性イオン型特殊コーティング技術です。表面に安定した水和層を形成することで、タンパク質吸着や微生物付着を抑制し、優れた親水性と生体適合性を付与します。ライフサイエンス、診断、医療機器、産業用途など幅広い分野への応用を進めています。
■ 株式会社Gel Coat Biomaterialsについて
当社は、東京大学発のスタートアップとして、独自のバイオマテリアル技術および表面機能化技術「Gel Coat(TM)」の研究開発を推進しています。「生体適合性アメーバハイドロゲルにより生体物質を安定化する技術」をはじめ、持続可能な社会の実現と産業課題の解決に向けた革新的なソリューションを提供しています。
《会社概要》
設立: 2024年1月16日
代表取締役/共同創業者: 吉田伸
共同創業者:東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻 高井まどか教授
E-mail: info@gelcoatbio.com
webサイト:株式会社Gel Coat Biomaterials | 生体適合性アメーバハイドロゲルにより生体物質を安定化する技術
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